月下の逃避行と、結ばれた2人は突然に

炎上した城をあとにした俺は夜、

兵士達に追われながら、

レイナの笛を吹き、

呼び出したグリフォンに乗り込み、

レイナを載せて大きな月の下グリフォンに乗って飛行を続けた。

、その間ライナはずっと黙ったままだった…。

そうして、

俺の部屋を模した木造の家のある湖畔へと逃れた。

そして家へと入り、

レイナをソファーに腰掛けさせ、隣に俺も腰掛けて頭を下げながら1言…、

「ごめんっ!!怒りに囚われてとは、いえ…、レイナの家でもある城を燃やしちゃって…!!許されない事をした俺に罰を与えてくれっ…!!」

俺は頭を下げながらそう言ってレイナの言葉を待つ…、するとライナは微笑み…、

「なら、あのお風呂での告白の返事を聞かせてください…それで罰の内容を考えます…」

そう言いながらライナは再度微笑む…、あの時の告白か…、それは勿論…、決まっている事だ…、俺は立ち上がり、堂々と宣言する。

「オッケーに決まってるだろうが!♪同じ女だが…伴侶としてライナの隣に立ちたい…、しかし…本当に俺でいいのか…?ライナより歳上だし…何より同じ女だぞ…そんな俺でいいのか…?」

そう言うとライナは…、涙を流しながら微笑み…、こう言うのだった、

「女とか歳上とか関係ないです…、私をあの城から連れ出した英雄…未知じゃなきゃ駄目なんです…私の英雄様/////」

そうして窓から刺す大きな月明かりに照らされながら俺はレイナの細い身体を抱き締め…、そして互いの唇が重なり合う…。

2度目のキスだが、今度はこちらからだ。

そうして、互いに愛を確かめ合うように何度も、何度もキスを重ねた…。

そうしてどれだけの時が経っただろうか…、俺達は家を出て、芝生に腰掛け、そして、この異世界の酒を呑み合いながら俺は常々思った事を聞いた、

「なぁ…?ライナが英雄を求めたのってあの城から…、あの毒おy…国王の元から連れ出す人を探していたからか…?」

するとライナは頷きながら語る…、

「はい…未知は初めて出会った時の事を覚えてますか…?」

それに俺は返事を返し…。

「ああ…忘れたくても忘れらんねぇよ…あの無骨な甲冑姿はな…?♪」

俺は微笑みながらライナを見る、それにライナは、恥ずかしそうにそっぽを向く

「もうっ!それはいいんです///」

そしてライナは咳払いして続ける

「おほん!とにかく!私があの格好をしたのは訳があるんですっ!私があの格好をしたのは城のメイド長のアイデアで…、それで地下の図書室で、ある転移魔法の方法を記した本の内容を実験したんです…」

なるほどな…、たとえ人の多い所に出ても甲冑を着てればひと目見ても姫とは分からない…?いや、待て…、

「それで…、実験は成功…そして俺のいる世界に転移した…と?そもそもあの甲冑だけだと目立つし、普通にバレるのでは…?」

俺は疑問をぶつけた、が…ライナは頷いた後に続けて、こう語る…、

「あの甲冑には『インビジブル』と言う着た者の姿を消す魔法効果が付与されてたんです…それが転移のショックでか、その効果が切れ…、貴女に存在を認識されたんですよ…」

俺はそれを聞いて合点がいった。

「ほんと…、未知に見つけてもらわなければ今頃私は…あの世界で独りぼっちでした…でも、戻っても独りぼっちで…居場所は無くて…血の繫がった親にハッキリ言われて…」

ライナの声が震えて涙を流す…。

俺は黙ってライナの肩を掴み俺の肩に寄せ、

そして1言発した。

「今のライナは独りぼっちじゃないよ…俺がいるしエメラとフォンちゃんとやらもいる…、あんな親父なんて忘れろ…、帰る場所もここだからな…?」

と言って後ろの木造の家に振り向き言う、そしてライナに擦り寄るエメラとグリフォンも家から飛び降りて頭をライナの身体に擦り付けて、

「みんな…未知…うう…うわぁあ!!」

ライナは涙を流し、わんわん泣いた…、その間俺は、泣き虫なライナを慰めるように俺の胸で泣くライナの頭をなで、泣き止むまでライナの頭を撫でる…、そして俺は決意する、この異世界でもライナの憧れる英雄であろうと。


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