三話
見られて囁かれることがこんなにも負担に思う日が来るとは思わなかった。
私はそこまで要領は良くないし、頭も良くない。
失敗もよくする。
だから人の目に晒される事には慣れているつもりだったが今回のそれはとてもじゃないが耐え難かった。
冷や汗で濡れた手で手すりに捕まり扉が開くと同時に電車を飛び降りて駅のトイレに入った。
「………………」
やはり腕は3本生えている。
隠したい、見られたくない、必死にそう思った。
するとその腕はそう思うたびに短くなり何とかスーツの上着の背中辺りに隠せるまでになった。
私はトイレの扉をゆっくり開けて外へ出た。
到着予定より大幅に遅れ会社では冷ややかな目線を浴びたがそれからの私はそんなもの気にしている余裕は無かった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます