第3話「第2特進クラスである理由」

他のクラスの様子を確認しに教室を出た3人、


遠藤健、神宮寺翔、仙道拓也


クールで熱い、運動神経抜群の神宮寺と

頭脳明晰、本来学年トップ層だがテストを休んだことによって第2クラスになった仙道


この三人は中学からの仲である。



「せっかくお前らと同じクラスになれたと思ったのによ」

「でもいきなり巻き込まれるのも遠藤らしいな」

「神宮寺〜、、」


「仙道はこの状況どう思う」

「まだもう少し様子を見たい」

「そうだな!まだクラスのやつの名前すらわかんねえんだよ!」

「とりあえず他のクラスの様子確認したらすぐ戻ろう」




結局、他の2年生のクラスはどこも普通に過ごしていた。



「ただいま〜」

「遠藤くんどうだった??」

「他のクラスは普通だった」

「じゃあ私達だけなの?」


「なんで俺たちなんだよ!」

「こんなことやるなら1組がやれよな」



この企画に疑問が残るばかりであった。




………



2022年3月31日木曜日



「ほんとにこの企画をやるんだな?」

「もちろん、そのために1年間この学校のこの学年を見続けてきたんですから」

「わかった、それなら準備を…」

「準備はできてます!」

「さすがだ」



「でもなんで第2特進クラスを選んだんだ?」

「学校のためを思ってですよ、


この企画はどう転ぶかわからないじゃないですか。

もしかしたら勉学に悪影響を与えてしまうかもしれない。1組が全員崩壊したとしたら進学実績が急に悪くなってしまうかもしれないので」


「それなら、もっと下のクラスで良かったのでは?」


「それでは、この企画は楽しめないですよ。

優秀で個性豊かな人達がやるから面白いんです。

このクラスは全員が主人公になれるだけのポテンシャルがあります。おもしろいメンバーですよ。」


「君がそこまで言うなら、楽しみにしてるよ」

「ありがとうございます」



「質問いいですか。なぜこの生徒が第2特進クラスにいるんでしょうか、それとこの生徒も…」


「それはね…」



………



傍から見たら、学級崩壊してるんじゃないかと思うほどのクラスの状況。



怒りを覚える人


泣き出してしまう人


なるべくいつも通りいようとする人


この状況を楽しもうとしてる人




混沌のなかで、仙道が切り出す。


「みんな聞いてくれ!俺たちは…」




〘お前がこのクラスを仕切って自己紹介させろ〙


「あん?」


《命令完了》


「ふふ、はいよ、」




「ちょっと待て仙道!」


「どうした灰塚?」


「俺が仕切る」


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