第2話:祖母が亡くなりました。

 新年から数日経ったある日、施設で暮らしている祖母が亡くなったと知りました。

 2022年に遺産相続について考え始めたばかりだったので、本当にいつ何が起こるかわからないものだな…と実感しました。


 祖母は、隣の家で暮らしていたのですが、数年前からボケが進んでしまい会えていませんでした。

 毎年、お正月の三が日には祖母と叔母と一緒に御節を食べていたんですが、ある日『貴女だあれ?』って聞かれた時には、『あぁ…これが認知症ってやつなのかな』なんて理解するとともに、少しだけショックでした。

 祖母と一緒に暮らしていた叔母たちが、『何言ってるのよ、孫の彩じゃない』なんて笑いながらフォローしてくれて、その時は『あらら…彩ちゃんだったか』みたいに笑い話で終わったんですけどね…。

 それから数カ月ぐらい経ったある日、祖母の家から叫び声が聞こえてきて。

 歩行補助用の手押し車を家の中で使用していた祖母だったんですが、転倒して起き上がれなくなってしまって、助けを呼ぼうと叫んでいたみたいでした。

 その日は平日だったんですけどたまたま仕事が休みの日で、祖母の声を聴いて助けに行きました。

 一緒に暮らしていた叔母達は各々の部屋で作業をしていたらしく、祖母の声が聴こえなかったらしいんです。

 助けに行ったまではよかったんですけど、私の事はまた忘れてしまっているのでパニックを起こしてしまって…。

 あの時は本当に大変でしたよ…。

 きっと祖母からしたら、叔母達を呼んだはずなのによくわからない女性(私)が目の前に居て怖かっただろうなって…。


 そこから色々やばいなってなったのか、祖母はデイサービスに通うようになってたんですけど、知らない間に施設に行っていたみたいです。


 このエッセイを書いてるのは、祖母が亡くなってから数日後ですがまだ会えていません。

 母親からは、遺産相続の問題で実家を手放すって聞いてたんですけど、今のところ出て行く気配は無さそうですね…。

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