大衆文学とライトノベルの違い#5

みなさん、こんばんわ。お布団です。


今回のテーマは…これ⇩

⑤ライトノベルの主人公は基本的にマイナスの状態からスタートしている。

について、書いていきたいと思います!


ライトノベルを読んでいて、ふと気付いたことがあります。

大衆文学の主人公は様々な状況からスタートしているのに対し、

ライトノベルでは主人公はマイナスの状況からスタートしているのです。


学校でいじめを受けていたり、会社でパワハラを受けていたり、

あるいは無職でお金が底をついていたり・・・。


ライトノベルでは基本的に、主人公は恵まれない環境の中にいて、

そこから異世界転生をして一気に周りの状況が良くなる。

そんな感じで物語は進んでいきます。


もちろん、そういった状況とは違うライトノベルもありますが、

人気のあるライトノベルのほとんどが

マイナスの状況からスタートしているのです。


このことに気が付いて自分は思いました。

ライトノベルの読者さんは、

読者さん自身が恵まれない環境下にあるのではないか、ということ。


現実は厳しいです。

だからこそ、人は娯楽に癒しを求めます。


ライトノベルの主人公が恵まれた状態であったなら、

読者さんは共感できず、時には嫉妬をつのらせ、

不快な気持ちになることでしょう。


自分で書いといてなんですが、

自分が書いている小説の主人公は顔がイケメンで美女に囲まれている、

そんな状況下にあります。


ということで、完全にやってしまいました…。

その小説の主人公はライトノベルの読者さんが求めている主人公ではなく、

それとは真逆の主人公ということになります。


後々そこから状況は変わり、醜いモンスターになってしまう訳ですが、

それでも、プラスの状況から始まってしまうというのは完全にやってしまった、

と言う他ありません…。


ライトノベル=共感できる主人公。

そうでなければ、読者さんは物語の中に入っていくことができず、

読むのをやめてしまうのではないでしょうか。


ライトノベルでは特に、主人公=読み手自身。という感じなので、

主人公が共感できない状況下にあるのは、マイナスでしかないと思われます。


それを逆手に取り、学校ではいじめられ、親が借金をしていてヤクザに追われている。そんな状況に置かれている主人公であれば、

それだけで読みたいと、そう思ってもらえるはずです。


不幸な状況下にある主人公なら、良い人でも悪い人でも、

不幸な状況から抜け出せるよう応援してあげたい。

読んだ人は、そのような感情になるのではないでしょうか。


不幸な運命から抜け出した主人公が異世界に行って人生を謳歌する。


異世界に行った、あるいは最強の戦士に転生した主人公は

最強のスキルを手に入れ、温かい仲間にも恵まれ、

そこで自分の人生を歩んでいく。


現実であれば、借金を返す為には寝る間を惜しんで働かないといけません。

いじめやパワハラを受けていたら、自分自身で行動を起こすしかないです。

一瞬で状況が良くなるなんて、そんな人生甘くないです…、はい…。


だからこそ、ライトノベルにリアルな設定を求めてはいけないのだと

思いました。


実際にこんなこと起こるはずがない。

そんなストーリーをライトノベルの読者さんは求めている。

自分はそう思います。


<異世界転生してもなお、借金のことで思い悩む主人公>

リアリティはありますが、

それだけで読む気が失せてしまうのではないでしょうか。


自分の場合、大衆文学の方が好きなので、

そういったリアルな部分を突き詰めて小説を書いているのですが、

ライトノベルが好きな読者さんには不評なのだろうな…と、

そう思いながら書いています。


だからなのか、もの凄く歯がゆいんです…。


自分の書きたい作品と読者さんが求めている作品は真逆のものなのだと、

そう思わざるを得ません。


<なんか知らないけど、うまくいったことにしておこう>

<舞台設定は宇宙だけど、専門用語は一切なくていいや>

そういった作品がすごく苦手なんです…。


どうしてこれがこうなるんだろう…。

そういったもやもやを抱えてしまう自分にとって、

適当に何でも思い通りになってしまう世界観は

受け入れることが難しいと感じました。


それでも、沢山の読者さんに読んでもらう為には、

自分の感性に関係なく、娯楽に特化した作品を書くべきなのかもしれません。

 



次回は⑥大衆文学は作者の個性が強く出ているが、ライトノベルは抑えめになっている。について書いていきます。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

また次回お会いしましょう!おやすみなさい~。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る