大衆文学とライトノベルの違い#4

みなさん、こんばんわ。お布団です。


今回のテーマは…これ⇩

④どちらにもそれぞれ、お決まりのテンプレがある。について、

書いていきたいと思います!



皆さんは、起承転結。という言葉を知っていますか?

起…物語の始まり。世界観の設定や、主人公の設定などが描かれる。

承…物語が進んでいき、「転」に向けて話が進んでいく。

転…物語の流れを大きく変える出来事が起こる。

結…「転」で起きた事の結果。物語の締めくくり。

と、こんな感じで小説の物語は構成されています。


小説を書いている方であれば、

起承転結は当たり前に知っていることなのかもしれません。

それでも、それぞれの割合について、知っている方は意外に少なかったりします。


もちろん、作者さんによってその割合は変わってくるのですが、

小説の起承転結には、読者さんにとって一番ベストな割合が存在する訳です。


小説の割合を100%で表すなら、

起:1~5%

承:40~50%

転:30~40%

結:5~15%

それがベストだとされています。


どの大衆文学もライトノベルも、起承転結がちゃんと守られているのですが、

ライトノベルは「起」の部分がもの凄く短い作品が多いという印象を受けました。


言ってみるなら、ライトノベルは、読者の方が「異世界」が何なのかを知っているという前提で話が進んでいく、そんな感じです。


大衆文学であれば「異世界」とは何なのか、細かい説明が入るので、

異世界という言葉の意味が分からない人でもちゃんと物語に入ることができます。


個人的に、ライトノベルの「起」の部分が短い理由は、

読者に説明しなくても分かる、

という部分が多く含まれているからなのだと感じました。


一方、「承」については、どちらも変わらず同じくらいの長さだと、

そう感じます。


ライトノベルは「起」の部分が少ない分、

他の部分に均等に割り当てられているような印象を受けました。


小説を書くにあたって、「承」は「転」に持っていくまでの大事な部分になります。

「転」で読者さんをあっと驚かせる為には、物語を積み木みたいに積み上げないといけない。その為には多くの文字数が必要なのです。


「承」で積み上げられたものが高ければ高いほど、

それが崩れた時にもの凄く大きな衝撃になる。

だからこそ、多くの作家さんは、この「承」の割合を多く取ります。


「転」の部分は積み上げた積み木が崩れる部分なので、

読者さんにとっては、一番盛り上がるシーンなのではないでしょうか。


この「転」であったり、後の「結」についても、

大衆文学とライトノベルではあまり違いはありません。


ジェットコースターで例えるなら、

大衆文学はゆっくりと坂を登っていくのに対して、

ライトノベルはいきなり急加速する、そんな感じで物語は進行していきます。


通常の起承転結の割合=大衆文学のテンプレート。

その「起」の割合を少なくしたもの=ライトノベルのテンプレートになるのだと、

そう感じました。


なので普段、ライトノベルを読んでいる読者さんは、

大衆文学の「起」の部分で離脱してしまう方が多いのではないかと思われます。


人気のあるライトノベル作品はこの「起」の部分があっさりしていて、

とても短いんです。

だからこそ、「起」の部分が長いと先を読んでもらえない可能性が高い、

そう思いました。


自分の長編作品を読み返してみると、「起」の部分がとても長く、

あらすじまで到達するのに、かなりの話数を使っている事が分かります…。

(これが、途中で読まれなくなってしまった原因なのかもしれません)


「起」の部分が長い作品=ライトノベルを好んでいる読者さんにとって

苦痛な作品なのだと、自分はそう思いました。


考えた物語をそれぞれのテンプレートに当てはめていけば、

ちゃんと読者さんに合わせた小説になる。

それが、今回の答えです。


これまでの事を反省しながら、自分の作品の色を残しつつ、

これからはテンプレートを用いて小説を書いていきたいと思いました。




次回は⑤ライトノベルの主人公は基本的にマイナスの状態からスタートしている。

について書いていきます。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

また次回お会いしましょう!おやすみなさい~。

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