第55話 金曜日のニャーニャーシャアー

〈ニャー ニャー シャアー〉

よほど猫の日のような響きの日付けを、こう読んだ。


〈ニャン ニャン シャアー〉でもいいのかな。

いろいろなゴロに読めてくる。


帰宅に気がついて、小走りに近寄ってくる猫がいきなり〈シャアー〉した時の光景を思い出した。

知人宅で、結局、飼い主は、噛まれてしまったのだが、飼い猫であれ、わからないもんだなと思った。


ちなみに、帰宅に気がついて、はずみながら近寄ってこられた時は、もう、可愛くて可愛くて仕方ないほどなので、そんな出来事があった場合の飼い主の気持ちを考えるといたたまれない。

驚き、ビビり、怖さや悲しみでショック極まりないであろう。


噛まれる程はないとしても、実際、〈ニャン ニャン シャアー〉が起こる場合はけっして少なくない。

たとえば、フレグランスを変えた、髪型を変えた、格好がいつもとだいぶ違う、帽子をかぶってみた、しばらくぶりに会った、他の人をつれて帰ってきた、などなど。


そして〈ニャン ニャン シャアー〉 の後は、わだかまりがほぐれる迄に時間がかかる事を忘れてはいけない。

関係回復には努力あるのみ。

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