Roman picaresque #深夜の二時間作詩 悪者

コンクリートの貝塚は回転し ひとつひとつの名を叫ぶ風の爪痕を残した。マドモワゼル。蚊帳の外の魑魅魍魎の惰性が、残響の一つだ。バックヤードに流れる清流からうじゃもじゃ。数え切れない空き缶のキスシーンの相手は影絵。不幸の岸にある、埋もれた華が燃えてあった。十指に余るだけの、御伽の国は マリオネットが、世界中に丸め込まれた〈神秘的な魚が游いでいる/樹海の園は祈りの踊り/金色の砂が天から降る、〉ドタバタと編み上げた軍靴の、トイピアノの銃撃戦の、銅鑼の雷鳴と差し引いても、かまびすしい空蝉の、願いを聴いたのだろうか。キミが持つ廻り巡る懐中時計は歯車を咬み、罅割れを鞣しながら形を変え、けたたましいげっぷとおならの、やかましい遠鳴りの調べだけが軋むようだ。その実は枯れただけでも、夕暮れには影に魅せ、引きずった皮膚の怠みも 窓際により掛かる。並木道には飄々と銀杏が散ることで。けれど目を背けたのだろう、から、『キミが、今、鬼に成るのだ。』(欠落。)これは追いかけるように、紅葉ほどの手が、降り止まぬ/この胸には突き刺さる。けれど永久の命、色褪せぬ火の鳥を、消すことは難しいと、瞳を閉じるのが! せいぜい少しの、綻びだと、「わらえないのだろう?」 (今日、)心の底から、襤褸が明らかに触れだして、惜し懐いたところで、(過去において未来に対し、『これはなにか。』)その口では滲ませるものに、化生すらも透かし 刃を持った手遊びのよう。


午前2:44 · 2023年2月5日

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