閑話その2 登場人物なんかについて
閑話その2では外伝36話までに登場した人物などについて説明します。当然ながら詳細設定がなされている人物と容貌すら未設定の者もいますのでご了承いただきたく思います。各人のステータスや所属団体、考え方、立場などは36話終了段階のものとなっております。
あくまでフレーバー程度で認識していただけると幸いです。
◇◇◇
【主人公たち】
冒険者パーティ『おなかいっぱい』
ラルカラッハ、フォンシー、シエラン、ウルラータ、ミリミレア、ザッティの六人で構成される、新人冒険者パーティ。リーダーはラルカラッハ。
新人パーティとはいえ、メンターに恵まれ、強くてなんか偉い人にレベリングされ、さらに第三次氾濫を経験したことで心身ともに強く成長した。実力的には中堅の一歩手前といったところか。
本編主人公の所属するヤバいクランとは違い、一日十時間迷宮に潜れば大変だったねえとなる温さがある。そこに狂気はない。
だがいつ何時迷宮異変が起きても対応できるような強さを求めているし、それを実現するための知恵も絞っているところだ。
ラルカラッハ。通称ラルカ。一人称はボク。
三毛猫セリアン。身長は150程度で三毛猫色の耳とショートカットの髪、しっぽを持っている。瞳は青で、14歳。ベンゲルハウダー・ヴィットヴェーン交易路の途中にある宿場村の出身。
喜怒哀楽がはっきり表に出るタイプだが、素に戻るのも早い。基本的に善良なのんびり屋である。食べるのが大好きで、冒険者になる理由はそれだった。
そんな性格であるので誰とでも仲良くなってしまう。パーティメンバーのみならず、おじさんおばさんたちにも可愛がられている。それを買われて『おなかいっぱい』のリーダーに選ばれた。
戦闘の際は恐れを知らない前衛戦士となる。特にカラテカとグラップラーのスキルを組み合わせた三毛猫殺法はパーティ最強の存在の証だ。
ジョブ遍歴:シーフ、メイジ、カラテカ、グラップラー、プリースト(現行)の五ジョブ持ち。
初期ステータスはAGI、DEX寄りで、技術を駆使するスピードアタッカーを目指している。現在は自己回復を目的にプリーストを取っているが、この後もまた殴り系を目指すつもり。
ギフト:相対する相手の力の強弱を図ることができる。しっぽが判定機。
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JOB:PRIEST
LV :14
CON:NORMAL
HP :48+52
VIT:21+21
STR:22+20
AGI:34
DEX:35
INT:18+34
WIS:15+36
MIN:19
LEA:16
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上記は36話終了時におけるラルカラッハのステータスカード。以下同様。
フォンシー。本名秘匿。一人称はあたし。
エルフ。身長は160程度で金髪をポニーテイルにしている。緑色の瞳で切れ長の目がキツさを感じさせるが、エルフ特有の整った容貌が先にくる。年齢は16歳と沢山を自称している。出身はベンゲルハウダーの西の山奥にあるエルフの里。
ずばずばと提言をしてくるパーティの頭脳担当。実はビビりで初対面の強面やモンスターが苦手である。最初の仲間であるラルカラッハには、その性格も含めて全幅の信頼をおいている。
冒険者になる理由としてウハウハになることだと自称しているが、どうにも怪しい。裏設定でやんごとなきお方であるということになっている。ヒントは名前と姉を探すという言葉。
ジョブ遍歴:プリースト、メイジ、ソルジャー、ウォリアー、エンチャンター、ファイター、シーフ(現行)の七ジョブ持ち。これはパーティ内最高数であり、黒門氾濫時のジョブチェンジの結果である。
初期ステータスはINT、WIS寄りの後衛型だったが、ジョブ遍歴により万能型となっている。今後は本人の気質も含めて後衛系に流れるつもりらしい。現状パーティ唯一のエンチャンターとして、さらにはサブアタッカーや回復役として万能の存在感を誇っている。
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JOB:THIEF
LV :15
CON:NORMAL
HP :51+55
VIT:25+7
STR:28
AGI:20+41
DEX:30+36
INT:36+14
WIS:22
MIN:12
LEA:14
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シエラン:一人称はわたし。
ヒューマン。身長は155程度でミドルヘアの黒髪、茶色の瞳を持っている。年齢は14歳。ベンゲルハウダーのパン屋『冒険パン屋さん』の一人娘である。
両親が元冒険者であるため、冒険譚を聞かされ育った。その影響を受け素敵な冒険をするべく冒険者を目指す。が、ビビリの引っ込み思案なので仲間探しで困っていたところ、ラルカラッハとフォンシーに出会った。真面目な性格と地元に詳しいことをかわれ、パーティの金庫番を担当している。
自分の性格を自覚しているため、強くなるために冒険者をやっている側面もあるが、実のところは冒険者に憧れて冒険者になったというパターンだ。最近性格がちょっと変わりつつある。
ジョブ遍歴:ファイター、メイジ、ウォリアー、プリースト、サムライ(現行)の六ジョブ持ち。サムライになったのはMINが上がるから。ソードマスターの父は泣いている。
初期ステータスはバランスタイプ。ジョブ遍歴により前衛傾向が強化されているが、メイジとプリーストも経由しているため後衛ステータスも悪くはない。
ギフト:氾濫を経てサムライとして剣を持った時に何かが見え始めている。詳細は不明。
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JOB:SAMURAI
LV :17
CON:NORMAL
HP :46+81
VIT:23+19
STR:29+24
AGI:14+13
DEX:21+36
INT:23
WIS:21
MIN:12+26
LEA:14
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ウルラータ:通称ウル。一人称はウル。
ハスキー犬セリアン。身長は160程度で銀と蒼の混じった髪を腰まで伸ばしている。瞳は青。年齢は推定15歳で、ベンゲルハウダーの孤児だった。
つい最近完成したベンゲルハウダー育成施設に入所し、ステータスカードを取得する。マスターレベルまでを『ベンゲルハウダー一家』のブラウディーナにパワーレベリングされた後、いっぱい食べたい、負担をかけたくないと施設を出たところでラルカラッハたちに出会った。
良くも悪くも素直で、フォンシーとは別の意味でずばずばと発言する。大抵は自分の欲求であるが、他者を思いやる言動も多い。
冒険者になった理由はもちろん食べること。もうそれしか考えていないが、得てしてこういう素直な方が強いというものかもしれない。
ジョブ遍歴:ウォリアー、シーフ、ウィザード(現行)の三ジョブ持ち。ジョブが少ないのはシーフからウィザードになりたいと考えていた時に運悪く氾濫に巻き込まれ、ジョブチェンジの機会を逃したからだ。フォンシーとは逆である。氾濫終了時のレベルは38で、これは『おなかいっぱい』最高記録になる。
初期ステータスは完全な前衛タイプ。INTが6、WISは7という驚異の低さだった。だがLEAは17と非常に高く(事実この数値が17以上なのは本編を合せても四人しかいない)ステータスの伸びに補正がかかっている。
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JOB:WIZARD
LV :14
CON:NORMAL
HP :36+38
VIT:24
STR:25
AGI:24
DEX:24+38
INT:9+63
WIS:7+15
MIN:15
LEA:17
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ミリミレア:本名ミリミレア・マイラ・モータリス。通称ミレア。一人称はわたくし。
ヒューマン。身長は155でプラチナブロンドの髪を腰まで下ろしている。瞳は赤。貴族然としたキツめの風貌を持つ。年齢は15歳で、ベンゲルハウダー法衣貴族であるモータリス男爵の一人娘。
貴族と平民が近いベンゲルハウダーであるが彼女もまた街歩きを好み、その時立ち寄ったシエランの実家(パン屋さん)でシエランと友人になる。そんなシエランがいつの間にか冒険者になったと聞きつけ、むきーっとなってジョブを取得、シエランたちのところに突撃した。元々冒険者志望であったが、妻を失った父(モータリス男爵)から箱入り娘のように扱われて、止められていた。
フォンシー、シエランと並ぶ『おなかいっぱい』の知能担当。口調はきついが、周りに気を使った発言が多い。セリアンが大好きで、ナデナデテクニックはかなりのものであるとラルカラッハ、ウルラータから認められている。実はかっこいいフォンシーに憧れている。
ジョブ遍歴:ウィザード、プリースト、ソルジャー、ウォリアー(現行)の四ジョブ持ち。
初期ステータスは完全な後衛よりでVITが9でSTRは8だった。それを見た他のメンバーに実生活の安全を心配されてしまう。勢いでVITが上がらないウィザードを選んだことを本人も反省しているようだ。ジョブ履歴もあり、今では立派に前衛を務めている。
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JOB:WARRIOR
LV :14
CON:NORMAL
HP :33+52
VIT:14+50
STR:15+54
AGI:14+8
DEX:17+17
INT:35
WIS:22
MIN:14
LEA:15
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ザッティ:一人称はオレ。
ドワーフ。身長はメンバー最小の145。ショートの黒髪、黒目、褐色肌といかにもドワーフらしい風貌をしている。年齢は15歳。
両親はおらず、モータリス男爵家で庭師をしている祖父に育てられた。そのため年齢も同じであるミリミレアと幼馴染の関係となる。
性格は寡黙の一言。ミリミレアとの付き合いが長いせいか、彼女を守るという意志を強く持っている。それはいつしかパーティを、ベンゲルハウダー全部をと昇華されていくことになった。生粋のナイト精神である。貴族共のお手本にしてもらいたいくらいだ。
じつは甘いもの好き。ついでにラルカラッハのしっぽが大好き。
ジョブ遍歴:ソルジャー、ファイター、ナイト、ヘビーナイト(現行)の四ジョブ持ち。とことんナイト路線であり、上位二次ジョブのヘビーナイトを持つ。上位二次ジョブを取っているのはパーティの中でザッティのみ。
初期ステータスは前衛寄りであるが平凡だった。むしろ低かったとすら言える。しかし、ただひたすら盾のみで戦い続け、前衛ジョブを重ねたことでいっぱしのタンクとして成長した。ジョブチェンジのタイミングにもよるが、HP、VITともに『おなかいっぱい』最強の存在である。
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JOB:HEAVY=KNIGHT
LV :18
CON:NORMAL
HP :37+101
VIT:24+51
STR:27+63
AGI:19+22
DEX:26+32
INT:8
WIS:9
MIN:16
LEA:14
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【その他キャラ(冒険者)】
冒険者パーティ『フォウスファウダー一家』
ベンゲルハウダーを統べるフォウスファウダー公爵家によって結成されたパーティ。全員公爵家の人間で構成されている。リーダーは公爵夫人のオリヴィヤーニャ。結成当時はまだ迷宮総督という役職は存在しなかった。公爵当主の威厳とは。
外伝開始時の半年ほど前にヴィットヴェーンから届いた情報を基に、ジョブチェンジを繰り返すマルチジョブの概念を知ったオリヴィヤーニャが暴走し、結果として名実ともにベンゲルハウダー最強のパーティとなった。しかもダントツトップで。
各人が当たり前のように上位三次ジョブを複数取得しており、全局面で長時間戦い抜くことが可能だ。
オリヴィヤーニャ。本名オリヴィヤーニャ・ツェノファ・キールランティア=フォウスファウダー。
ヒューマン。茶色の髪に碧眼はキールランティア王家の色でもある。現王の長女であり正真正銘の第一王女。フォウスファウダー公爵家に嫁いだ。
本来50歳を目の前にしているはずだが見た目は30代前半であり、フォンシーをしてエルフの血を疑った。性格は豪放にして快活。強者を貴ぶが、弱者を侮ることもない。言動こそ貴族らしいが、本質は貴族というよりボスと言った方が正確だろう。LEAが18という天才。
『われ』という一人称、人妻、年齢不詳の外見というキャラ設定は、某なろう作家さまへのリスペクトだ。
現行ジョブはホワイトロード。実に二十ジョブ目である。
完全な前衛主義者で、前衛ジョブしか取っていない。例外はプリーストだが、それも自己回復とモンクへの繋ぎとしか考えていない。他のパーティメンバーが彼女をサポートしているのが実情だ。自他ともに認めるベンゲルハウダー最高のアタッカーである。
レックスターン。本名レックスターン・ヴィエト・フォウスファウダー。
ヒューマン。金髪碧眼のイケオジにしてオリヴィヤーニャの夫。フォウスファウダー公爵家当主でベンゲルハウダー領主。40代後半。
奥さんの陰に隠れがちだが、変革の最中にあるベンゲルハウダーを切り盛りしている当事者だ。
現行ジョブは未設定。ナイト系と補助系がメインでパーティのタンクとして活躍する。
ブラウディーナ。正式名未設定。
ヒューマン。オリヴィヤーニャとレックスターンの長女で既婚。母親と同じ茶髪で青目の23歳。
一日だけのハイパーレベリングだったが、ウルラータのメンター。『一家』の面々は公爵夫妻を除きメンターや講習会などを担当している。
現行ジョブはホーリーナイトで十六ジョブ持ち。カダ(ビショップ系上位三次ジョブ)経験のあるゾンビ系前衛アタッカーだ。
ホーウェン。正式名未設定。
ヒューマン。ブラウディーナの夫で入り婿。ちなみに絶対的男系主義国家ではないので、次期公爵はブラウディーナとなる。赤毛とだけ設定されている。20代半ば。
現行ジョブはスヴィプダグで十七ジョブ持ち。ナイチンゲール(これまたビショップ系上位三次ジョブ)を持っているためパーティ全体のヒーラーとしても活躍する。
ポリアトンナ。本名ポリアトンナ・ヴァフラ・フォウスファウダー。
ヒューマン。フォウスファウダー公爵家の次女で金髪碧眼。21歳。新人講習会でラルカラッハ、フォンシー、シエラン、『ラーンの心』を担当した。気さくな物言いで気の良いお姉さんであるが、そこはそれ血筋がアレなだけに戦闘時はすごい。
現行ジョブは未設定。エルダーウィザード持ちで、後衛メインである。
ペルセネータ。正式名未設定。
ヒューマン。フォウスファウダー公爵家三女。容貌未設定。19歳。
現行ジョブは未設定。ポリアトンナと同じくエルダーウィザード持ちで、後衛メインである。
冒険者クラン『フォウスファウダー・エクスプローラー』
フォウスファウダー公爵家の私兵集団。
通常伯爵以上の家は私兵を持ち、優雅に騎士団などと呼ぶケースが多い。だがそこはフォウスファウダー公爵家のやることで、彼らは冒険者としてこき使われている。
少人数精鋭主義が採用されており、五パーティ、三十名で構成されている。とはいえベンゲルハウダートップクラスのクランなので問題ない。
一番隊『白の探索者』を筆頭に、以下『青の探索者』『赤の探索者』『黒の探索者』『銀の探索者』が設置されている。
イェラント。本名イェラント・シュタッツア士爵。
ヒューマン。『エクスプローラー』一番隊『白の探索者』隊長。容貌設定なし。ベンゲルハウダー第三次迷宮氾濫において7層組の総指揮を担った。『フォウスファウダー一家』によるしごきの被害者だ。
現行ジョブはパワーウォリアーだが、これはマルチジョブの最中だから。十二ジョブ持ちの元ヘビーナイトだ。
冒険者クラン『ナイトストーカーズ』
ベンゲルハウダー最強のクランと称されているが、実態は迷宮ジャンキーの集まり。そりゃ長く潜っていれば最強にもなろうというものだ。具体的な規模などは未設定。
クランリーダーは一番隊『ファーストライド』隊長兼任のディスティス。闇色の衣を纏いし冒険者である。多分ジョブはニンジャ系。強者で古参なので今後は解説役に重宝するかもしれない。
クラン名は書いている人による別小説『ゆけ、ナイトストーカーズ』より。読んでください、お願いします。
冒険者クラン『なみだ酒』
ベンゲルハウダーの大手クラン。老舗クランのひとつでもあり、保守的傾向が強い。旧名称は『盃を掲げろ』。当時のクランリーダーと一番隊が層転移に巻き込まれ行方不明となったため、現在の名前になった。
ラルカラッハたちに迷宮メシを上げた冒険者パーティ『赤ワイン』(リーダーはザッカス)が所属している。
冒険者クラン『センターガーデン』
ベンゲルハウダーの新興大手クラン。クランリーダーはリーカルド。
若手が多く、半年前に到来したマルチジョブにいち早く対応することで台頭した。元々金勘定にうるさいクランとしても知られており、『商人クラン』などと揶揄されてもいた。豪放な『なみだ酒』とは真逆の性質と言えるだろう。
リーカルドが所属する『ヴィランダー』は五番手パーティであり、クランリーダーが一番隊に所属していないクランは非常に珍しい。ネームドとしてメガネ娘のアーミが『ヴィランダー』に所属しているが、男性一人女性五人パーティというでお察しである。
名前の由来は書いている人が大好きな某なろう小説から。アニメ化してくれないかな。
冒険者パーティと違い、クランは登録に数々の申請が必要になる。
構成人員、居住体制、組織体制、経営状況、方針などなど、独立採算性、自己完結性が求められるのだ。要はパーティと違って、お荷物でもクランメンバーをちゃんと面倒みろよということだ。
冒険者パーティ『ラーンの心』
ラーン村から出てきた男性二人、女性四人で結成された新人パーティ。
ラルカラッハ、フォンシー、シエランとまったくの同期。故に最初は彼女らを勧誘し、後に『おなかいっぱい』をライバル視するようになった。
地方出身者の集まりが冒険者に夢を見て結成したという、典型的なおのぼりケースでもある。夢と現実の狭間で苦しむのは基本。悩んだあげく『センターガーデン』を頼り、氾濫を経て一人前となる。
ネームドはリーダーのレアードともうひとりの男性キリアン。
冒険者パーティ『誉れ傷』
40代の女性六人で構成されたベンゲルハウダーでも指折りの古参パーティ。なんと二十年前の大変革前から冒険者をやっていた。リーダーがその当時に怪我を負い、それがパーティ名となる。
全員が既婚者であり、結婚、出産、養育のため十五年ほど活動を休止していた。その子供たちが六人で結成した冒険者パーティ『傷跡』も一流として名が通っている。
リーダーはオラージェ。成人男性に劣らぬ体格で褐色肌のお母さん。『おなかいっぱい』に会うたびに飴玉をくれる。飴ちゃんあげるよ。
冒険者パーティ『金の瞳』
30代の男三人女三人、しかも全員猫セリアンで構成されたパーティ。黒猫、白猫、トラ猫、キジ猫、ブチ猫、錆猫。彼らがベンゲルハウダー第三次氾濫の予兆を発見した。リーダーは金色の瞳を持つ、黒猫のミャードル。
また、メンバーのひとりがラルカラッハと同じコクラ村の出身である。
その他ネームドのパーティとして『山嵐』、『錨を上げろ』、『ピップ』が登場している。
そもそも冒険者パーティは六人である必要は無い。六人というのはあくまで最大数であり、それを決定しているのは迷宮だからだ。パーティの結成は迷宮内における本人たちの合意であり、全員が同意の意思決定さえすれば、探索中にパーティを入れ換える、人数を変更することなどが可能である。
これを活用したのが本編主人公『狂乱の女男爵』であり、彼女は経験値効率を重視したパーティ人数を状況によって設定した。
カースドー、アシーラ、ウォムド
ラルカラッハ、フォンシー、シエランのメンターを担当した冒険者。強面、チンピラ、強面の三人組である。全員20代後半。容貌設定なし。
カースドーがベルセルク、アシーラがソードマスター、ウォムドがモンクであったが、現在のジョブは不明。なにしろマルチジョブに毒された連中なのだ。事実アシーラはウィザード、ウォムドはエンチャンターを持っていることが確定している。
見た目とは違い、実に親切で熱心なメンターである。そうなったきっかけは己の力を勘違いして好景気のヴィットヴェーンを訪れた時に起きた。真っ当に力試しをしたかったカースドーは、ヴィットヴェーン武闘大会に出場。一回戦で『最強の黒柴』に二秒で倒された。アシーラとウォムドは悪質で、ヴィットヴェーンの協会事務所で初心者相手にイキっていたところを本編主人公『狂人』にのされた。
自分の弱さを自覚した三人は目を覚まし、ヴァンパイア氾濫時にヴィットヴェーンの冒険者クラン『世の漆黒』に暫定的に所属、氾濫鎮圧にも参加した。その後も修行を行い、ヴィットヴェーンの情報を引っさげてベンゲルハウダーに帰還したのだ。
フォウスファウダー公爵家にヴィットヴェーンのノウハウを報告した者たちでもある。
【その他キャラ(一般人)】
フィルド
元冒険者でシエランの父。ステータス取得した最初期の冒険者でありソードマスター。『誉れ傷』とは同世代。娘のシエランには是非ともソードマスターになってほしいと願っているが、たぶん経過ジョブにされるだろう。
シェリーラ
元冒険者でシエランの母。ハイウィザードで当時は『業火の魔女』と呼ばれていたらしい。
娘のシエランにはハイウィザードになってほしいのだが、間違いなく経過ジョブにされるだろう。
ムートハイト・マキレ・モータリス男爵
ミリミレアの父。男爵家当主。ミリミレアの祖父、ムートハルトの父がやらかしたお陰で当時の領地を召し上げられ、現在は法衣貴族としてフォウスファウダー公爵家の事務官となっている。それゆえ公爵家にツテを持つ。冒険者になった一人娘を心配し、何度か裏からの助力を行った。
無類のエルフ好きで、現在はフォンシーに入れ込んでいる。この世界の貴族は変な趣味を持つ者がとても多い。
バーヴィリア・ケィツ・タイルバッツ女男爵
ベンゲルハウダー冒険者協会会長。長身のおばあちゃん。口調は荒いが、実は貴族平民の分け隔てなく冒険者を庇護する理想の会長である。絶賛大改革中の冒険者協会の長として書類仕事に追われる毎日。
サジェリア
ベンゲルハウダー冒険者協会職員。ステータス・ジョブ管理課、受付担当。年齢、容姿設定なし。
通称受付さん。冒険者協会には様々な部署がありそれぞれに窓口があるが、ネームドなのは彼女だけだ。マルチジョブで、現在はレベル30台のシーフ。強い。
ステータスカードを発行しにきたラルカラッハとフォンシーに冒険者の心を問うた最初の人物であり、二人の出発点を見届けた。
◇◇◇
閑話その2も大変長くなりました。外伝におけるネームドキャラは網羅できているはずです。
書いている人の設定したキャラは、結構性格が変わっていくことがあるので今後彼らがどうなっていくからは物語次第です。また、本編キャラも随時登場する予定なので、そちらにもご期待ください。
次話からは通常の第37話(脳内第2章の開幕)となります。ラルカラッハたちの冒険を応援していただけると幸いです。
ブクマ、レビュー、評価、感想、いいね(なろうとカクヨムで用語が違うかもしれませんが)などいただければ大変に喜びますので、是非ともよろしくお願いいたします。
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