閑話その1 この世界のシステムなんかについて




 閑話その1ではこの世界、『ヴィットヴェーン』のシステムなどについて説明します。

 初期設定はあるものの、後で理由付けしたもの、詳細が変わった項目もあります。逆に最初から設定を諦めたものもあったりします。

 あくまでフレーバー程度で認識していただけると幸いです。



 ◇◇◇



『各種パラメーターについて』


 ==================

  JOB:THIEF

  LV :1

  CON:NORMAL


  HP :11+3


  VIT:14+1

  STR:11

  AGI:19+5

  DEX:16

  INT:8+2

  WIS:9

  MIN:19

  LEA:15

 ==================


 上記は主人公、ラルカラッハの第4話におけるステータスだ。

 これを参考に各種パラメーターについて解説を行おう。



【JOB:ジョブ】


 本作における肝となる要素。『職業』ではなく、あくまで『ジョブ』である。

『ジョブ』の意味するところは、レベルアップ時にどのパラメーターどれくらい上がるか、どのようなスキルを覚えるかという『ラベル』に過ぎない。

 ジョブがあろうとなかろうと人々は『職』を持ち、生活している。ただそこにジョブ持ちが混じれば、たとえばSTRが高ければ力仕事、DEXが高ければ繊細な仕事に向くこという具合だ。

 迷宮内においてもそれは同様で、ジョブで役割が決まるわけではなく、各種パラメーターやスキルで前衛や後衛、タンクやアタッカーなどを冒険者自らが判断することになる。



【LV:レベル】

 迷宮内で一定数以上のモンスターを倒すことで上がる数値。レベルが上昇するごとに『補助ステータス』が加算され、新たな『スキル』を得ることができる。

 全てのスキルの取得が完了するレベル(13)をマスターレベル。全てのスキルが最大数の九回行使できるようになるレベル(20から25)をコンプリートレベルと呼ぶ。

 レベルが上がるほど次のレベルまでの必要経験値が高くなり、それは指数関数的に上昇する。

 また、ジョブによりレベルアップの必要経験値は異なる。


 基本的にレベルが高いほどステータスは高くなるのだが、それ自体は絶対的強弱を表さない。レベル10に楽勝してしまうレベル0も存在する。詳しくはジョブチェンジにて説明する。



【CON:状態(コンディション)】

 健康状態と言うよりは状態異常を表す。毒、麻痺、石化、睡眠、混乱、魅了などがそれにあたる。残念ながら怪我や病気などは表示されない。

 基本は『NORMAL』であり、実は本編ではそれ以外が記載されたことはない。死に設定に近い。



【HP:ぶっちゃけヒットポイント】

 むりやり表現を変えれば残存生命力。打たれ強さとも言える。

 おおよそ半分を切るあたりで各種パラメーターに悪影響を与える。要は怪我をしたら動きが鈍くなったり、判断力が落ちるということ。

 0になったら死亡だが、これまで本編外伝あわせてそのような事態は起きていない。多分これからも。



【基礎ステータスと補正ステータス】

 ここでステータスカードの表記について。例としてラルカラッハの『VIT:14+1』を取り上げよう。

 基礎ステータスは左側の14を指す。これはレベルアップによる恩恵を受けていない当人が持つ素の数値となる。右側の『+1』がレベルアップにより加算されたパラメーターであり、補正ステータスと呼ばれる。ステータスとパラメーターがごっちゃですみません。往々にして呼び方がバラけるものと諦めてほしい。

 基礎ステータスと補正ステータスを合算した値が実質的なパラメーターとなる。ラルカラッハの場合は14+1で15だ。


 迷宮内と違い地上ではスキルは使えない。だが補正ステータスは地上でも適用される。

 それ故前述したとおりジョブを取得し、レベルを上げて地上で職に就くという文明が存在しているのだ。

 また各種ステータスは外見に影響を及ぼさない。そのため筋肉だるまの親父を小さな子供が殴り倒すなどという異常な光景を見ることができる。特にヴィットヴェーンではそのような事例が多数。最近ではベンゲルハウダーでも。



【VIT:体力(バイタリティ)】

 スタミナとも表現できる。力強さではなく疲れにくさ。乳酸が溜まりにくくなる?

 このパラが高くなるほど長時間の行動が可能になる。冒険者によっては数晩の徹夜をものともしなくなり、ある者は馬車で五日の行程を二日で走り抜けるとも言われる。

 ときに迷宮異変は鎮圧までに数日を要するケースもあり、VITは重要なパラメーターと言える。



【STR:筋力(ストレングス)】

 単純に力でありパワー。魔法攻撃と物理攻撃に分かれる迷宮において物理の基本パラとなる。筋力があれば物理が解決してくれるのだ。

 そして筋力とは速さでもある。本作において勘違いされがち(書いている当人ですら間違えているときがある)だが、速さとはAGIではなくSTR依存だ。百メートル走のランナーを思い出してもらいたい。大切なのは力だということ。



【AGI:素早さ(アジリティ)】

 では素早さとは、という話になる。AGIは反応の良さ、反射神経、見切りの良さ、要は一歩目の速さといえる。特に敵に対し先手をとれること自体が意味を持つ。また敵の攻撃を回避する場合、もしくはダメージ量を最小限にするような場面で非常に重要となってくる。

 じつはこのパラメーター、魔法使いたちにとって非常に重要となる。STRと組み合わせなければ攻撃に繋がらない前衛に対し、ウィザードやエンチャンターなどの魔法は即時発動であるからだ。ウィザードなのにAGIに補正がかからないのは書いている人の完全なる設定ミスである。エンチャンターはAGIが伸びるのに。

 AGIはその性質上、地上では鍛えにくい。LEAと並んで天性の才能と言えるだろう。



【DEX:器用さ(デクステリティ)】

 表現を変えれば精密性。某スタンド能力設定のひとつみたいなもの。

 どれだけ自分の身体を思い通りに動かせるか、魔法ならば思い通りに発動できるかを左右する。手先が器用という言葉があるが、DEXの場合全部が器用と言えるかもしれない。

 ここまでの説明でご理解いただけるだろうが、強力で素早く正確無比な物理攻撃とはSTRとAGIとDEXが相まって達成されるのだ。またスキルを模倣して攻撃を行う技術、『スキルトレース』において最も重要な要素である。



【INT:知力(インテリジェンス)】

 頭の回転の良さ、物覚えの良さである。知識量は関係ない。

 ただし迷宮戦闘においては、魔法スキルの威力を決定するパラメーターだ。魔法使いたちにとってのSTRにあたる。識字率の低い世界なので初期数値が低くなる傾向があるけれど、知識とかではなく頭の回転をよくするための知育がなされていないという意味合い程度だ。逆に貴族子女などは幼いころから教育されているためINTが高い傾向がある。本編では10歳のウィザードが登場している(変質者的セリアン好きの子爵令息)。

 一応事務仕事とかが効率的になるパラメーターくらいな軽い感じで地上でも役立つ。



【WIS:叡智(ウィズダム)】

 設定のみの死にパラメーター。ごめんなさい。一応敬虔さ、直観力などという設定だが、回復魔法と聖属性スキル以外では登場していない。地上描写は皆無である。

 元々カドルトも教会も無い、というか宗教設定が面倒だったのでオミットした結果だ。なのに経典はある不思議。

 宗教組織を設定すると裏で悪事を働く妙な集団が現れるとか、どうしても変な方向に話が流れがちなので、敢えて描かなかったという言い訳である。

 そこには、いのりもささやきもえいしょうもねんじろもない。



【MIN:精神力(マインド)】

 設定するかどうか迷ったパラメーター。精神的な強さもあるが、自己肯定的な意味合いも持つ。なんくるないさ~。外伝主人公ラルカラッハは感情の起伏こそあれ、自分はのんびり屋さんだからねえ、で大体落ち着く。そのくせモンスターをズバズバするのに躊躇はないし、敵に飛び込むことも戸惑わない。

 サムライ系、ニンジャ系で補正が入るのは、MIN依存のスキルがあるからという程度だ。和の心というやつである。

 物語の中では一番基礎ステータスが上がり易い。カエルの群れに集られると上がるから。



【LEA:学習能力(ラーニング)】

 物覚えの良さではあるがINTとは別の意味。単純にレベルアップ時、各パラメーターの判定に補正がかかる。15くらいまでは微差だが17で3%プラス、19で5%プラスくらいの設定。ジョブで上げることのできない唯一のパラメーターである。戦闘を繰り返すことで上がるときもある、くらいの低頻度だ。

 本編、外伝をあわせてこの値が17以上の登場人物はわずか四人。『迷宮卿』『黒柴』『迷宮総督』『ハスキー犬』だけである。



 ◇◇◇



 ここからは資料、もしくはフレーバーとしての記載である。



【初期基礎ステータスについて】

 HP、VIT、STRは15程度が健康的成人男性の平均値と言われている。

 これらパラメーターは経験や年齢で上下し、例えばVITやSTRは力仕事をしていたか、将来を見据えて訓練を積んでいたかなどで高くなる。INTやWISはそれまでの勉学が反映されやすいとされている。

 事実、貴族界隈では男性はナイト、女性はウィザードがたしなみとされているため、幼少期から子供にとってはつらい教育がされている。冒険者を下賤としながら自分のジョブを誇る、変な貴族の出来上がりだ。



【スキルについて】

 この世界におけるスキルは迷宮内でしか使うことができない。そのため回復魔法を使った治療をするためには迷宮に入る必要がある。各迷宮の1層に治療所が存在しているのが証左である。

 スキルには様々な種類がある。魔法系だけでも攻撃、回復、バフ・デバフ、特殊など、これらはすべてスキルという形で扱われる。攻撃系スキルもまた同様で、そこに区別は存在しない。攻撃魔法である『ティル=トウェリア』も物理攻撃である『切れぬモノ無し』も同様にスキルなのだ。

 スキルはジョブごとに会得され、現状知られているジョブではすべてのスキルが判明して、効果も含めて公開されている。


 重要なのはひとつのジョブで取得できるすべてのスキルは『九回』という回数制限を持つことだ。後に覚えるスキルほど九回使えるようになるのは遅い。個人差があり、レベル20から25がコンプリートレベルと呼ばれている。強いスキルでも弱いスキルでも、それでも最大九回なのだ。

 だがそれが十八回になる場合がある。典型的な例として知られているのが、ウィザードからハイウィザードにジョブチェンジをしたケースだ。ウィザード最強魔法『ティル=トウェリア』はハイウィザードでは中盤に覚えるスキルでもある。ウィザードで九回、ハイウィザードで九回。十八回なのだ。これは広く知られている。


 すなわちスキルは『同名』であるならば同じであり、回数が加算されるのである。

 プリーストで覚える『強打』とウォリアーが覚える『強打』は同一のスキルだ。決戦においてスキルは多用されることもあり、慣れ親しんだスキルの使用回数が増えるのは冒険者にとって福音となる。そう、ならばプリーストにもウォリアーにもなればいいのだ。

 二十年の時を超え、この考え方は積極的ジョブチェンジ論に繋がる。



【ジョブチェンジについて】

 ステータスカードが発見されてから二十年。本編主人公『緑の悪魔』が現れるまでは、ジョブイコールほぼパーティでの役割であった。人の命をベットした迷宮探索である。たった二十年では模索も進まず、ジョブを得るときは本人が目指し成り得る最強を選択し、そこからはひたすらレベルを上げるのが常識であった。ジョブチェンジは、たとえばソルジャーからファイターのようにステータスが足りないときに暫定でなる場合(腰掛ジョブなどと呼ばれる)、またはウィザードからハイウィザードのように上位ジョブになるなど、限定された条件でのみ行われていた。


 事実、ジョブチェンジを行うと積み上げてきたレベルが0になり、補正ステータスが消える。正確には補正ステータスの十分の一(端数切り捨て)が基礎ステータスに加算される。また、使用可能回数ごとスキルは生き残るが、膨大な補正ステータスが失われることは大きい。

 これこそがジョブチェンジが行われてこなかった理由である。一度就いたジョブを変えると二度と同じジョブには戻れないというのも大きな要因だ。


 しかし本編主人公『狂気の沙汰』が提唱した『マルチジョブ』という概念が事態を一変させる。上がれば上がるほど必要経験値が重くなるレベルアップを一度諦め、基礎ステータスを少しずつ増やしながら別のジョブに就くことで、スキル数を含め、できることを増やしていこうという考えであった。これを『マルチジョブ』もしくは冒険者として役割が増えることから『マルチロール』と呼ぶ。


 前衛のできる後衛、またはその逆が生み出す効果は大きい。

 例えば全員がプリーストを経由した前衛だとすれば、それは短期的ゾンビ軍団となる。そこにウィザードを組み合わせれば、近接魔法攻撃型ファイターなどという強力な前衛が生まれるのだ。同時に硬いエンチャンター、速いウィザードなどこれまでの常識を覆す冒険者も誕生する。


 さらにいえばこちらの方が重要かもしれないのが、継戦能力の向上である。

 ひとりのプリーストが行使できる完全回復は九回だ(厳密にはさらに上位の状態異常を含む完全回復があるので十八回)。だが六人いたとすればどうだろう。彼らはより長く、より深く迷宮を探索することができるようになる。当然稼ぎもよくなるし、レベルアップも捗るという好循環だ。


 ただそのためには一時的な弱体化を覚悟しなければならない。それ故、特にコンプリートまでいかに効率的で早いレベルアップができるかが模索されている。

 ここで本編主人公『黒狼の飼い主』が一言。


「レベルアップなんて簡単だよ。だってカエルをたくさん叩き潰せばいいだけなんだから」


 とのことだが、そんな簡単な話ではない。

 最も有効性の高い手法はパワーレベリングであった。そのためこれまで徒弟的存在であったメンターが、職業的メンターに変貌を遂げたのだ。冒険者協会も補助金を出してまでそれを推奨している。

 なぜかといえば、昨今迷宮異変が多発している現実と経済活性化である。極端に強い一パーティより、そこそこ強い十パーティが必要とされているのだ。



【迷宮とステータスのある社会】

 字面だけを見るとマウント合戦に聞こえるが、そうではない。

 登場する唯一の王国、キールラントには四つの迷宮が存在している。キールランター、ベンゲルハウダー、ボルトラーン、そしてヴィットヴェーンだ。元々はそれぞれが独立した迷宮経済、すなわち迷宮産の素材と近郊を開拓した農耕により成立していた。いわば都市国家の様相である。だが得られる素材には迷宮ごとに差があるため、都市間交易がなされていく。ゆるやかな連合国家がそこにあった。


 だがステータスの登場により状況は変わった。

 ジョブとスキルを得た冒険者たちは、より深層を目指し素材を持ち帰った。迷宮ごとに多種多様な食物、石材、木材などをである。それが流通を発展させ、四迷宮の交流を深めることになる。模索の最中にあるステータスやスキルなどの情報も重要な交易物資である。それが都市の連携を深め、いつしか連合国家は王国となった。キールランターが主宰となったのは、優秀な冒険者が多かったこと、立地が中央よりであったこと、食物素材が豊富な迷宮であったこと程度の意味合いでしかない。

 そして二十年。このまま繁栄を続けるかと思われていた王国に、再び変革が訪れる。しかもそれは急激な形で、たいした特産品を持たない西の辺境迷宮ヴィットヴェーンから。



 ステータスは一般人にも影響を及ぼした。前述したとおり、ステータスカードにおけるジョブは生業としての職業を意味しない。ただステータスを得て、ジョブに就き、レベルを上げれば仕事は楽で高品質になる。しない理由がないのだ。

 ステータスカードは迷宮のドロップ品であるため、当初は取得にそれなりの高額が要求された。それでも金を貯め、ステータスを得る者は多かった。問題はそれ以外の人々だ。ステータス格差である。田舎はまだしも、迷宮街では貧困による孤児が目立つようになった。


 そこに現れたのが本編主人公『グリーンモンスター』である。かの人物は自らの活躍を盾に提言したのだ。ステータスカードを全ての人に与えるべきであると。さすれば労働力が増強され、冒険者となる者も増えるであろう。カード発行の料金収入など活性化した経済で取り戻せばよい、と。

 当人は経済のことを全く知らない酷く無責任なものであったが、辺境に位置するヴィットヴェーンではその施策は当たった。今やヴィットヴェーンは街の全員がステータス持ちであり、彼らの多くは迷宮異変に対応する後方支援となり得たのだ。


 ちなみに本編において貴族が絡んだあたりで迷宮経済、深層攻略による弊害などを書こうとしたのだが、書いている人の知識不足により細かく語られることはなかった。そして今後もたぶんない。



【外伝の舞台】

 本外伝の開幕は本編における第7章200話の少しあとになる。

 ヴィットヴェーンほどではないが、マルチジョブ、全員がステータス持ちとなる施策などがノウハウとしてベンゲルハウダーに伝えられ、改革を模索している途中という社会情勢となっている。

 情報自体は半年ほど前には得られていた。カースドー、アシーラ、ウォムドなどヴィットヴェーンに力自慢をしにいって、感化されて帰ってきた連中のたまものだ。ちなみに上記三人は本編においてもモブとして登場している。


 ただ急激な改革を断行するのは難しい。事実、既得権益が問題となり、キールランターやボルトラーンではマルチジョブこそ推奨され始めたが、無償化による全員を対象としたカード発行は行われていない。

 ではベンゲルハウダーはといえば、改革の下地はあった。なにせ迷宮総督と領主たる公爵が夫妻であり、両者とも高貴なる身分でありながら最強を目指す冒険者でもあったからだ。特に迷宮総督が。


 整備されたのはマルチジョブを推奨する講習会、カード取得の無料化、一般人向けのレベリング体制、冒険者に対する様々な優遇制度などなどである。これらを後押ししたのは皮肉にも迷宮であった。ほぼひと月の間に起きた二度の迷宮異変。三度目が無いなどというのは愚者の楽観論にすぎない。統治者たるものは備えなければならないのだ。

 そのため急速に、ときには拙速に制度が追加、変更されていった。ベンゲルハウダー冒険者協会会長の執務机が割れるのではないかと噂されるほどの事態である。


 保守は混乱を恐れ出遅れた。だが、改革には痛みと歪みが伴った。キールラント王国は激動の時代を迎えている。主に本編主人公『カエルの申し子』のせいであるが。


 そんな変革の渦中に、タダで冒険者になれるとホイホイやってきたのが我らが外伝主人公、三毛猫セリアンのラルカラッハだった。


 この物語は本編ではない。チートと狂気ですべてを打ち砕く本編主人公『ゴブリン千匹切り』ではなく、ごく普通の新人冒険者の日常を描くものだ。それはある意味とても地味だが、そこには喜びと苦悩が同時に存在している。彼らこそが新時代を生きる普通の冒険者たちなのだ。



【各種ジョブにおける補助ステータス上昇値設定(主人公パーティに登場したジョブのみ)】

 ひとつの例として、ソルジャーを上げる。


『ソルジャー』

 HP:2~3 VIT:0~3 STR:0~3 AGI:0~3 DEX:0~3。


 補助ステータスはレベルアップごと、パラメーターごとに上昇判定がなされる。上記はその上昇範囲を示している。ソルジャーの場合、VITなら期待値1.5となる。ただしあくまで期待値であり、偏ればレベル10でも0のままなどということもあり得る。

 なおHPは3寄りの2.5であり、2.7くらいに設定されている。VITやLEAが高いほど伸びが良くなるなどの補正はない。

 VIT、STR、AGI、DEX、INT、WIS、MINの上昇にはLEAによる補正が入る。


 登場するジョブすべてに上昇値が設定されていて、書いている人が実際にダイスロールをしている。そこに主人公補正などはない。LEAの補正については結構適当だが、それでも一人一人、心をこめてウェブのサイコロサイトをクリックしているのだ。


『メイジ』

 HP:2~3 DEX:0~3 INT:0~5 WIS:0~4。


『ファイター』

 HP:3~4 VIT:0~3 STR:0~5 AGI:0~2 DEX:0~3。


『シーフ』

 HP:3~4 VIT:0~1 AGI:0~5 DEX:0~5 INT:0~2。


『ウォリアー』

 HP:3~4 VIT:0~5 STR:0~6 AGI:0~1 DEX:0~2。


『ウィザード』

 HP:2~3 DEX:0~4 INT:0~7 WIS:0~2。


『エンチャンター』

 HP:2~3 AGI:0~2 DEX:0~5 INT:0~6。


『プリースト』

 HP:3~4 VIT:0~2 STR:0~2 INT:0~4 WIS:0~5。


『ナイト』

 HP:4~5 VIT:0~4 STR:0~6 AGI:0~2 DEX:0~3。


『ヘビーナイト』

 HP:5~6 VIT:0~5 STR:0~7 AGI:0~2 DEX:0~3。


『カラテカ』

 HP:3~4 VIT:0~2 STR:0~3 AGI:0~4 DEX:0~4。


『グラップラー』

 HP:4~5 VIT:0~3 STR:0~4 AGI:0~4 DEX:0~4。

 

『サムライ』

 HP:4~5 VIT:0~2 STR:0~3 AGI:0~2 DEX:0~4 MIN:0~2。


 以上が36話までに主人公パーティが取得したジョブの設定値である。上位ジョブになるほど上昇期待値は高くなるが、その分経験値は重たくなる。



 ◇◇◇



 非常に長くなりましたが、こういう設定を下敷きにした物語だということです。

 省略した要素も多数あります。モンスターごとの特徴や経験値、素材の価値、各ジョブのレベルアップに必要な経験値など、まだまだたくさんあります。

 そんなことより大切なのは物語としての面白さだ、という当たり前の大前提を背負いながら書いていく所存ですので、今後もよろしくお願いいたします。


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