第12話 魔物狩り
結局、あの後も何回か試してみて発動の気配自体はあったものの神聖魔法の発動はしなかった。信仰心が足りないんだろう。でも神に対する信仰心でなくてもいい可能性は十分にあったのでこれから発動できるようになるかもしれないね。
「アスタ、俺今日はレベル上げ行ってくるよ。」
「あ、そうなの?心配はしてないけど気を付けてね~。」
朝、ご飯を食べたあとに俺はアスタにそう伝えた。う~ん、これは信頼と取っていいんだろうか。ちょっと心配してほしい気も……はっ!いやいや、強くなるんだよ!守れるって言えるくらいにな!
「それじゃ、行ってきます!」
俺は元気よく飛び出したのであった。最近だと移動にも魔法を使うようになった。『風の靴』っていう魔法で、浮遊出来る魔法だ。それでスイーっと死の森まで移動する。
「俺、再び!」
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名前:夜桜 翠 レベル:41
スキル:【肉体回復Ⅲ】【対物強化Ⅱ】【魔力感知Ⅴ】【魔力操作Ⅴ】【魔力回復Ⅲ】【剣術Ⅱ】【
HP:750/750 MP:1560/1560
STR:214 VIT:79 AGI:269
INT:514 MIN:142 DEX:124
称号:【異世界からの来訪者】
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三回目の死の森に叫んでみる。と同時に開始時のステータスを確認する。レベルが上がってないからスキルレベルなんかは変化してないものの、扱える魔法が増えたのは戦闘能力の向上に直結しているだろう。でも魔物のスキルの練習が一つも出来てないことは少しばかり残念である。
「ガルルルル……!バウバウ!ワオーン!」
狼の魔物が現れた。集団で現れたため、数的にはこちらが負けている。しかし、この森に生息している魔物で単独行動をしているのはかなり実力の高い魔物だけなんだけどな。
「『
集団で行動する魔物の中にはボス的な存在がいる。だからそいつを捕まえてやれば……こんな風に集団は機能しなくなる。ボスは一番前でちょっと大きめのやつだから見分けるのは意外と簡単なんだよな。
「『ウォータースピア』!『ウィンドカッター』!」
最近やっと出来るようになった
「ボス含めて12体……一発じゃ倒せないから連続でお前らに攻撃する暇なんて与えず倒してやるよ。『ウィンドクリエイト』!」
風の剣を作って近距離に対応できるようにする。魔法を撃ってから距離を詰めた。そして跳び上がり、一刀両断する。しかし直前で跳び退かれ足だけを切り落とした。
「グルルルル……!ガウ!」
雷の檻に閉じ込めていたボス狼から闇が溢れ出る。その闇は雷の檻を包んで消してしまった。
「おっとぉ……?まっずいな……ならすぐ仕留めてやんよ!新技試したことないけどやるしかねぇ!《我が体に宿る魔力よ、我が身を雷へと変え閃光となれ!》『
自分の体を雷に変える最上位魔法を発動し一気に離れていた距離を詰めた。いつもならかなりの時間がかかり、『風の靴』を使ってもまあまあ時間がかかる距離。それを一瞬で詰めることが出来るこの状態は嘘偽りのない最速。この状態の俺には誰も追い付けない。
「『ロックメテオ』!」
『ロックメテオ』が当たる直前に逃げることでギリギリまで攻撃を加えながら自分は被弾しないという最高の戦い方が出来るのだ。
「『
『ロックメテオ』が直撃した直後、近寄って全体を凍らせる。火魔法レベルではないが広範囲技ってちょっと使うの避けたかったんだけどこのレベルじゃないと完璧に凍ってくれる気がしなかったんだよな……許してくれ!
「これで終わりだ。ハッ!」
ボス狼の首に向かって剣を振りかざす。凍ってしまって動けないボス狼はそのまま首を落とされ死んだ。あとは動けない配下の狼たちだけ。一匹一匹確実に葬っていった。
『レベルが上がりました。ステータスが上昇しました。』
『今までの行動を参照……スキルを獲得します。スキル【並列思考Ⅰ】を取得。』
『特殊効果:
『
『スキル【闇魔法Ⅰ】【配下統率Ⅰ】を獲得しました。』
レベルが上がったのはいいことだ。けど……今回取得したスキルは結構大変そうだぞ……
まず取得したとアナウンスが流れた瞬間から頭の中にもう一つ意識が存在するみたいな感覚。これが多分【並列思考】ってやつなのだろう。そして次、【闇魔法】。アスタから聞いた魔法の種類の中にはなかったものだ。また聞いてみないといけないな……最後は【配下統率】。あのボス狼が配下の狼たちを統率するのに使っていたスキルだろう。俺に今配下はいないが、出来たときには使えるんだろうな。配下なんて作るつもりすらないが。
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名前:夜桜 翠 レベル:45
スキル:【肉体回復Ⅲ】【対物強化Ⅱ】【魔力感知Ⅶ】【魔力操作Ⅷ】【魔力回復Ⅴ】【剣術Ⅲ】【
HP:684/820 MP:723/2190
STR:274 VIT:113 AGI:276
INT:658 MIN:213 DEX:184
称号:【異世界からの来訪者】
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あ、そういえばちょっと試してみるか、これ。
「どうやって使うんだ……これ?『
先ほど倒した狼たちの肉が溶け、骨だけとなり動き始めた。これが、
……待って、もう配下出来た?
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