第45話

昼ごはんも食べ終わった。隣の妹の部屋から扉が開く音が聞こえないので、まだ部屋にこもってる予定だ。


 はぁ、もう夜だぞ。

 トイレに行こうと扉を開けると、扉の前で冬華が座っている。怖いよ。せめて何か娯楽で暇を潰してくれよ。暇なのか、俺の義姉は。

 「なぁ、ここ居るの辞めてくれ」


「ごめんでも、家にいるゆうを見たいから」


「いや、割と本気で迷惑。」

父親止めてくれよ。


 「ごめん、でも居させて。」


「はぁ、さっそく迷惑かけてるし、俺のため思うなら居るの辞めて」

 

 「、、、わかった。私も部屋に戻るね」


ーーーーーーー

 「あ、ゆうくん。」


「、、、夜ご飯もいいよ。」


「そうだよね。」

 やめてくれ、大袈裟な残念そうな顔。横にいる、父親もだよ。


 「じゃあ、俺部屋に行くから」


「待って、ゆうくん!」


 「何?」


「もう、前みたいに仲良くは出来ないかな、、、私母親として全然駄目だけど、反省するしもっとゆうくんのことに大切にするから」


、、、いや、初めからしろよ。それに俺の嫌だな思うとき反省してよ、変わらなかったけど。俺のことを大切にしてるのは知ってるよ、財布から金盗む妹以下だけど。


 「、、、そうだね。それって家族が俺の為に変わるってこと?」


「そう、そうだよ。」


「俺も変わる。優奈にもゆうを大切にする約束したのに」


辞めろ、


「今までは全然駄目だった。だからせめてこれからだけでも変わっていきたい。」


辞めろ、まじで辞めろ。こんな話にお母さんを引き合いだすな。

なんで、どいつもこいつも。


 「、、、わかったよ。頑張って。じゃあ俺は部屋に戻るね。」


 「ゆうくん、私頑張るね。」

それはいつも言ってる。


「ゆう、俺もだ。これからはもっと家にいるようにするぞ」

俺は家に居たくないし、顔も見たくない



 最近、冬華もだが、変わろうとしている。

 変わろうとしているのは分かるが、俺は到底許す気になれないし、過去のように惨めになりたくない。今の家族が望むように、新しい俺が幸せな家族を望むなら、まず前提として、犯罪をしている春香を受け入れることは出来ない。それに、まなちゃんストラップを捨てた事がきっかけなのが最悪な程許せない。


 春香のように周りを傷付けることは許さないが、家族にはもっと俺だけにとって害であって欲しい。容赦なく潰すか、20を超えた時に俺はストラップを捨てられた恨み以外の感情を捨て去ってやる。

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