第31話
このクラスはクズが本当に多い。大半は証拠十分にあるが、休学程度で止まってしまう可能性がある。何より、俺が親と関わらないといけないそれは嫌だ。
今はそんなクラスにぶつけたい怒りを忘れることが出来るバイトをしていたのだが、
「店員さん、普段はお姉ちゃんでも、今日はお客さんなんだから大切にしてね」
うぜぇー
うちの店は、焼きそば屋で、カウンター席の前に鉄板を置いて作ってる。
その為、客との距離はすごく近い。
「ねぇ、店員さん。店員はいつもここで焼きそば作ってるいるの?」
「すいません、お客様、そのプライバシーのことは答えられないのが店の決まりでして。」
ここはそ言う系の店じゃない。
何より、お前らが帰りを防ぐ時にいつもバイト行くって言ってるだろう。どれだけ話しを聞かないんだ。
「店員さんは、いつ今日のバイトが終わるの」
「それも、お答え出来ません。それと他のお客様も来て下さるので、店の中には長く居ないようにお願いします。」
「ぶー、つれないな」
「そろそろ、焼きそば出来ますよ」
「楽しみだな、ゆうが作る焼きそば。」
昔作った時は、美味しくないと言われましたけどね。
「はい、どうぞ」
「うわー、美味しそう。」
そりゃ、この店の焼きそばは見た目も気を遣っているからな。
「美味しい!」
流石に冬華でも、うちの店焼きそばは褒めるんだな。
「美味しい、美味しいよ!」
冬華は美味しそうに、食べていた。
「トッピングも美味しい。味の濃さも丁度いい。本当に美味しい。」
冬華は、食べ続けた。
「店員さん、美味しいね」
「店の自慢ですから。」
「そうなんだね。作る人が上手いのあると思うよ。」
「はい、店長にもよく褒められますから」
「本当に、ほん、とうにおいしいね」
冬華は泣きながら、食べている。
他の客が、今日は居なくてよかった。流石に変に思われそう。
まぁ、居ないから冬華がやって来たのかもしれないが
「昔ね」
「お客様、おかわりか、ほかのメニューはいかがですか?」
「そうだね、おかわりに目玉焼き付けてでお願い。」
「ありがとうございます」
「怪我したお母さんの代わりに、ご飯を作ろうとしていて子がいてね」
流石、うちの焼きそば、女性も容赦なくおかわりさせてしまう。
「中学生なのに、一生懸命でさ。毎日深夜まで勉強して、何度も試食を繰り返して頑張っていてね」
そろそろ、焼きそばが出来あがる。
「最初は焦がしたり、味濃かったしたけど、段々上手になっててね、美味しかったんだ。」
嘘つけ
「あの時は、正直に言えなくて、美味しいって言ってあげられなくてね、いつも食べるお母さんの弁当と違った味がして、毎日楽しみだったの。」
平気で嘘つくな
「はい、おかわりセットに目玉焼きトッピング」
「ありがとう、うわぁーとっても美味しそう。」
それから、冬華は焼きそばを食べたとても、美味しそうに。
「ご馳走様でした。」
「ありがとうございます」
「お会計お願いします。」
「はい、」
そして、会計が終わり冬華は店を出る瞬間
「また、来ます!」
「またの来店お待ちしております。」
そう言っていた。
俺は初めて、クーポン券を渡し忘れてしまった。
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