目の色を変えて
決定的
オリンピック候補選手に名前が挙がった蒼唯と里奈ぴょん。目的はどうであれ同じ横須賀食品アーチェリー部から名前が挙がるのはスゴく嬉しいし、選ばれて共に戦いたいと強く感じている。
候補選手の発表から数ヶ月が経って蒼唯自身、自分が候補選手に挙がっていたことすら忘れかけていた頃に全国アーチェリー協会が会見を開いた。
個人メンバーから発表する。
「横須賀食品から三島蒼唯、横山里奈。そして団体戦メンバーには個人選手の2名は団体戦メンバーとしても出場に内定」
アーチェリー部みんなでおめでとう、頑張ってきてと応援してくれて部屋に戻る。蒼唯はオリンピックに選ばれてオリンピック連覇の夢が
確認のために振り向いてみると今迄に見た事のないくらいの笑顔。これでチマチョゴリ着れるし、焼肉やキムチ食べられるね。里奈ぴょんおめでとうと握手をしようとする。
何を言っているの?個人戦であおいたんを倒して団体戦と揃って優勝を導くのが選ばれた者の宿命。それが終わってから日本代表としての役目を終えてから遊ぼうかなと。
この前言っていたことと全然違う。支離滅裂だからせめてどちらかに合わせてはもらえないだろうかと逆に言いたくて堪らない気持ち。グループラインで今週末、遠征で福井に行くことが決まる。
オリンピックに出場することが決まった蒼唯と里奈ぴょんにとってはオリンピック前、最後の遠征となる。代表合宿や韓国で前乗りして合宿したりと色々と忙しくためだ。
支度をして蒼唯は福井を行くのを楽しみにしていた。隣で里奈ぴょんが嬉しそうに飛び跳ねていた。いつにもなしてテンションが高く理由を聞いてみる。
どうやら親戚が住んでいてよく行っていたからで福井県立恐竜博物館や
バスを降りて自社の商品とティッシュを配って練習に取り組む。広告塔として営業も兼ねているけど効果はどうなのかなと気になるところ。成果があって欲しい。
何だか久しぶりの遠征で手応えを掴み、オリンピックに繋げたいと練習をして試合形式に臨みたいと考えていた。矢を放つがバラツキがあり、修正が必要だなと感じる蒼唯。
その反面、里奈ぴょんは調子が良さそうに見えるが本人はどう感じているのかは分からない。試しに聞いてみても可もなく不可もなくと答え、お互いにオリンピックにピークを向かえられるようにしようと話していた。
午後3時、観光バスが調子が悪くて整備が必要とのことでメンバーは時間潰しを強いられてしまう。コーチから終わったらグループラインで連絡すると突然解き放たれる。
蒼唯も含めてみんな困っていたが里奈ぴょんが福井県立恐竜博物館に案内をしてくれる。恐竜にも精通しているのかと全員が驚いて他にも行きたい場所があったみたいだが、元いた場所に戻るようにコーチから連絡が届いた。
少し悔しい思いをしている里奈ぴょんだが隣で何故か慰めつつ横須賀に戻る。次、蒼唯と里奈ぴょんは韓国に向かうことになる。
代表選手として
福井遠征を終え、しばらくして日本代表として蒼唯と里奈ぴょんは羽田国際空港から
蒼唯にとっては数年ぶり、そして里奈ぴょんにとっては念願の韓国の地に降り立った。代表選手として試合前に遊びに行くことは不可能ではないが時間的に難しい。だから終わるまでは楽しみは食べるだけに集中しようと決めた。
過去にも韓国の地にいた蒼唯、特に美味しかったクロッフルを教えると全種類買って食べてホテルに荷物を置いて屋台に行くと焼肉やキムチ、サムギョプサルとありとあらゆるものを食べ漁る。食欲旺盛は韓国でも健在の様だ。
お腹いっぱいになってホテルに戻ろうとすると驚きの行動に出る。スイーツ美味しそうとトゥンカロンやレインボーケーキ、そしてセルインケーキをホールで買う。
ナイフもないのにどうやって食べるつもりなのか全く分からない。あおいたんは何も買わないのと言い出す終い。このホールケーキを1人で切らずに食べようとしていることに驚きを隠せないし、次の日にはまた胃もたれするな。
翌朝起きるとホールケーキ2つも食べた里奈ぴょんはあっけらかんとした表情をしていつもの笑顔で挨拶をしていて逆に里奈の顔に何か付いてると聞かれるくらい。
人とは違う胃袋を持っているのか、それかそもそも胃袋という概念がないのかどちらなのか聞くとお腹痛くなって寝れなかったから持ってきた胃薬を飲んで寝た。練習があるからアラームかけたけど少し寝不足気味だと嘆いている。
そもそもホールケーキの直食いする人いないし、嗜好はそれぞれ違うからするなとは言わないがそれをするならば練習のない何でもない日にしてほしいと同部屋にいる人として意見をする。
欲に忠実で夢にまで見た韓国でテンションが上がる気持ちも分からなくもない。個人でも団体戦のメンバーとしても結果を出してくれれば何も言うことはない。
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