空気のように
仲良しの代名詞
蒼唯としては里奈ぴょんとずっといたいと言うよりも気がついたらいつも隣にいる。太陽のような笑顔であおいたんと来てくれる。
周りからはニコイチだねとよく言われていて休養日が近づくと次の休みの日、どこに行こうかとどこか行くことを前提に話をしている。なるべく聞こうとは思っているが予定が入っている時もあればリモートで通話することもある。
蒼唯のことを何でも知ろうとしているのか、どうしてリモート通話をしているのかと聞かれて色々な人と出会ってどんなことに困っているのかを聞いている。
引退したらアーチェリー教室とブラック企業で働く人たちを救うために非営利団体や会社を立ち上げたいと考えていてそのために今から出来ることとして色々な業種で働く人たちの声を聞いている感じ。
今にも泣きそうな目で話かける。
「あおいたんアーチェリー辞めちゃうの……」
自分がアーチェリーから離れるってなるとこんなにも寂しがってくれる人がいるのか。と言うより蒼唯がテレビで発言したことを知らなかったようだ。だからスマホで話題になったネットニュースを見せた。
「オリンピック連覇を出来るのは蒼唯しかいないので負けたらアーチェリーから引退する。全てのアーチェリー選手、蒼唯を倒せるように正々堂々勝負するように」
全てのアーチェリーってことは里奈も含まれてるよね。すみません、あおいたんの足元にも及ばないけど対戦相手になったら倒せるように頑張る。絶対に引退させない。
笑顔で人懐っこい里奈ぴょんとは違い、急に
蒼唯がリモート通話で部屋から出られない時は気を使って寮の別部屋に移ったり、他のメンバーを連れてどこか行こうと誘って出かけていることも多くある。横須賀食品のムードメーカーであり、みんなのアイドル的存在でいた。
寮に戻るといつもカイロとお水をくれる。
身体を温めたいのか冷やしたいのかどっちなのかと言いたくなるが笑顔でどうぞと渡されるとそういったことも言えず、蒼唯のためにと考えると優しいなと感じる。
しばらくお互いに喋らずいると何故か泣き出してしまう。
悪いことした覚えもないのに泣かれても困るため、理由を聞いてみてビックリする。
「里奈ね、あおいたんと同期で嬉しくてさ。今まではぶりっ子とかかわいこぶるなとか言われていたけどそれを受け入れてくれるあおいたんが涙が出るくらい嬉しくて。アーチェリーのことも自分事のように親身に聞いてくれてありがとう……」
涙が出るくらいって泣きながらって自分の顔を鏡で見てきな、アーチェリーのことを親身にと言うがそれは蒼唯の台詞であってたまたま結果が出たから伝えただけなのに、頭を撫でながら里奈ぴょんとずっと友達でいたいと思う。
それぞれの意見
数日後、蒼唯も里奈ぴょん共に中々寝付けない日があった。すると小さい頃何になりたかったという話題になる。
仲のいい里奈ぴょんには素を見せてきた蒼唯だが、未来からやってきたとは到底言えない。今考えると大学時代に横須賀食品からアーチェリーに誘われなかったら今頃どうなっていたのかと考えるとゾッとする。
ずっと弓道をしていたため、アーチェリーの里奈ぴょんとは今回始めて会うため今のことは知っていても過去にどういう人生を歩んできていたのかを知らないので尋ねてみる。小さい頃、何を目指していたのかと、
里奈ぴょんの答えはオリンピックに出場したい。夢中になれるものを探していたが中々見つからず、大学時代にアーチェリーと出会って気がついたらここにいてあおいたんと一緒にいるよと屈託のない笑顔で話している。
次は蒼唯のターンで中学、高校、大学と弓道を続けてきて弓道の実業団からオファーがあったけどオリンピック種目になくて、悩んだけどオリンピックに出てみたい気持ちで人生をやり直す気持ちでアーチェリーで骨を埋める気持ちで横須賀食品アーチェリー部に来たと話した。
そのまま夜が明けて日の出を迎える。休養日だから寝ようとすると何も予定がないならお出かけしようと里奈ぴょんが誘ってきた。元気だな、眠いからと思いつつも笑顔を見ると何故か断れる雰囲気にはならずいいよと返事をする。
毎週のようにどこかに出かけていて着ていく服が足りなくなりそうと思わず言いたくなるが里奈ぴょんの笑顔を見られるならとなってしまうから不思議なものだ。
電車に乗って横浜に行ってアパレルショップに入るとキャラクターとコラボ商品や色々なお洋服を見てかわいいと
お昼ご飯と夜ご飯を一緒に食べていると家族間である声が聞こえてきていた。
「何を言っているのか、何のために大学に通わせているのか。脱サラしてそんなことをするなんて何を考えているのか。ちゃんと考えろ」
話の内容としては子供が夢を見追いかけたいと親を説得する様子。よくある話だが蒼唯としても会社員が良くてそれ以外はダメという考えはどうなのかなと思っている。生活が出来る水準ならば好きなことをしても問題ないだろう。
親としては子供を心配をする気持ちは分かるが何のために大学に通わせているのかというのは違うのかなと思う。大学を卒業させてもらったから恩返しとしてどこでもいいからとりあえず会社員をしておくかと思うくらいならアルバイトをしながら何かを目指す方がよいのではないか。
何が正しくて何が間違いかと言えないが蒼唯としてはとりあえず会社員しておくかとなるとブラック企業を引いてしまう可能性が高く、潰れてしまう可能性がある。
自分の好きな弓道、そしてアーチェリーをしてきた蒼唯だがこの考えがどうなのか分からずにいて一緒にいる里奈ぴょんにも尋ねてみた。
答えは里奈はあおいたんと同じ意見だよ以下同文と返ってきた。
何と便利な言葉なのか同じ意見と言うが具体的にどこの部分がともう少し細かく教えて欲しかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます