第4話 猫カフェ

私は、任務での偵察が最近出来ていないような気がする。

一度、お酒のせいで先輩の部屋に入ったのだが、バーベルと猫の写真集のような本が並んでいる。


そんな、先輩の部屋情報しか偵察成果が無い。

それがまずい、今日はネコ猫星から電話がかかってくる日


話す内容があまりない。


なので、多少偵察についてずらしながら、偵察を最近さぼっていたことをごまかすことにした。偵察には時間がかかってしまう。だから、初回ぐらいごまかせるだろうと思っている。


ごまかすことを考えていると、自分の部屋の机の上に置いてあるスマホが鳴り始めた。


「こちら、ネコ猫星偵察部隊リーダータロウだが、地球の偵察状況のはどうだニャ」

「は、いニャ、地球と言うところでまず、ターゲットを絞りましたニャ」

「ほう、ターゲットニャか、そいつは、どんな」

「画像を送りますニャ」


と言って、私は、この地球とネコ猫星の唯一の連絡手段である『ネコニャ』という文字や画像のやり取りできアプリを起動し、先輩の画像を送った。


「ほう、こいつかニャ、なかなか怖そうな顔をして、いかにも悪そうニャ」

「そうでしょニャ」

「で、こいつの偵察状況はニャ」

「ニャ~、まずですニャ、先輩は優しいですニャ。おごってくれたり、お酒で酔いつぶれた私を介保してくれたりと…」


つい、自分の失態まで報告してしまい話の途中で、リーダーに怖いトーンで問い詰められてしまった。


「酔いつぶれ?」

「あ、お酒とかは、わざとですニャ。こいつが、悪い奴かどうか確認するために身を犠牲にして試しただけですニャ。け、けっして、ただ飲み潰れたわけでは無いニャ。」


つい、言わなくてもいいことを言ってしまったので、訂正するのには、焦ってしまったが、

なんとか誤魔化し、偵察の報告は終わりを迎える。


「ほう、そいつの本性が猫に対してどうなのか分からないニャ。引き続き、その男の偵察を続けろニャ。その男でこの地球の運命をお前が決めろニャ」

「ニャニャ!!」


電話越しではあるが、敬礼をしてリーダーが電話を切ってからスマホを耳から離した。

ようやく、リーダーとの電話が終わるとゴロゴロしながら、猫男先輩の偵察について、次にどんな偵察をしようか考えた。


先輩についての偵察はいいが、猫にかかわる偵察はまだである。

先輩と猫を合わせると、本性を出すかもしれない。

なので、こんど猫カフェというところに連れて行こうと思う。


この仕事を始めて2カ月が経ち、ようやく仕事にも慣れて、残業などをしなくなったので時間には余裕が出来るようになった。


なので、先輩を猫カフェに誘うことにした。

私が会社が終わるのが18時で、猫カフェの営業時間は20時までなので、4時間は猫カフェにいることが出来るので、出社後、先輩に猫カフェに行くか誘ってみると、先輩は嬉しそうに承諾してくれた。


どうやら、先輩は自分の顔が怖いっと自覚していたようで、こんな顔で猫カフェとかおしゃれな所に入るのは恥ずかしいと、行きたかったが、中々入ることが出来なかったらしく、誘ってくれてうれしかったらしい。


早速、仕事終わりに先輩と猫カフェに行くことになった。

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