第24話
いつものスタジオに私たちの音楽が響いていている。
「~~♪」
ラストに段々と近づいて行く。
それに連なって私たちも段々あげて行く。私たちは雫石が歌やすいようにサポートして行く。
雫石が歌い終わり。マイクを持ちながら
『 休憩 』
「「「うるさい」」」
叫んだ。マイクを持ったまま叫んだせいでもあって音割れが酷く最後の方はキィーと高い音がスタジオに響いた。
そのせいで私の両耳を両手でふさいだ。
うるさくて、耳が痛い。響くよ
「ぁ、ごめんね」
雫石が両手を合わせて謝ってきた。
「次から気をつけてよ」
「本当に気をつけて」
「ん」
鈴、私、春の順番で抗議した。
「本当にごめんね」
「まぁ、過ぎた事はここまでにして休憩ね」
「ん」
「わかった」
私たちはギターや楽器を慎重に置いて、ペットボトルの水を雫石に向けて投げた。
「お、ありがとう。よく分かったね」
「いつも取って言っているもん」
「確かにそうだね」
そう言って、雫石はペットボトルを開けて水を飲み始めた。
「いつも言っているけど、近くに置いたら?」
「ん? だって、天ちゃんが渡してくれたらやる気が出るだもん」
雫石は私にそんな事を言いながら片目を閉じてにっこり笑った。
私は少し頬を赤らめてそっと視線を外した。
「ん? 天ちゃん、照れた?」
「照れない」
「いや、照れいるよ」
「赤った」
「照れていたよ」
私と雫石がそんな会話をしていると私たちの会話を聞いていた春と鈴が私が照れていると指摘する。
「 気のせいだから 」
私が強くいうと
「ふふ、分かったわよ。照れてないね」
「照れてない照れてない」
「ん」
うう、余計に恥ずかしい
顔がより一層、顔が熱くなった。
「ふふ、可愛い」
「うう」
「そういえば、もうすぐ夏祭りが近いね」
「もう、そんな時期? 早いね」
「夏祭り?」
「え? 天、行った事ないのか?」
「あ、いや、そうじゃなくて何故か気になって」
「夏祭りが?」
「不思議」
「みんなで行く?」
「お、良いね。行こうよ」
何で夏祭りで引っかったんだろう?
「天ちゃん?」
「あ、ごめん」
「考えて事? 大丈夫?」
「大丈夫」
「もし、何かあったら相談してね」
「うん。ありがとう」
「夏祭り、行かないの?」
「え、あ、い」
--------プルプル
私が答えようとしたら、スマホの音が響いた。
私の、、、じゃないね
「あ、ごめんね」
雫石がそう言いスマホを取り出して耳にスマホを近づきた。
「もしもし、、、、はい。そうです。、、、え? 本当ですか?、、、ありがとうございます。、、、こちらこそお願いします」
雫石が笑顔になりながら電話を切った。
「どうしたの?」
「ん?」
「何かあったの?」
私と鈴と春が言うと雫石は笑顔で
「仕事よ」
「なんの?」
「ん?」
「内容言いなさい」
「それはね、、、」
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