第7話

お母さんは、雫石と私を椅子に座れせお茶を出して来た。


 「ありがとうございます」

 「いえいえ」


雫石がお母さんにお礼していた。


 「まぁ、先の話に戻りましょう」


 「そうですね。先ほど言いましたが、天ちゃんとバントメンバーになりました。つまり、天ちゃんと一緒にプロの世界を目指したいでず」


 「そうなのね」


お母さんは手を顎付近まで添えて思考し始めた。


うん。敬語の雫石が物凄い違和感がある。て言うか、誰だお前、、、ちょ、何でつねるの? ぇ? 変な事考えたから? 何でわかるの? 怖いよ。そんなに睨むまないでよ。確かに私は考えたけど、、、


 「ふふ」


そんな光景を見ていたお母さんは私達を見て微笑んでいた。


 「天、あなたがこんなに楽しそうなの。あの時を思い出すわ」

 「そう?」

 「ええ、そうよ。久連さん、こんなに楽しそうにしているのを凄く久々に見ました。どうか、天をバントメンバーにお願いします」

 「いえいえ、こちらこそ、天ちゃんを日本一有名なバントにして見せます」


 「日本一のバント、、、」


私がそう呟くと雫石が反応した。


 「あ、天ちゃんに言ってなかったね。私は日本一有名なバントにするつもりだから、、、天ちゃん、どうしたの? 笑顔だけど」

 「ぇ?」


私は指摘されて初めて気づいた。私は笑顔になっていた。どうやら、私の流行る気持ちが顔に溢れていたらしい。


 「うん。多分、私もなりたいと思ちゃった。うん。なろうよ。日本一に」

 「うん。その勢いだよ天ちゃん」

 「あらあら、二人とも盛り上がちゃって」


お母さんがそう柔らかく笑った。


 「あ」

 「すいません。二人だけで盛り上がちゃって」

 「大丈夫ですよ。天と久連さんが日本一有名なバントになる事を応援しますよ。頑張りってね。天」


 「うん」

 「応援ありがとうございます」


そんな風に私と雫石とお母さんの話は終わった。


 ***


俺はいつも通りに制服着て、朝、学校に着いた。そうすると悠人が俺に近付いて来た。


 「おはよう。冷凍」

 「おはよう」


そう言い、俺の前にある椅子に座った。


 「なぁ、覚えいるか?」

 「何を?」

 「おいおい、前に言った久連雫石さんの事に決まってだろ」


そんなで分かる訳がない。何で分かる前提なんだよ。おかしいだろ。


 「分かる訳ないだろ」

 「マジかよ。俺と冷凍の仲なのに」

 「お前とは高校で初めて会っただろ」

 「まぁ、そうだが、1年も一緒なんだよ」

 「だが、1年の時の会話をされても」

 「あー、そんな前だっけ?」

 「ああ、そうだよ」


俺達が久連雫石の話をしたのが、半年前、つまり、俺達はもう高校2年になっていた。


 「そうだったな。まぁ、そんなどうでも良いことはそこら辺に捨て置いて」

 「捨て置くな」

 「まぁまぁ、気にするな」

 「気にするわ」

 「久連雫石さんが『Airisu』と言うバントを作ったらしいだ」

 「無視かよ」

 「そのバントメンバーも全員、可愛いんだ」


そう言いながら、俺にスマホを押し付けて来た。そこには雫石と仮面を着けた春と普通に公開されている鈴。そして、ギターを弾いている俺事、天、、、これ、いつ撮りやがった? 雫石のやつ


 「お、お前もこの可愛いさに声も出ないか」

 「、、、一人仮面付けてるが?」

 「お前、分からないのか? 雰囲気から絶対、可愛いんよ」

 「何で、分かるだよ。怖いぞ」

 「え? 分からないのか? ほらほら、この髪、、、」


 「 おい、獅倉と鈴木いつまでも喋っるなホームルーム始めるぞ 」


と担任の先生から声が掛かる。


 「あ、やべ」

 「すいません」


俺達が静かになったのを担任が確認すると


 「今日は、、、」


ホームルームが始まった。


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