第10話

 みんな! 拙者はいま、シフトが最後まで終わったら私はどうなっているんだろう、と、考えているんだ。

 先のことはわからないってのはなんでもそうだけど、新しい職に就いているのか、三日月川大橋(仮)のてっぺんにいるのか、まったく予想がつかない。

 と言うのもね? 自分がどうしたいかさっぱりわからないからだよ。

 生きたいのか、死にたいのか。

 これを書き始めた頃はこの世界にキレて「さっさと退場してやるよクソが――――!!!!」と思っていたし、大晦日から成人の日までの激務で疲れ果てて三日月川大橋(仮)のてっぺんに行くつもりだった。

 それはご承知の通りだね。

 でもね、いまは本当にわからない。

 織部コウの存在意義どこいったぁ――――!!!!

 栄養剤の飲み過ぎで思考停止しているのかもしれないけどね?

 次の章ではもう「三日月川大橋(仮)のてっぺんに行くからなクソが――――!!!!」って言ってるかもしれないけどね?

 疲れすぎて脳が考えることを放棄したのかもしれないけどね?

 なんかね……悲しくもないし、苦しくもないし、辛くもないし、涙も出ない。

 あれ? 拙者もしかして感情失った?

 まあよく考えると……楽しくもないし、嬉しくもないし……。

 これは感情が死んだ説が有力でござるな。

 感情が死んだと言うか……物事に対する関心を失った、と言ったほうが正しいかも。

 この半月、これを書く以外のことをしていないからね。

 でも書くのをやめたらヤバい気がするんだ。

 でさ? ちょっと話は変わるんだけどね?

 某BB栄養剤のさ、第3類医薬品の「肌荒れと疲れに」ってやつがあってさ。

 さらにノンカフェインでさ。これだ!! と思ったのね?

 で、仕事の合間に1本飲んだんだけどさ、めっちゃくちゃ眠くなったの。

 カフェインを摂取しないとこんなに眠い状態で生きてるんだ……って思って、普段シャキッとしているのはカフェインの作用だったんだなって思ったよ。

 いやね? カフェインがメンタルによくないから減らせって主治医にも言われてるの。

 栄養剤を1日に何本飲んでるのかってことはちょっとガチめに怒られそうだから書かないでおくわ。

 でね? それに気付いた拙者のやることはただひとつ、だよね?

 栄養剤を減らす!!!! 「いや“やめる”だろ!」って?

 ちょっと言い訳させて?

 前半の話にも繋がるけどさ、栄養剤を飲んで体力面を持ち堪えさせないと精神面がどん底になるんじゃないかって思っちゃうの。

 いや、カフェインがメンタルによくないっていう主治医の言葉はきっと正しい!

 だってお医者様だもの!!!!

 でもね! お前ほんとに馬鹿だなって言われるの覚悟で言うけどさ、栄養剤が精神安定剤になってるみたいなところがあるのさ。

 本物の精神安定剤を飲んでいるのにね?

 なんかね、ちょっとでも疲れたり具合が悪くなったりすると不安になるんだ!

 疲れたり具合が悪くなったりって、割としんどいことでしょ?

 だから、それを防ごうって思っちゃうんだ。

 防ごうと思って栄養剤を飲んで逆に体調悪くなっちゃうとかもあるけどね!

 あっ、てかさ、これって主治医に話すべきことだったんじゃない?

 ちょっと次の診察で話して来るわ!!!!


 と、いうわけデス!!

 デスサイスって絶対デスサイズって言っちゃうよね。

 ……拙者だけ?

 さてさて。今日も佐久間さんとお約束でござる。

 てかさ? そろそろフルマラソンの給水所を設置したほうがいい気がしない?

 でもさ……何をしたらいいのかがさっぱりわからないんだよぉ――――!!!!

 体を開く……? のは、最終局面の気がする……よね……?

 え? いやね? お付き合いを始めてすぐ体を重ねることを悪いと思ってるわけじゃないんだよ?

 世のカップルの多くがそうしているのはわかってるよ?

 それに対して「うわ尻軽っ……」とか思うことは本当に一切ない。

 それがふたりの愛の形だと思うからね。

 でもね? それが当然のことではないと思っているカップルも存在しているということはわかってね?

 愛の形はそれぞれだからね。

 それをわかっといてもらわないと、拙者の知人のクズ男と同じだからね?

 そいつのクズっぷりをすべて余すところなく書き出したいのを必死に我慢しているよ。

 まあじゃあちょっとひとつだけ公開するね?

 私を平気な顔して傷付けて来る。

 でね? 拙者はいま佐久間さんに42.195キロの障害物競争を走らせているわけじゃん?

 んで、いくつかチェックポイントを設置するじゃん?

 体を開いたらもうそれで終わりな感じがしない?

 ていうか、そのあとが続かなさそうじゃない?

 でもさ、ほんとに何したらいいかわからないわけ。

 佐久間さんが喜びそうなもの、というわけだけど……。

 そういえば、私は佐久間さんのこと全然知らないな。

 佐久間さんはいつも私の話を聞いてくれる。

 私ももっと佐久間さんの話を聞かないと佐久間さんが何を求めているかなんて一生わからないな。


佐久間さん

「え、何その顔」


「……誠に不甲斐なく……」


佐久間さん

「なにが」


「いい加減、給水所を設けないといけないと思うのですが、良い案が何も思い付かず……」


佐久間さん

「いけないなんてことはないよ。

 義務感で用意してもらっても、嬉しくはあるだろうが罪悪感が多少は湧くよ」


「そうですか……」


佐久間さん

「いまは考えてくれているだけで充分だ。

 結局なにも考えないんじゃないかと思っていたからな」


「……わかりました」


 どこまでも優しい人だなあ。

 その優しさに甘えすぎないようにしないとね。

 さて。今日もお酒の席へのお誘いですよ。

 拙者を酔わせてどうするつもり!?

 ……ってね!!

 ……うん、ハイ。


「佐久間さんはレディにどういうことをしてもらったら嬉しいんですか?」


佐久間さん

「それを言ったら面白くないだろ?」


「ふむ……謎は深まるばかり……」


佐久間さん

「……じゃあ、初めから2歩目だと思っていることを教えてやるよ」


「2歩目?」


佐久間さん

「最初の1歩目は名前で呼んでもらうことだって前に話しただろ?

 その次の1歩は、お前が笑うことだと思っていたんだよ」


「……けっこう笑ってますけど……」


佐久間さん

「愛想笑いでな。

 俺が目指しているのは、楽しそうに笑っていることだ。

 いまは仕事で疲れているせいもあるだろうが、お前はいつ見ても暗い顔をしている」


「でも何回か普通に笑ってますよ?」


佐久間さん

「”何回か”じゃ駄目なんだよ。

 常に笑っていてくれなとな」


「そうですか……」


佐久間さん

「無理やり笑えと言っているんじゃない。

 自然と笑えるようにしてやりたいんだ」


「私が笑っていたら嬉しいということですか?」


佐久間さん

「そうだな」


「なるほど……。

 なんか男性向けゲームにありそうですね。

 感情を失った彼女を笑顔にする、みたいな」


佐久間さん

「お前は男性向けゲーム知らないはずだろ」


「男性向けだからって女性がやってはいけないということはないですし?」


佐久間さん

「やったことあるのか?」


「ないです」


佐久間さん

「なんなんだよ」


「私いまどんな顔で喋ってますか?」


佐久間さん

「いまは明るいとは言えないが穏やかな顔をしているよ」


「そうですか……」


佐久間さん

「まあ見方を変えれば“無”だがな」


「この会話で無だなんて……。

 接客のときはあんなにニコニコできるのに……」


佐久間さん

「想像できないな。

 今度、店まで見に行っていいか?」


「イヤすぎ」


佐久間さん

「そこまでか……」


「自分のプライベートを知る人に接客中を見られるとか恥ずかしすぎます」


佐久間さん

「そんなに差があるのか?」


「雲泥の差ですな」


佐久間さん

「ふうん……。

 まあ、本来のお前で居てくれている、ということかな」


「本来はもうちょっと陽気な人間なんですけどね」


佐久間さん

「それは追い追い見られるだろ」


「陽気というかただのアホなんですけどね」


佐久間さん

「お前アホなのか」


「はい。めちゃくちゃ頭悪いです」


佐久間さん

「まあ正直なところ、馬鹿だなと思うことはある。

 が、思考回路が馬鹿なだけだな」


「思考回路が馬鹿ってもう正真正銘の馬鹿では?」


佐久間さん

「なんでそうなる! と思うことが多々ある。

 認識が歪んでいるから馬鹿に見えるんだな」


「……そうですか……。

 佐久間さんはずっと私のことを馬鹿だと思っていたんですね……」


佐久間さん

「そうだな。こいつ馬鹿だなーと思っていた」


「改めて断言しないでください」


佐久間さん

「前にも言ったが、お前はちょっとズレてんだよ。

 そのせいで馬鹿に見えるな」


「そうですか……」


 と、そんなこんなで、前回とは別のまた洒落散らかしたバーに到着! こりゃ最高に洒落散らかしてんなあ!

 みんな(以下略)

 いつも大衆居酒屋に行くからさ、ソフトドリンクって大抵ウーロン茶とかコーラとかオレンジジュースとかでしょ? 洒落散らかしてるバーはノンアルコールメニューも洒落散らかしてるんだよな!!


佐久間さん

「ところで」


「はい」


佐久間さん

「免疫はつけて来たか?」


「つけて来ましたって言ったらいけないやつじゃないですか?」


佐久間さん

「そうだな」


「じゃあなんで訊いたんですか」


佐久間さん

「そろそろ遠慮する必要はないかと思って訊いただけだ」


「……」


佐久間さん

「え、何その顔」


「YESともNOとも言えない質問でござるな」


佐久間さん

「てことはNOではないんだな」


「困りはしますね」


佐久間さん

「困るのか……」


「その結果、避けるようになる可能性もゼロではありませんね」


佐久間さん

「そんな……」


「いわゆる好き避けですね」


佐久間さん

「なるほどな。

 加減が難しそうだな」


「本当なら遠慮なく来られるのを受け止めるべきなんでしょうけどね」


佐久間さん

「べきということはないが……。

 嫌ではないんだろ?」


「そうですね。ただ恥ずかしいだけです」


佐久間さん

「その恥ずかしがっているところを見たいという気もするが」


「恥ずかしがっているところを見られるのが恥ずかしいんです」


佐久間さん

「手強いな」


「忍者たる者、常に鉄面皮でいなければ、と心に刻んでおりますので」


佐久間さん

「悪いがお前は鉄面皮には程遠いよ」


「そんな馬鹿な」


佐久間さん

「鉄面皮だったらフレーメン反応を起こさないんだよ」


「修行が足りないでござる……」


佐久間さん

「まあ、要は愛情表現だから素直に受け取ってくれればいいだけだが……」


「ふむ……。……わかった」


佐久間さん

「え」


「あ、ちょっと注文しちゃっていいですか?」


佐久間さん

「いいけどすごいタイミングだな」


 てなわけで2杯目でござる。


佐久間さん

「で、何がわかったんだ」


「ご承知の通り、私の周りには愛情を示してくれる人がいませんでした。

 愛情はないようだと思うくらいには。

 なので、真っ直ぐに愛情表現されてもどう受け止めたらいいかわからないというわけです」


佐久間さん

「なるほどな……。

 まあそれは頭で考えても仕方のないことなんじゃないのか?」


「一理ある」


佐久間さん

「それほんとに一理あると思って言ってんのか?

 実践して試すしかないだろ」


「どうぞお手柔らかに……」


佐久間さん

「まあ手厳しくとまではいかないが、遠慮する必要はないということでいいか?」


「どうせ駄目ですと言ったところで聞き入れないんでしょう? イケ散らかしたメンズはみんなそう」


佐久間さん

「いや別に無理に迫ろうという気はないよ。

 というか、俺を他のイケ散らかしたメンズと並べるのいい加減やめてくれないかな。

 いまお前を口説いているのは俺だけなんだぞ?」


「ああ……ワンフォーオール、オールフォーワン、みたいな……」


佐久間さん

「それは絶対に違うな。

 なんでワンフォーオールになるんだよ」


「そうですよね。他のイケ散らかしたメンズと並べるってことは、佐久間さんのことをちゃんと見られていないということですよね」


佐久間さん

「急に的確だな。そういうことだ」


「佐久間さんのことをちゃんと見ていないから、給水所に何を用意すればいいかわからないんでしょうね」


佐久間さん

「そういうこともあるかもしれないな。

 まあ、これから意識してくれればいいよ」


「全集中しますわ」


佐久間さん

「そこまでしなくても……」


「佐久間さん好みの忍者になりますんで」


佐久間さん

「俺好みの忍者……うん、まあ……そうだな」


「もしかして忍者はお嫌いですか……?」


佐久間さん

「別に嫌いというわけではないが、自分好みの忍者がさっぱりわからない」


「脚の速さは諦めてくださいね」


佐久間さん

「脚の速い人が好きなんて今時小学生でも言わないんじゃないか?」


「佐久間さんは脚速そうですね」


佐久間さん

「いや、どうかな……。

 脚の速さは正直どうでもいいんだが……」


「でしょうね」


佐久間さん

「なんなんだよ」


「佐久間さんのその『なんなんだよ』ってツッコミが聞きたくて言ってるところあります」


佐久間さん

「そんな気はしていたよ。

 まあ、俺好みを意識されるより、俺を振り回す自然体のお前で居てくれたほうがいいよ」


「そうですか。じゃあ遠慮なく振り回しますね」


佐久間さん

「じゃあ俺も遠慮なく愛情表現させてもらうからな?」


「……」


佐久間さん

「ほんとに鉄面皮を貫くつもりあるか?」


「すみません。つい反射的に『なに言ってんだこいつ』って心の中で思っちゃうんです」


佐久間さん

「ずっとそう思っていたのか……。

 暖簾に腕押し感がすごいな」


「いえ、反射的にそう思ってしまうだけで、佐久間さんの愛情表現であることはわかってます」


佐久間さん

「そうか……。

 まあ長年をかけて溜めていった思い込みがいまだにそう思わせるんだろうな。

 この短期間じゃそう簡単に意識は変わらないよな」


「誠に頑固でござるな」


佐久間さん

「なんで他人事だよ」


 と、なんのかんので夜は更けて……。

 お酒飲んでるときって適当に頼んでるから何杯飲んだかなんて忘れちゃうよね?

 ……拙者だけ?

 お会計を済ませて車に乗ると、一気に眠気がこんばんは!!


佐久間さん

「眠そうだな」


「眠いですね」


佐久間さん

「じゃあどこかで一緒に寝るか?」


「家に帰って家のお布団で寝たいです」


佐久間さん

「あ、ハイ、すみません……」


「家のお布団に抱かれるのが好きなんです」


佐久間さん

「えー布団より俺に抱かれろよー」


「考えときます」


佐久間さん

「ほんとに考えてんのか?」


「考えてはいますよ」


佐久間さん

「考えてるだけってことか」


「そんなことないですよ」


佐久間さん

「じゃあ抱かせろよ」


「あーお酒に酔った勢いで的な……」


佐久間さん

「その言い方はなんかやだな……」


「嫌だったら今日はやめときましょ」


佐久間さん

「じゃあまた別日に誘うからな?」


「ああ、恐れ入ります…………」


佐久間さん

「まだ寝るな」


「あたっ」


 頭をはたかれたでござる。


佐久間さん

「今日は危なっかしいから家まで送るよ」


「大丈夫ですよ。意識はハッキリしてます」


佐久間さん

「いま寝かけたくせによく言うよ。

 俺が心配になるからちゃんと送らせてくれ」


「わかりました。じゃあお願いします…………」


佐久間さん

「だからまだ寝るなって」


「いてっ。

 いつもは寝たら寝たでいいって言うくせに……」


佐久間さん

「お前の家を知らねえんだよ」


「頑張ります」


佐久間さん

「そうしてくれ」


 お店から家までそう遠くないんだけどね!


佐久間さん

「お前はあまり甘えて来ないな」


「そうですか? 振り回すのは一種の甘えですよ」


佐久間さん

「俺の思ってる甘えと違うな」


「まあ一般的なレディで想像する甘え方では私は甘えないですね」


佐久間さん

「つまらないなー」


「あはははは」


佐久間さん

「なに笑ってんだよ。腹立つな」


「そんな甘ったれじゃないでござる」


佐久間さん

「甘えるのと甘ったれるのは同じことじゃないぞ」


「そうですかね~」


佐久間さん

「まあ、お前が安心して甘えられるように努力するよ」


「徒労に終わらせないように頑張ります」


佐久間さん

「なんなんだよ」


 と、なんだかんだ話しているうちに我が家へ到着。

 庭の手入れがまったくされてないから正直、見られたくなかったんだけどね!

 まあでも暗いから見えないかな。


「ありがとうございました」


 佐久間さんはいつも運転席から降りてお見送りしてくれるんだぜ。

 おや、佐久間さんが両腕を広げている。

 ここは素直に抱き付いておきましょう。

 強く抱き返されて、思わず唸った。


佐久間さん

「抱き付いて来ないかと思ったよ」


「素面の拙者だったらそうだったかもしれませんね」


佐久間さん

「ちょっと良い雰囲気になったところで拙者って言うのやめろよ」


「忍者ですみません」


佐久間さん

「奥様は忍者ってことか」


「あらお上手」


佐久間さん

「やめろ」


 と、言いつつ佐久間さんがマスクに手をかけるので、思わずその手を掴んで指に力をかけてしまった。


佐久間さん

「いてててて、なんで抵抗するんだよ」


「条件反射でござる」


佐久間さん

「お前はほんと読めないな」


「修行が足りないでござるな」


佐久間さん

「お前いまいち掴みきれないんだよなあ。

 攻略本が欲しいよ」


「私は佐久間さんの攻略本が欲しいですけど」


佐久間さん

「じゃあ俺のことをもっと教えてやるよ。

 ベッドの中でな」


「まあお互いを知るひとつの手段ではありますよね」


佐久間さん

「いつにする?」


「来世!」


佐久間さん

「今世を捨てるな」


「じゃあ覚悟が決まったら言いますね」


佐久間さん

「……まあ、それでもいいが。

 じゃあ、暖かくして寝ろよ?」


「はい」


 やれやれ、と体を離そうとすると、一瞬のうちにマスク越しに唇を重ねられていた。

 ……相変わらずイケ散らかしてんなあ――――!!!!


佐久間さん

「また油断したな」


「……」


佐久間さん

「拳はやめろ」


 思わず握り締めていた右手も、佐久間さんの手のひらではほとんど覆われてしまうんだよね。

 拙者の手が小さいのか、佐久間さんの手が大きいのか。


佐久間さん

「じゃあ、おやすみ」


「おやすみなさい。道中お気を付けて」


佐久間さん

「ああ」


 佐久間さんと別れて自室に戻ると、今更になって顔が熱くて、私も割と振り回されているよなあ、となんとなくそんなことを思った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る