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 国境は、オーロラに輝く氷山のように、シリウスと隣の国、ブランカを分けているようだった。


 全て、ガラスで出来ていて、移動するごとにその美しさを変化させていく。


 向こう側の国は、まるで虹の中にあるように草原も、木々も、森も、山々も、希望に満ちているようだった。


「ジャック、夜になると、ほら、あそこの上のところに光が灯るのよ」


 氷山の上の方にところどころ宝石が埋められているようだった。


 それ自体も太陽を反射して輝き、景色の美しさを星を添えている。


「夜も綺麗だろうね、見てみたいな」


「帰ったら見ましょうよ、ジャック。光のカーテンのように、ここからあっちのほうまで本当にきれいなの。光のカーテンのようにね」


「うん、きっと行こう」

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