虹の国境と幸運の鳥
159
空の
幾筋もの光の糸が絹のように降りて来て、だんだんと青空が広がって行く。
「気持ちのいいお昼ね」
二人は草原でお弁当を食べた。
ふわふわのパンに、たっぷりのスモークチキンが挟まったサンドイッチと水筒にスープ。
穏やかな風が吹き抜ける。
届きそうなくらいの青い空を見上げると、怖いことなんて何もないように思えた。
草が揺れる音。
遠く、カモミールの花が咲いている。
可愛らしい白たちが風に揺れている。
「地平線に虹が見える」
ジャックは風の匂いを。
スピカは空を見上げていた。
「国境よ。シリウスとブランカの。ブランカもいい国よ」
スピカは銀色の笛をぎゅっと握った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます