闇に寄り添う、リミットと王様の決定
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薄暗いトンネルを、手を繋いで進んだ。
長い、長い静かなトンネル。
何が起こるのか分からない不安に、息を潜めて辛うじて進んで行く。
一人ではない。
その想いが、足を進ませる。
冷たい階段を、一歩ずつ登って行く。
沢山の人の気配。
扉をくぐり、薄暗い深海のような青の中に、兵士や、給仕の女性や、沢山の人々が慌ただしく走り回っていた。
ここは本当にシリウスの城なのか……。
暖かい光に満ちた空気は、思い出の中にしかなかった。
スピカは仮設の檀上に、父の姿を見つけた。
衝動に駆られる気持ちを抑えて、ジャックの
握り返された温かさに、深海の中に揺れる金色の瞳を見つめた。
大きく息を吸った。
「……ジャック、避難者はあそこに並ぶみたい。行きましょ!」
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