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「と、とにかく、直しちゃいますね」


 一週間前に広場で会った猫の少年は、ひょいひょいと倒れたランタンを並べ直して、もとの柔らかな光の世界を再現してみせた。


「お、凄いな」


「バランじいに仕込まれましたから。ところで、ランタンの緩みを直してもらったようで……」


「あぁ、ついな」


 ジェイクは道具をまとめて立ち上がった。


「ハッティーワークスさんですよね。お待ちしてました」


 猫の少年に促されて店の奥へと進む。

 心なしか、埃だらけだった店内が綺麗になっているように思った。


 商談をする小さな小部屋の味気ない丸椅子があった部分には、座り心地の良さそうな緑のソファーセットが置いてある。


 立ち昇るコーヒーの匂いと、ホットミルクの匂いが気持ちを柔らかくした。

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