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「好きな色はあるか?」


 雨上がりにかかる虹。


 昼と、夜の間の太陽の光。


 夜の闇の中に輝くオーロラ。


 ジャックは色々な色を思い出した。


「わしはの、ジャックさん。日々、わしは色のサンプルを集めているんじゃ。まぁ趣味みたいなもんじゃ。それで昨日、今まで見たことないような光を見つけて、急いで捕まえようと虫取り網を持って走ったんじゃが……、なぜか間違ってお前さんに網をぶつけてしまったんじゃ……すまん」


「その光はこれですか?」


 光れ……ジャックは小さく呟いた。


 光が広がる。


 月のスポットライトのように。

 ランタンで埋め尽くされた基地の姿が包まれていく。


 月のような、星のような……。


 金色


「……」


 バランじいは、その場に膝をついた。


「おぉ……なんと……!」

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