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「この石は自分のランタンに入れてもいいし」


 スピカはジャックのランタンを指差した。


「隙間に入れたら使えると思うわ」

「へぇ」


「役場で専用のランタンももらえるのよ」

「ランタンももらえるのかい?」


 スピカは嬉しそうに笑った。


「ランタンはこの国の名物だもの」


「へぇ……。スピカのランタンもいいね」


 青いような、緑色のような。

 枠の部分の青緑のような色。


「石の青い光に合っていてとてもいいよ」


 取っ手には星のマークがついていた。

 琥珀こはくのような蜂蜜はちみつのような星。


「壊れちゃってるけどね。でもそうなの、色も、それからこの星も、素敵なのよ。星のマークは、悪いものを退ける力があるんですって」


「お守りみたいなもの?」


「そうよ。これを灯している時は、悪いことが起こらないような気がするわ」


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