05

 夜空に生まれた星のような光が包んだ。

 青白い光。


「ほぅー……」


 ジャックはため息をついた。


「こんなの見たことないや」


 ジャックの金の瞳に青い光が映る。

 それをスピカはキラキラとした瞳で見た。


「あなたの指も見たことないわ。不思議」

「これですか?」


 ジャックは前爪を持ち上げて唱えた。


「光れ……」


 青い光と金色の光が淡く混ざる。

 草原のような、優しい光。


「爪が光っているのね」


 スピカは手の中の石に息を吹きかける。


 ふぅ


「色が混ざって、何だか素敵」


 ジャックは爪に祈りを込めた。


「光れ……」


 二つの光はゆらゆらと混ざり合った。


「きれいだわ」

「本当だね」


 青い世界、金の世界、緑の世界。

 星の中で遊ぶような光景。

 その景色に、二人は何度もため息をついた。

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