第8話


早速ステータスを開く。


今までモンスターを討伐してきたので、レベルは既に7まで上昇。特別スキル【成長促進】の効果もあり、体力や魔力、スキルポイントはかなりの量を保有するに至った。


「調整するのはスキルだね」


体力などの数値はスキルポイントで調整できないので、無視。


「先に新しいスキルを取得しよう」


スキル一覧を開く。


「やっぱり探知系は必要だよね」


ダンジョンは死角が多い。今のところ発生していないが、モンスターとの鉢合わせもあり得るし、気づけなかったら奇襲攻撃を受けるかもしれない。


先に探知できれば、攻撃もできるし逃げることも可能だ。


そんな感じのスキルを求めると、


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スキル【気配探知】

 ・スキル所有者を中心に一定範囲内の気配を感知できる。範囲や精度はレベルに依存する。

 ・対称スキル”気配遮断”保有者に対しての感知精度は低下する。

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「これを取得っと」


もう一つの問題は、ダンジョンを移動中で強く感じたことで、DSMR-01の重量だった。


重量約13kg+弾薬の重量は、ステータスに余裕が出てきたとはいえまだまだ重く感じるもので、戦闘後に発生するドロップアイテムの回収と合わせると、かなりの重量だ。


ならば仕舞う事を考えれば良いと思うかもしれないが、ダンジョンの中であり、いつどこでモンスターと接敵するかわからない関係上、武器は常時持ち歩く方が咄嗟に攻撃できるので、仕舞う事はできない。


それに、これからのダンジョン攻略はより深く潜っていく為、ここ自宅に戻ることも難しくなるだろう。


それにより必要となるのは食料と水の確保だ。


まだ肉や水などのドロップはないので、現地調達は不可能であり、何より鑑定スキルが無いので、食用可能かわからないものを口に入れるのは憚られる。


食料と水を満載したバックパックも持つ必要が出てきた。


よって、多少重くても疲れない様なスキルが必須になってくる。


「肉体強化とかかな?」


それっぽいスキルを探すと発見した。


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スキル【肉体強化】

 ・スキル保有者の肉体を総合的に強化する。強化具合はレベルに依存する。

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「いや、そう言えば・・・」


発見したは良いが、そもそもバックを持ち歩くって効率悪いし、数々の作品を見ているとよく登場する、あの”アイテムボックス”の様なスキルがあってもおかしくは無い。


”鑑定”がない時点で望み薄かもしれないが、探してみる価値はある。


「ないなぁ〜」


やはりなかったので、諦めてバックで潜ることとするよ。


さて、他にも欲しいスキルがある。


先ほどもバックの話で上がったが、水分についてだ。


恵奈は思った。


「———魔法で水を確保すれば、それだけで軽くなるのでは?」


仮にダンジョンで湧水を発見しても飲めるかどうかわからない。でも飲み水を持っていくのも重量の面から行いたくない。


魔法で水が出せれば解決しない?


と言うことで探してみると、該当するものが二つでた。


「2つ?」


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スキル【水属性魔法】

 ・魔力を水に変換し、様々なことを行える。

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スキル【生活魔法】

 ・私生活に役立つ魔法を複数扱うことができる。

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どうやら水属性魔法は、その名の通り水関係に特化しており、水しか操作できない。


のに対し、生活魔法は水も出せて火も起こせて、光源なども生み出せる。ただし、戦闘などには到底使えない火力しか出ない。


特化か万能か。


恵奈は【生活魔法】を選んだ。


「攻撃はコレDSMR-01で良いし、色々できた方が便利だよね」


さらによく調べてみると、


 【着火】(レベル:1で解放)

  ・小さな火種を生み出す。

 【光源】(レベル:2で解放)

  ・蛍光灯ほどの光を生み出す。

 【加熱】(レベル:3で解放)

  ・物を温めることができる。

 【送風】(レベル:4で解放)

  ・調整可能な微風を生み出す。

 【静寂】(レベル:5で解放)

  ・音を一切漏らさない領域を作り出す。

 【水源】(レベル:6で解放)

  ・飲料水を生成する。

 【冷却】(レベル:7で解放)

  ・物を冷やすことができる。

 【乾燥】(レベル:8で解放)

  ・物の水分を飛ばすことができる。

 【静養】(レベル:9で解放)

  ・休憩時に疲労回復速度が上昇する。

 【浄化】(レベル:10で解放)

  ・汚れを落とし、菌やウィルスを死滅させる。


上記のことができる様になるらしい。


「え、これ10まで上げるべきでは?」


なぜそう思ったか。


それは【浄化】の影響だ。


ダンジョンを深く潜っていく関係上、ここ家に戻ってくるのも難しくなってくる。よって、お風呂は入れないし洗濯もできない。


恵奈はどこか抜けているが、歴とした女の子である。


いくら何でもそれは駄目だ!


と言うことで、以下のスキルを取得することにした。


【気配感知】

【肉体強化】

【生活魔法】

を取得。

スキルポイント:24→18


そして取得済みのスキルのレベル上げ。


【気配感知】      レベル:1→3

【肉体強化】      レベル:1→3

【生活魔法】      レベル:1→10

【魔力自然回復速度上昇】レベル:5→10


をレベルアップ。

スキルポイント:18→0


これでステータスの調整は終わった。次はバックに非常食になる、黄色メイト等を入れてダンジョンに出発。


そう思った時だった。


ピコンっ


またあの音がした。

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