第41話 全員集合+α
第41話
真昼と再会した次の日。
祝日の金曜日なので、ゆっくり寝てゆっくり起きたのだが………
「マジか………」
で、起きた時の日課であるスマホイジりを始める。
趣味で書いてる小説とかイラストの反応を確認する為だ。
しかし、それを確認する前に、別の物が目に入った。
「どうしたの、お兄ちゃん?」
「飛鳥、動揺?」
ナチュラルに何で居るんですかね、アリスと朱里は。
昨日は誰も入れてない上に、鍵を閉めてた筈なんだが………
「いやぁ、これを見てくれよ………」
俺のスマホにはとあるメールが来ていた。
其処には………
『今日、遊びに行くね♪byここあ』
『喜べ勇者。今日は私が昼ご飯も晩ご飯も作ってやる。えっと、まぁ、その、お前の家に遊びに行くから、うん。byお前の魔王』
『ちょっと私の発散に付き合ってくれよ、我が愛。ついでに料理を教えてくれると助かるよ。by無為』
『私の歳じゃラブボ行けないから、お前の家を替わりにして良い?ていうか、するね。というか、今日に卒業させて♡by真昼』
『今日はそっちに泊まる。収録もあるから、静かにしててね。by貴方の嫁な従姉』
と、こんなメールが5件来ていた。
酷いのがチラホラ有るなぁ………
てか、それよりも………
「飛鳥、胃痛。」
「こんなに増えたんだぁ………なら、私にもキスしない、お兄ちゃん?」
「嫌だよ。これ以上増えたら心労で胃がビックバン起こしそうだわ。」
全員話す気は無いが、疲れる物は疲れるんだよなぁ………
それよりも………
「
俺の従妹、阿澄 魅音が来るみたいだ。
祝日だったり休日だったりに不定期に遊びにくる奴で、自由奔放な女だ。
それに何より、コイツは俺の方が早く産まれたのに俺を従弟扱いするムカつく奴なのだ。
「えぇ、あの人来るの?」
「卑しい雌豚、嫌い。」
ムカつくのだが、何故か義妹と幼馴染には毛嫌いされてるので、ほんの少しだけ可哀想だとは思う。
割と自業自得なので、何も言わないが………
「どうしようかな………本人の意思とかも全無視した上でブッキングしてやがる。」
「現実、非情。諦め、大事。」
「もう全員纏めて相手したら?」
だよな、そうするしかないよなぁ………
はぁ、覚悟を決めよう。
☆☆☆☆☆
「は〜い、久し振りだね飛鳥!!」
一番最初に来たのは従妹の魅音だった。
マジかぁ………
「あら?居たのね、えっと、その、誰だったかな?」
「私は和泉、若年性痴呆症?」
「ああ、敗北者な幼馴染ね。結婚式には一応呼んであげるから。」
「あ゛あ゛?」
和泉のキャラを崩壊させ、アリスの方を表に引きずり出すとは、流石だな………
まぁ、記憶を思い出す前から、こんな感じだけどさ。
「あれ、私の義妹ちゃんも居るじゃん。元気にしてた?」
「私に姉も義姉も居ませんよ?」
「今はでしょ?その内、私と飛鳥が結婚して本当の義妹になるから。」
「はは、妄想は其処までにしてくださいよ。
頭に空想樹でも生えて異聞帯を作ってるんですか?」
とまぁ、こんな感じで二人とは仲が悪い。
そもそも、魅音がこんなに強気なのは、幼い頃に俺と結婚の約束をしたかららしい。
勿論、俺はした覚えが無いし、何なら和泉とした覚えの方がある始末だ。
だが、この従妹は一度信じると全く曲がらないのだ。
なので、この酷い有り様なのだ。
いつか、変な既成事実とか手段で結婚させられそうで怖い物だ。
「お邪魔します、東くん………」
「来たぞ、勇者………」
「我が愛、早速斬らせてくれるかい………」
「真夜、今日は皆でパコろうぜ………」
あ、皆来ちゃった。
「────ねぇ、飛鳥?」
聞こえない、俺は何も聞こえない。
今まで聞いた事のない様な従妹の怖い声とかなんざ、全く聞こえないなぁ。
「聞こえてるよね?此方を向け。コッチヲミロ?」
ひぃ、シアーハートアタック!?
続く
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