第38話 幼馴染はやっぱりズルいし、ちゃっかりしてる

第38話


「許してください………」


前世の事を散々聞き出され、グロッキーになる俺。


最後ら辺は魔王に助けを求めてたけど、全く来なかったな………


あの女、絶対に気が付いた上で無視しやがったな………


「へぇ、そんなに可愛かったんだ。へぇ、へぇ♪」

「最高。うん、最高!マジで最高!!」

「だろう?いやぁ、滅茶苦茶興奮するんだよねぇ♪」


公開処刑かな?


確かにあの世界ではMな方だったけどさ、地獄は好きな訳じゃないんだよ!!


いや、アリスとかにも虐められてたけどさ。


「ああ、もう!それ以上はやめろ!!」

「「「は〜い♪」」」


クソっ、終始弄ばれてる!!


☆☆☆


「そう言えば、真昼。」

「ん?何だ、真夜?」


俺の部屋で女性陣が仲良くやってる時、ふとした瞬間に浮かんだ疑問をぶつけてみる。


「お前、魔王の奴とどういった知り合いなんだ?」

「愛しの先輩?ああ、私の大好きな先輩さ。邪魔が多かったけ────」


そう言いかけて、彼女は固まる。


そして、壊れた蝶番の様にギコギコとさせながら、ここあの方を向き………


「貴方、早柚先輩恋敵ですか!?」

「えっ!?も、もしかして、貴方は緋咲ちゃんなの!?」


早柚ここあとも知り合いなのか………


いや、友達が一人しか居ないみたいだから、そりゃ必然的にそうなるわな。


────悲しいなぁ、俺にも何故か刺さってくるし。


「知り合いか?」

「う、うん。綾子ちゃんにかなり懐いてた、夜暮よぐらし 緋咲ちゃん。」

「一目惚れです♡」


へぇ、そうなのか………


まぁ、全く渡す気はないが、凄い一途なんだな。


「でも、気が付かなかったよ。私の知ってる緋咲ちゃんと全然違うもん。」

「私もです。あの………えっと………何か影の薄い男じゃない人とイチャついてましたから。」

「確かに前の私ならそうかもね。でも、もうやらないよ。」

「私もです。この人と居たら、お溢れというか脳破壊プレイも楽しめそうですし………」

「変な子………」

「お互い様です。」

「何処が!?」


おお、仲が良いな。


ていうか、緋咲真昼ちゃんだっけ?


何か業が深いというか、酷い趣味してるな。


確か、真昼の方は凌辱は好きな癖に、NTR駆逐過激派だったな………


『NTRは滅ぶべき悪だ。』とか言って、変な日本刀のレプリカを振り回してたのを覚えてる。


偽装NTRなんかを見た日は、何日も搾られて………


────止めよう、思い出したくない。


「飛鳥、避難。」

「おう、巻き込まれたら面倒だしな。」


彼女達を放置し、アリスと二人で離れる。


すると、彼女は俺に抱き着いてきて………


「飛鳥?」

「何だ、和泉アリス?」


そんな真剣な顔をして………


「私もNTR、嫌い。駆逐推奨派。」

「お、おう………」


ま、まぁ、そんな気はしてたが………


「だから………」

「────だから?」


あれ?


何か嫌な予感が………


「こうする。」

「むぐっ────」


押し倒され、唇を奪われる。


柔らかい感触が俺を襲い、彼女の舌が俺の口内で暴れ回る。


「ふふ、コレを続ければ、奪われる心配は無い。そんな隙も与えない。さぁ、二人で愉しむぞ、クロウ?」

「ああ────」


このまま、アリス和泉と………


「「こら、抜け駆けするなぁ!!!!」」


まぁ、こうなるよね。


続く

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