第29話 胸糞悪い過去

第29話


『奈美!!俺の種を受け取ってくれ!!!』


それからは家に軟禁状態になったわ。


お父さんがその気になったら、股を開く毎日よ。


ゴムなんか全くせずに、毎日が生なのよ。


しかも、アフターピルとかも飲ませてくれなかったもの。


受精しなかったのは奇跡よね。


『はぁはぁ、孕め!俺の子供を孕んでくれ!!行くぞ、奈美ぁァァ!!!』

『あっ♡や、止めてよッ♡お、お父さんッ♡』


その内、身体はそれを受け入れていったのよね。


何かされるだけで敏感に感じちゃってさ。


もう、薬でも盛られたのかって感じよ。


まぁ、十中八九盛られてたんだろうけどね。


『も、もう嫌ッ♡』

『ああ、理解わかってるよ奈美!!もっと欲しいんだね、この欲しがりさんめっ!!!』


しかも、何を言っても、お父さんを刺激するスパイスにしかならなかったよ。


最悪な悪循環よね………


ん、大丈夫だったのかって?


大丈夫だったよ、私はね………


『居なくならいでくれ、奈美ッ!!!』

『大丈夫だよ、お父さん♡わ、私は居なくならないからねっ♡♡』


だって、私が犠牲になればお父さんは安心するんだもん。


だって、私のせいでお父さんが可笑しくなっちゃったんだもん。


だから、私が我慢して、頑張れば………


そんな風に馬鹿な事を考えてたのよね。


こういうクズ羽虫は、そういう事をすると余計に増長して、際限なく暴走するっていうのにね………


☆☆☆


『金が、金が無い………』


そんな日常が続けば、お金は無くなるよね。


馬鹿でも理解わかる事だわ。


実際、私は学校辞めさせられたし、お父さんは辞職してたし、供給源が皆無だったもの。


『そうだ、奈美ぁァ。俺の為に頑張ってくれるか?』

『────うん、それでお父さんが喜んでくれるなら何でもするよ♪』


本当に愚かな判断よね。


そういう所がお父さんを暴走させてるっていうのに………


『ゲヘヘ、本当に良いんですかお父さん?』

『こんな上物、久し振りだぜ!!!』

『早く、ヤラせてくれよ、おい!!!』


目の前に色んな怖い人達が居たわね。


ヤの付く人達っぽい人や、完全にヤリサーとかに所属してそうな人ばっかり。


『お、お父さん………?』

『はは、頑張って俺の為に働いてくれよ、奈美?』


で、私はこんな人達相手に売春する事になったのよね。


『嫌ッ!!やめてッ!!!』

『ゲヘヘ、嫌がる姿も良いねェ!!!』


最初は抵抗したわ。


お父さんなら兎も角、見知らぬ男に抱かれるなんて恐怖以外の何物でしかないもの。


でも、そんな様子を見たお父さんは………


『奈美、また裏切るのか?』


その言葉に私は絶句したわ。


私が抵抗すれば、またお父さんが苦しんじゃうって本気で思ったのよ。


で、私は抵抗を止めて受け入れる様になっていったわ。


『ひひ、気持ち良いかい?』

『はいッ♡気持ち良い、気持ち良いですッ♡もっと、もっとしてくださいィッ♡♡』


最終的には、色んな人達に輸姦まわされて、調教されて、簡単に精を吐き出せる肉便器女の出来上がりって訳よ。


☆☆☆


「凄い嗤える話でしょ?」


彼女は本当に愉しそうな顔でそう言った。


多分、彼女は何とも思っていないのだろう。


前世の彼女も似た様な境遇だったが、その時の彼女も同じ反応だった。


ああ、本当に彼女は………


「相変わらず、壊れてるなお前。」

「お褒めに預かり光栄だよ、我が愛♡」

「褒めてない。」


続く

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