休憩の合間に……2


 

   ○○〇年〇月〇日

 

 再度、灯りがつかなかった理由を調べようと、部品を分解し調べてみた。特に不調はなく■■は安全に流れているものだと推測する。

 これを考えるに、一つの可能性に思い至った。

 持ってきた■■を、高精度なはかりにかける。

 使っていたもの、使用していないもの、すべてが一緒の重さである。

 ■■■■を質量としてみると、重さとしては超極々微量ではあるが、私の作り出した秤ならば判断可能だ。

 ■■の中の■■■■量を計測するための機械もあるのだが、そちらに関しては他のもの同様に作動しなかった。思うに、この世界には――■■が存在しないのではないかと推測する。

 


 


   ○○○年○月△日


 ここには、■■がないと考えると辻褄が合う。

 使用していたものと未使用のもの、それが同質量であることも。ここに来たときに、急に明かりが消失したことも説明ができる。だが、同時に■■がないとするなら、ここに来たのは間違いだったと言わざるを得ない。




 

  ○○○年○月□日


 ■■や■■■■という言葉が日記からも消失した。インクで書かれた言葉が消失する?

 まるで、世界が■■の存在を認めていないかのようだ。




 

    【空白】



 


  ○○〇年□月✕日


 ■■がないのならば、それに代わる装置を造ろう。

 そして、いつか■■を。■■が存在する世界へと作り替える。

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