第44話 デュエル開始の宣言

「ここに来て威勢が良いのは感心しますね。それでは、闇の遊戯の決闘を行うための契約を結ぶ魔道具を用意しましょう」


 そう宣言して、最悪のパネルマジック若作り詐欺女を通り越した死霊の骨魔法師が用意した魔道具は、深淵祭の実践の場の試合前に魔法師ギルドで見た物に似ていた。あの時は、賭け目的で使用していたような天秤の魔道具に形が近い物が用意されている。

 その前から命の危機と急に限界を超えた怒りから、心の中の内なるもう1人の俺が出て、言葉遣いも荒々しくなったおっさんに周囲の人間たちはどん引きした様子であるが、もうここまで来たら全員に闇のゲームに参加してもらって、戦って決闘に勝って生き残るしかない。


「魔法師ギルドで管理している物よりは簡易的ではありますが、人間と魔物たちの魂と存在を賭ける分には、問題なく機能しますので安心してください。心から賭けたいものを宣言し、魔道具が認めるのならば天秤はその価値によって重さが傾きます」


「その前に闇の遊戯の規則を聞かせてもらうぜ」


 ムドとその軍団たちは説明を聞いたり何かが始まる前に、もう駄目だお終いだと嘆いているが気にしない。少しでも勝ち目のある選択をして、高みの見物をしている奴を引きずり込むだけだ。


「そうですね…。深淵祭の実践の場におけるありきたりな規則で、勝利条件は代表者1名の死亡もしくは消滅でいかがでしょうか?」


「…それでいいぜ。参加者は俺たち14人と、そっちの骨8体と男1人でいいか?」


「正確には魔物9体ですけどね…」


「どういうことだ?」


 1人だけいる人間の男はてっきり命惜しさに仲間を売ったり、助命されるための目的で魔物に与しているか最初から仲間として協力していると思ったが、人間に見える冒険者の男も魔物らしいと聞いて驚く。

 その驚きから男の方に目を向けると、両手剣の大きな剣を左手に持っているが、空いていた右手を自身の頭に持って行き、頭部を首から外して右わきに抱えて保持して見せる。こいつは…


「首無し騎士です。一度肉体を失った人間がアンデッドの魔物として蘇った際に、生前に近い肉体を得ることが出来た高位の魔物です」


「説明ありがとうよ、魔法師学校の生徒クン」


 ビビからの説明を肯定するように、頭部を外した男はまた自身の頭部を、元の位置である首に置き直しながら喋っている。人間同士を争わせる趣味の悪いやり方かと思っていたら、敵は全員魔物だというのはまだ気分的には楽になると喜んだ方がいいのだろうか。


「それで、賭けの話に戻りますが、この魔道具の天秤には既に直接争う両側の陣営の魂と生命が皿に置かれています。もし追加で賭けたいのなら、更に賭けることも出来ますがどうしますか?」


「待って欲しい。こちらは14人分で向こうは9体で、賭ける魂と生命の量が違うはずなのに、天秤は傾いていないから釣り合っているのか?」


「発動体を所持していない未熟な魔法師学校の生徒と元ゴールドランクの首無し騎士とそのパーティメンバーの骨の兵士2体、残りも骨の兵士だとしても元はシルバーランクの冒険者です。命がけの実戦の経験値と戦いの能力は差があるはずなのに、数の差だけで釣り合っているようにしているのは魔道具とわたくしの優しさですよ」


 こちらは人数だけはいるが、自分も含めて前衛で戦えそうなメンバーは誰もいないし、前衛を唯一任せることが出来たはずの敵側と同格のゴールドランクのゲンガンはここにはもういない。天秤の皿の釣り合いを傾けるようにするには、より魂と生命を賭けるしかないか…




「ならば、ここで俺はポッシュの魂と生命を賭けるぜ!!」


「「「な、なにぃーーー!!!」」」


「元はと言えばポッシュのおかげで俺たちは戦うことになるはめになったし、俺たちが負けたらポッシュも終わりだから運命共同体だ。嫌とは言わせねーぜ」


 マーディンとスタイン、ビビも驚いているが、闇のゲームに直接参加しない者の存在は天秤に影響が大きいのか、僅かにこちら側の皿が下に沈んで傾いている。もっと、下に沈めるように傾ける方法は無いのかと考えていると、首無し騎士の男も天秤の魔道具に賭け金を上乗せしようと発言する。


「俺たちは負けたら、この冒険者ギルドの身分証とギルドに預けている資産を全て差し出す。全員大した額は持ってはいないだろうが、予備の装備も預けてあるから好きにしな」


 首無し騎士は宣言すると、自らの身分証を操作しており、負けて存在が消滅した後にも問題なく財産が譲渡出来るようにしているようだ。それに倣って、全員が同じ意思のようで物言わぬ骨の兵士たちも同じく、首から下げた身分証を触っている。

 彼らは魔物と言われているが、ゲンガンと同じようにその中身は本物で、生前と同様に本人しか触れない身分証の機能を問題なく使いこなしている。彼らもある意味、外側はゴブリンのゲンガンと同じ存在だから、本部ギルド長の助力や魂の魔法の研究の発展によっては元の姿に戻れるのだろうかと、ふと考えたことが迷いを生みそうになってしまう。


「彼らもゲンガンさんと同じなのか?」


「いいえ違います、彼らの魂はもう魔物に変質しているので決して戻せません」


 自分と同じように考えたスタインの問いに、ビビが返答している。人間としての肉体が一度死んで、魂が汚されて魔物となった存在は高位の回復役魔法師の蘇生魔法でも決して元には戻れず、そんなことを可能とする大魔法は神の行いであり、対価に必要な物を考えると王都中の人間を差し出しても足りないらしい。困ったな、まさか向こう側の参加者も賭け金を上乗せするとは考えていなかったが、何か他に賭けるものは無いのか…


「もう賭けるものが無いのなら、締め切ってもいいでしょうか?」


「いいや、まだあるぜ。その代わり、賭けたものよって釣り合いが取れるのなら、アンタの魂と存在も賭けてもらうぜ!!」


「…何を賭けるのなら釣り合いが取れるか分かりませんが、言ってみてください」


 自分の魂と存在に釣りあうものが用意出来ないだろうと、余裕の表情をしている相手を見て思う。何を賭けることが出来るか分からないし、それが釣りあうとも分かっていないが、どうせ負けたら全て自分たちは失うのだし、何を賭けようが勝って生き残ったらリスク無しで問題は無いはずだ。



「俺は、自分の専属受付嬢の魂と生命を賭けるぜ!!」


「「「「な、なにぃーーーー!!!」」」」


 マーディンたちに加えて、ムドたちとカルミアも驚いているが、天秤が底に着くように下に傾いたのならこっちのものだ。これで駄目だったら、本部ギルド長を賭けてやろうと思っていたが、それは相手が釣り合わないし勝負が成立しなくなってしまうと感じる。目の前の相手を引きずり出すのに、釣り合いの取れる自分が無断で賭けることが出来そうな範囲で縁がある相手は、専属受付嬢の彼女しかいないはずだ。


「……へー。彼女は実践の場でわたくしのような吸精の魔法を行使していて、気に入らなかったんですよね…」


「それで、賭けるのか賭けないのどっちなんだ、カルミアさんよぉ!!」


「ここまで勝負を盛り上げてくださるのなら、当然わたくしの魂と存在を賭けて天秤を正位置にして差し上げますよ」


 寿命を克服するために死霊となった程の、魔法師として高い能力とプライドを持つ相手に対して、そのプライドを刺激することが出来て賭けに引きずり出すことが出来た。

 その相手は、自らの魂と存在を賭けても微動だにしない魔道具の天秤の皿に、激高して更に屋敷と財産やダンジョンコアを何十個も足すが変化なく、表面を取り繕うことも難しくなってハニワのような表情でついに宣言してしまう。


「あああぁ、もう!!わたくしが掌握している最中の王都のダンジョンも賭けます」


 苛立ちのあまりについに一番価値がありそうなものを賭けるが、その宣言によってようやく天秤の皿が釣り合うようになった。自分たちのような普通の種族とは同じだとは思っていなかったが、専属受付嬢の彼女と死霊の魔法師とが釣り合うには物凄い差があったのだと思う。そうすると、下手に本部ギルド長や支部長たちを、勝手に賭けに持ち出そうとしなくて良かったと心から思ってしまっている。


「これで、お互いに追加で賭けるものは無いし、闇の遊戯の決闘は成立というわけだな」


「そうですね。それでは、早速始めてしまいましょうか」


「おっと、こちらに作戦を練る時間と準備時間をもらうぜ。魔法師としての命のやり取りをしない実践の場しか経験していない人間たちが大半なんだ、少しくらいは融通利かせてもらうぜ」


「…仕方がありませんね。この時計の魔道具の砂が落ちるまでは認めましょう」


 目の前に深淵祭の研究発表の壇上で見かけたような、砂時計とアナログ時計とベルが組み合わさった魔道具が現れる。落ち始めた砂の勢いと、残っている砂の量からは、10分以上は確実にあると思うが30分は無いのかもしれない。この限られた時間で、いかにチームの意思を統一して勝つ方法を考えることが出来るのか…


「俺たちを騙して連れて来て、何で勝手に俺たちの魂とかを賭けてんだよ!!」


「キミたちは実践の場でやらかして、元々後が無いから関係ないだろう」


 魔力が自然回復する物として、アメを壺からマーディンたちに渡しているとムドが正気に戻ったようで掴みかかって来る。もう、この決戦の地である闘技場にいる限りは無抵抗で死ぬか、逃げようとして死ぬか、戦って死ぬか生きるかの選択肢しか無いと思う。この目の前の存在全てに勝てそうな者たちは、自分たちを助けてくれる気が無いかとても間に合いそうにない。

 マーディンとスタインとビビは、発動体無しの魔法行使にも慣れているし、勝って生き残るためには目の前の魔物を倒すしかないと覚悟を決めているが、せっかくの準備をしようとしてもムドたちは拒否が強い。


「俺たちは発動体無しで魔法は行使したことがないし、危険すぎる」


「その発動体無しの状態で実践の場でキミたちに勝ったのは、どこの魔法師たちだっただろうか教えて欲しいね。それに年間で発動体無しの魔法の暴発事故で死んでしまう魔法師がどれくらいなのか知らないが、今この状況が命がかかっているのだったら自分の魔力と魔法を信じてそれに賭けるしかないよ」


 難癖をつけるムドとその軍団たちに、マーディンとスタインとビビも持っていて、自分がその位置を把握出来るからと自身の交換魔法のスキルで作った合金製の発動体もどきの杖を取り出して渡すが、文句しかない顔をしている。


「こんなの発動体じゃない、金属のただの棒だ」


「だったらその棒で殴ればいいだろ!!」


 スタインに合金製の盾を渡していると、発動体もどきの杖を配ったムドたちに文句を言われる。お前たちはその金属を持った相手である自分たちに負けたのだし、接近戦用に合金製の総鎧も出すが食いつきが悪い。西洋製の金属製の鎧なんかを独力で数を造れるわけがないので、各部が箱型のパーツになった金属でなければ段ボールで作ったような外見が悪いのだろうか。


「この金属の鎧は実際にビキンのダンジョンで身に着けて、ゴブリンの攻撃を防いだこともある。ゴールドランク以上しか相手にしない鍛冶師も認めた金属だし、伝説の金属なんだよ」


「…伝説って?」


「ああ!ビキンのダンジョンの波でサブダンジョンのコアを破壊した時に、勇者が初めて聖剣として振るった剣と同じ金属なんだよ」


 まだとても伝説とは言えないだろうが、こうやって語る人間がいたらもう伝説と言ってもいいだろうと勝手に思う。ムドたちは若い男であるし、深淵祭の登録名が最強魔法師軍団なだけあって、こういった言葉に弱いのか途端に興味を持ってくれる。ここで、全員の意思を統一して、それなりの作戦を練って僅かな可能性の先にある勝ちに繋げるしかない。


「全体の作戦を告げる。作戦は相手の代表者である首無し騎士の男を、私とマーディンとスタインとビビで撃破する。その間、ムドたち10人で相手の骨の兵士8人を抑えて欲しい」


 集団戦で周りに人がいる状況では、自分の自爆魔法を使用出来ないし、相手も高位の冒険者ならば対魔法戦を熟知しているはずだから溜めの必要な魔法を使わせてはくれないだろう。

 それに、意思の疎通とチーム戦の連携を考えると別々のチームで戦った方がいいに決まっている。相手は近接戦を仕掛けて来るだろうが、ムドたちは体格だけはいいから総合金製の鎧を着ても強化魔法があれば動くことが可能で、どうにか致命傷は負わないはずだ。相手の装備を見る限り、ムドたちが相手をする元ゴールドランクの骨の兵士は、壁役のような重鎧と大きな盾を装備してもう片方は片手剣と盾を持っており、残りの元シルバーランクの骨の兵士は年季の入った短刀や片手剣を装備している。

 ここで矢面に立つのは自分たちのチームで、彼らには最低限足を引っ張らなければ構わないと伝えて、士気もどうにか上げようと思う。


「もちろん代表者は私だ。この戦いの決着をつけるために一番狙われて死ぬ可能性が高いだろうし、私が最初に死んだらキミたちの方が少しは長生き出来るだろう。さらに勝った時にムドたちもこの戦いで活躍したら、私の専属受付嬢を通してギルドには貢献をしっかりと報告してその働きに報いるつもりだよ」


「む…」


「それに、王都を騒がす失踪事件の犯人である、ダンジョンの封印を解除した死霊の魔法師の企みをくじいて解決したとなれば、キミたちとその家族や家自体の名誉は回復すると思うがね」


「むむむっ!!」


 これで彼らが少しはやる気になって、自分たちのチームが敵の代表者を倒すまでに他の敵を引き受けて時間を稼いでくれるだけで、それだけでいい。もし、全員が生きて帰ったらしっかりと貢献とその働きを報告するし、元凶のポッシュを除いた13人全員に高級娼館を奢ってもいい。

 それに、ムドたちにも打ち上げには場末の酒場の火ネズミの吐息に誘って、薄い酒と芋料理とそれに加えて新作のトマトソースを使った芋料理を腹一杯食わせてやる。そうだ、ポッシュにも新作料理は食べさせてやるのだ。

 ようやくムドとその軍団たちも覚悟を決めた顔つきになり、こちらの説明を受け入れたため魔力回復用にアメを渡して準備を行う。ムドとその軍団の手札を把握する余裕は無いし、彼らには敵の引きつけと突破口を開いてもらったら、後は時間を稼いでもらうだけで使用する魔法とチームの運用はムドの指揮任せだ。

 自分たちのチームの動きとしては…


「マーディンはポッシュの役割で補助役を主にで、いこう」


「ああ、分かったよ。ビビと俺とおっちゃんの熱魔法はどうする?」


「スタインの防御を最初は集中して強化する形で、まずは攻撃を凌いで時間を稼がないと攻撃を通せないと思う」


「自分にかかっているな」


「相手は元ゴールドランクで高位の魔物ならば動きも早いはずだし、時間のかかる魔法を当てるのは難しいかもしれない。まずは、防御を固めて余裕が出てきたら熱魔法への強化と支援を回すようにしよう」


「おいらもそれが良いと思います」


 自分たちは代表者だけを狙って撃破する作戦であるが、魔力がアメで自然回復するとしても、相手が呑気に全回復するのを待ってはくれないし、こちらの少ない手の内がバレたら不利になるのは目に見えている。あくまでも勝負を決める時は一瞬を狙って、準備が出来るまでは耐える作戦であるが短期決戦のつもりでやるしかない。

 魔力が自然回復して、短期決戦の防御役ならばとスタインが総合金製の鎧を着こみ始めるのを手伝っていると、魔物側から1体だけ少し前に出て来て話し掛けて来る首無し騎士がいる。


「よぉ、シルバーランクのおっさん。魔法師学校の生徒たちと死ぬ前のお喋りは終わったかい?」


「死霊の骨みたいな魔物の魔法師に従ってこれから若者を殺そうとするなんて、同じ冒険者として恥ずかしく思うよ」


 色々と物が入った壺を壇上に用意して、後は魔道具の砂が落ちる前に心の準備をしようとすると、相手側の代表者である首無し騎士に話し掛けられる。戦う前から戦闘は始まっているとは言えるし、精神攻撃は基本だ。ゴールドランクは一般から見たら十分に高位ではあるし、冒険者としてのプライドがあったであろう相手に揺さぶりをかけてやる。

 こうして見ると、冒険者らしい粗野な態度にあまり王都出身とは言えなそうな風貌に、首無し騎士というよりは首無し戦士にでもしてもらった方が良かったんじゃないかと思ってしまう。


「ああ、そうだな。ゴールドまで行った俺らがプラチナを前に、この様だ。だが、魔物になっても同じパーティの奴らには会話が出来るようにしてやりたいし、同じような境遇の骨の兵士の冒険者たちにもそう思うのはおかしいか?」


「あなた方があの女に何を報酬として約束されていようが、私は知りたいとは思わない。だが、私が今まで会って来た尊敬出来る冒険者たちは、自由を愛する者たちは魔物に支配されるような、そんな情けない人間は1人もいなかったがね。…いや失礼、今はあなたたちは冒険者じゃなくて魔物だったね」


「…言ってくれるじゃねーか」


 砂が落ち切る前に準備時間を切り上げて始めるつもりはないが、向こうもそのつもりでもお互いに戦意は高まっている。その雰囲気を感じ取っているのか、観客席に座る骨の兵士と骨の騎士は手に持つ盾と武器をぶつけて音を出したり、足で床を踏んで音を出して戦いが始まる熱気を、闘技場中の包み込む歓声替わりの音で高めようとしている。

 そうして、時間を知らせるための魔道具の上部に残っていた砂が落ち切ると、魔道具のベルが周囲全体に鳴り響く。それを合図に、代表者は互いに同じ言葉を決闘を見届けるカルミア=コロニラに対して発する。


「「決闘開始の宣言をしろォ!!」」


「それでは、闇の遊戯の実戦の場として決闘を執り行います。…決闘開始ぃぃぃ」

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