第20話 突然の別れ

いつものように学校の宿題を持って母と一緒に祖父の家へと向かうと

いつもなら一番に出迎えてくれる黒パグの「どん」が出てこなかった


「あれ?どんが出てこないね」


私は車庫の中、庭と家中を探した


どこにもいなかった


そこでちょうど帰ってきた叔父に聞いた

「どんがいないんだけど、何か知らない?」


すると

「あぁ、死んだよ。」と言われた


私は突然のことで理解ができず戸惑っていたいると

家の中から出てきた祖父が


「『どん』なら俺の知り合いにあげたよ」


「は?」

私は叔父から嘘をつかれた衝撃と

祖父が何の相談もなしに譲ったことの悲しみで大泣きした


この頃、犬のお世話は私に一任されていた


そもそも「どん」は私が母から兄弟がいない私に

兄弟代わりにと知人から譲り受けた子だった


未だに「どん」を失った悲しみは引きずっている

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