第18話 癌

翌日、仕事だった祖父に代わって母が病院に連れて行くと


”癌”が見つかった


そして見つかったと同時に医師からは

「手の施しようがない」と伝えられた


同時に

「この小さな体でよくここまで頑張りましたね」とも言われた


当時9歳だった私には「愛ちゃんが癌」ということは伝えられなかった

恐らく母たちの気遣いだろう


それでも私は「もしかしたら愛ちゃんは助からないかもしれない」

ということだけは感じていた


帰ってきた「愛ちゃん」は幾分調子は良さそうだったが


平成24年7月の晩

眠るようにして旅立った


「愛ちゃん」は私に多くの経験をさせてくれた

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