第14話 青天霹靂の警告
中々に膨れ上がった宿代(というかほとんど飯代)を払い、僕らは宿を出た。
文無しの僕らの分を払ってくれたカイムには感謝だ。
「しかしまあ、そのちっちゃい体のどこにそんなキャパシティがあるんだ?」
レレナはカイムの問いに答える。
「容量……というよりは、食べた先からなくなっていく感じです。箱が大きいのではなく、箱からすぐに出ていってしまうというか……」
「へぇ、恐ろしいな」
恐ろしすぎる。
あまりこういうことを思っちゃいけないけれど、口減らしに殺すという発想が浮かぶのも納得できてしまう。
「……ところで、これからどうする? 無計画に動き回っても、龍のところには辿り着けないよ」
「大丈夫だ。俺は視覚と聴覚と嗅覚と触覚と味覚が鋭いからな。ここみたいに開けた場所なら、あんなデカい飛行物体の居場所なんて、手に取るように……」
突然、カイムは険しい顔を浮かべた。
「目に耳に……って、要するに、全部鋭い……」
「お前ら、今すぐ逃げろ」
レレナの言葉を遮って、カイムが突然、そう告げた。
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