第44話

メニースターズ

第44話 黄金郷編


「依頼完了ですね 援軍は来なかったな 甘く見たのか 5番地区とは」錬金術師が

「おそらく私達以外なら返り討ちだったはず 小説って大変よね」ですよ紅蓮さん

「黄色い屋根の連中、クローバーさんイラつかせやがってー チッ」そう来るかよ


「ヤバいな モカさん元々しがらみとか嫌いだから 仲介してよね仲間でしょ」w

「どうでもいいけど腹が空いたでやんす 金欠だとピザ三昧の夢が消える」止めて

「ちょっと 少し離れて歩いてくれる? 両脇に立たないでよ罰ゲームか」女騎士 


キャラの濃さは負けていない赤屋根のギルドである 銀鉱山の奪還に成功した模様

但し完全攻略したわけではない あろう事かライバルを自称する黄色い屋根の軍団

読者にはもうお馴染みの、ヤツラが今後も横やりをしてくるだろう 要注意になる

一旦城下町のギルドに辿り着く この一件を皮切りに確実に仕事を成功させていく

アール王国の汚点と嘲笑されていた赤屋根軍団はいつしか街の頼れる自警団として

隣国にもその名が徐々に知れ渡る様になって行ったのだ(原案の場合はそうだが)

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「いや、ちょっと待って よく考えるとこれだと急展開になるのよ 邪魔がいるし

国が認める様な実績を単独でクリアしてないのよね小説は なのでアンリは悩む」

「この小夜香は面倒な水増し文章は好みませんぞ姫、移動だけで1話丸々説明の輩

文字数だけ多くても物語が全然進まないのではな 中身を見て貰うのが筋ですな」


その辺は読者の眼が一番肥えているので 確かに不必要な情景で盛る性質ではない

背景や音楽が使えない分シナリオを強化しないのではプロデューサーとしては不服

他のギルドとの絡みを加えた方がより厚みが増すと考えたと、(この後多分改稿)

アール王国内での知名度を上げなければなりません 売り出すためには苦労は必須

クエスト案件は討伐依頼の他にもあるからだ 妨害工作を防ぐ為にも名声が必要か




                アール王国の城

「ふーむ なるほど いいぞ 今月はやや黒字に転じたな先月辺りからうちの城下

町に移転して来た新たな店舗住民 最近になってようやく国らしく好転し始めて」

「今月は好調のようですか 良かったですね、お兄様そうですよね ずっと赤字が

続いてましたもんね でもどうして状況が良くなったのかしら 人口が増えて?」


「サマンサ様 人が増えたということはそれなりの理由があるのですよ 一つは治

安が関係しているかと 最近はガラの悪い行商を見かけなくなりましたので」配下

「治安が改善して来たのか そういえば我が国はこれといった警備兵がいないのだ

いや 雇う資金が無かったのだ 城下町のギルドに腕利きが加入か 成程」王子が


「城下町のギルドと言えば 以前に砂金の換金を個人で申し込んで来ましたね確か

オパールの友人の? ギルドマスターとか 以前の方とは別と仰いましたか」と妹

「最近になって、ようやく返済してくれるようになりましたよ でも宝石の出所は

割らないんです 急に羽振りが良くなるハズがないと んなわけで盛りなさいね」


「いい友人を持ったな そうだ 銀鉱山の事件、うちの地区のギルドが活躍だとな

隣国との利権は折半なのだよ 連盟の窓口が噛んでいる件もある 様子を見るか」



                赤屋根のギルド

「こんにちわ~ 最近は天候が穏やかでよろしいですね 私の懇意にしてる酒屋で

新作が入荷したみたいなの何本か置いていくわ 夕食時にでも ではまた♪」町長


物語の冒頭で酔っ払いに絡まれていたのはこの人だろうか ギルドの入り口付近だ

メンバーの仕事は毎回全員で出撃しているわけではない、今日は運搬の任務らしい


「ありがとうございます 流石町長だね こういう事には抜かりがない 出してお

くとまずいな いつの間にか空になっていたとか言われてしまう」警戒のロシェか

「宴会目的じゃないのよ小説版は 隠しておきましょ♪ ガチャガチャ よしっと

この後の展開を思案する事になるんだろうな トホホ」まあ頑張りたまえアンリ姫


「へ? ピジョンですけど何よ この間の銀鉱山の件はうちらの功績にはなるけど

最近ようやくツケの分を清算してる段階でしょ まだ実績が足りないって事なの」


「うひょー ただいまでやんす 喉が渇いてるんでエールをプリーズ、マスター」

「あー腹減った アツアツのピザが用意されてないこの悔しさよ」いつものコンビ

「はっは、ゴメンね 裏切り者が混じってて どうするモカさんって知らないわよ

大冒険を読者は期待してるんだから派手にするしかないって 今日は飯でよくね」


元々はグルメ旅行の企画なので 料理専門の物語は他者の方が優れているので省略

と言い出すとまた批判の対象になるか、街の中なのでサバイバルする必要はなしだ

バイトのチャツネは定時になると勝手に帰るらしい 残業は拒否するスタイルだな

最低自給すら渋るとは何処の国だろうか全く、小規模なアール王国も例外ではない


「今日はもう遅いから食事にしましょうよ」やや疲れ顔のコバルトが言ったか――

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                5番地区の黄色組

「申し訳ございませんお嬢様、このメリッサはお茶を淹れるのは得意なのですが」

「冗談ではありませんわ! 何ですのこのみすぼらしい国ったら 臭い、くさい」

「俺のアツい語りは途中でカットとか勘弁 腹減ったっすねー 小銭しかねえし」

「仕事してもピンハネで実入りは少ないエリカ達だったと、まだ駆け出しなのね」

「くそ安いクズパンをかじりながら何時かは給料をあげてくれるハズ 無いっての

シルヴィ先輩は現実の厳しさを知っている、大口の討伐とか頻繫にあるわけない」


( ´_ゝ`) 実はこのアール王国 独自の港を抱えている海に隣接した小国なのだ

魚介類や果実は庶民が入手するにはお値段が高い、小遣い稼ぎでは上級になれない


「ムカつきますわね カトレアは元皇室なんでしてよアナタ! ざまぁの常連とか

惨めに落ちぶれた姿を描くのはお止めなさい、ワタクシが料理なんて無いんですわ

執事が今日のメニュー表を持って伺いに来るのが定番ですの どうしてこうなった

髪もボサボサ、いつも同じ服でシミだらけ オホホ 侍女にまで逃げられる定期」


「遂に自虐的になり始めたか、普段から裕福な生活に慣れているとこうなりますと

あーまだ半分じゃないのよ今話 もうやる気ねえな? 毎日投稿とか、ムリでしょ

シルヴィ先輩のウンチクだけじゃ続けていけないから、テーマ拾って来いってのよ

うちらはセリフで進むタイプだから もっと地の文を増やしていかないとヤバいか


筆が鈍ってるわな今、貧乏ゆすりしてそうな感 永遠にペンまわしとか学生の頃な

夏休みの宿題をまとめてやるタイプは実に多い 私はまだ本気を出してないとかw

人気を勝ち取れる筆者はマジで少ないのよ、ヒューマンドラマとか厳しいと思うね


真面目系は読まないから現代の傾向は ライター志望だと門は狭い 食えないって

何かでバズらせなきゃ だから知名度が重要になるの この辺は動画関係も同じで

猫を拾って育てると楽だって聞いたわ~ 乱立してるから今 埋もれる人も多いと

動物関連と食事は需要があるのよ ゆっくりボイスとか数えきれないほどあるし」


ここはファンタジー小説だよシルヴィ君 やはり情報共有している常連のメンバー

知識はあっても活用出来る装置など用意されていない、この舞台は剣と魔法の世界


「だから このタローが進行役って言ってるんすよ、適当に書き殴りでいいいんで

すってば 他の投稿者なんか中身とかないのザラなのに うちらだけ詰めようとし

たって速度上がる訳ないじゃないすか 強さのパラメーターとか書かないんだから

もうとにかくガンガン事件に巻き込まれて推理とかやる気ないけど最強スキルで不

遜の主人公が追放されて知らないうちになんか無双で だらだら続けたら書籍化と

か訳の分からない先生顔してる奴とか要るし~ 面白いとか関係ないんすよ世の中

勢いがあるように見せれば勝ちなんですから実際、キノコ対たけのこで行きましょ

よ先輩w 俺もよく分からないですけど今ひらめいたんすよねー 案外受けるかも

しれないわこれ うん そうだなぁ どっかんドッカンでズババンとTUEEEの希望

どうせ恋愛とか途中で背中がかゆくなってきますって! さっき猫がどうとか言っ

てましたけどうちらもペットでも飼って育てる冒険譚とか割と当たる予感とかさ」


待て待て、君達がメインキャラではないのだよ ペットの線は置いておいて人外か

そういえば私の旅団編では危険な魔獣や超強いドラゴンが出て来ていたのだ、成程

同志の意見は参考にしろという事か 筆者単独では成り立たない物語と この後は

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「ちょっと、またマスターの食事カットしようとしてるじゃないの!」ジトッとな

「大丈夫だってばよ~♪ クローバーさんがついてるんだぜこっち 楽勝だから」

「ううむ、素性を隠しながらの旅とは大変なものよ 彼女も実は隠密であろうな」

「突っ込みませんので私は、小夜香さんは職業上そうでしょうがね」と錬金術師が

「初日の歓迎風景を省略してるのね確か ここで埋め合わせる気かな」紅蓮の呟き


※原案とは違うメニューを提供しろとの意見が出ている ゴージャスには出来ない

今日は日が暮れてしまった様なのでこのまま食事シーンでいこうかと聞こえたのだ

赤屋根ギルドの方は料理スキルが達人のマスターがいるので 某食堂ではない――


どうやら今日の食卓にはバインセオを選択したか ベトナム風のお好み焼きに近い

材料費もそれほど高価ではない、モチモチの生地に中身はエスニックな魚介類入り

ホットプレートや鉄板が用意出来れば直ぐに作れる カトレア達は面倒な事が不可

普段から調理慣れしてるピジョンなら容易い「味はまあまあよ もう一品出すわ」

「あら意外ね、ピザはギトギトするもんね」アンリはチビタンクよりやや背が上か



バインセオの作り方 


<材料>

2枚:2から3人分 調理時間:約12分(皮なし緑豆を水もどしする時間は除くか)


バインセオの生地 

バインセオの粉(手に入らない場合は代替で小麦に似た粉で)100g、ターメリック

大さじ1/4、ココナッツミルク(缶詰)65cc、水75cc、塩少々、万能ねぎ(小口切

り)適宜にまぜまぜしながら熱した鉄板に薄く延ばせばだいたい焼ける 簡単です


中身の具材

豚バラ肉薄切り70g、エビ8尾、玉ねぎ1/4個、もやし1/4袋、皮なし緑豆45g程度

(別になくても可)、卵1/2個、サラダ油大さじ5 控えめでもよい 


サニーレタスで包んで食すればそれっぽいが提供されたのは簡易な冒険者の宿風か

ピッツァに比べてこちらの方が野菜たっぷりでヘルシーです 案外太りにくい料理

蒸し暑い季節には悪くない ソースはチリパウダーにタバスコを混ぜるのが無難か

 かけすぎなければ刺激的で気軽に楽しめる 激辛だと不評になるピタパン系


「モグモグ、いや美味しいよこれ アール王国はパン食の流れかな」騎馬師は好物

「もう一品おせーよ これもう一枚私に頂戴よ ペロリに決まってる」笑顔の導師

「これって米粉で作る方式もあるのよ確か パリパリがいいならそっちかな」モカ



急かすメンバーが待っていた メインに持って来たのはやはり大皿に盛られている

蒸した巨大かぼちゃの肉詰料理だろうか 野菜というのは時期により安価な種類が

玉ねぎが高騰している国を問い正したいものだ「ピーマンだとスカスカなのでね」

切り分けて食べる分だけ手元に取り分けるスタイル 料理下手はマスターになれず


最初に中をくり抜く 予め種を取り除いて詰め物が出来る様に準備をしておくのだ

適当なボウルに自家製ハンバーグのネタを仕込んでよくこねる 内側に小麦粉かな

その後に満遍なく押し込んでいく、蓋をして大きめの蒸し器をセットして準備する

暫く放置してる間に別の調理をしていく 時間がかかる方を先に用意してるらしい

煮崩れするぐらいの方が美味なのでメンバーが帰って来る頃合いを見計らっておく


「バインセオは手早く出来るからメインとしてはイマイチな訳よ 私は」ピジョン

「ほくほくですぜ兄貴~ コイツは食べ応えありありでやんすね 大勝利」ハット

「飯の不味いギルドなんてお断りだぜ兄弟 小食な人は俺が代わりに頂く」ドミノ


「これは凄いボリュームですね 私は一切れで沢山ですこれは」引き気味のロシェ

「下味は名産のスパイスを使用ですって 豪快な料理よね」一口で遠慮の紅蓮かな

「おお、いいではないか この小夜香はガッツリと食べますので宜しくお願いだ」

「ジャンボサイズだから予想どうり、小皿でいいってば」食欲のないアンリだった


料理の面に関してはアドバンテージがある赤屋根のギルドだった ハイごちでーす

戦闘ばかりしてても飽きられるのは経験している トータルで楽しい冒険にしたい

組織の士気を維持する為にも美味しい食事の提供は欠かせない 野営では出ない類

ずっと平和が続くならどんなに楽だろうか 戦いの無い世界などありはしないのだ


           第44話 黄金郷編 5048文字 (続)


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