第37話

メニースターズ

私の旅団 第37話


各勢力に残された時間は少ない、一番最初に異変に感づいたのは大帝国の幹部達だ

火山周辺をはじめ各駐屯地から小隊が行方不明になっていた、魔獣が荒らしまわる

帝都の玉座から遠のいたラムズ3世と側近達は土石流を回避する為出発したのだが

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「アトランティカ軍が城内に進軍して来たと報告が 奴等め! だがどういう事だ

体に力が入らん、姿が心なしか薄くなった様な気が 馬鹿な 謀っていたと」宰相

「申し上げにくいのですが、今期のタイムリミットが近いものだと推察されますな

まさかのポポカ・フンガ山 大災害は免れまい 帝都は飲み込まれるかと」軍師殿


「いいえ、我々帝国の勝利です! 最初に中枢に君臨した事実 噴火さえなければ

このメタル将軍は認めませんぞ アトランティカ軍の馬鹿共が 貴様等の墓場だ」


「我々が具現化してからこの時代に留まる為には、いささか無理があり過ぎたのか

予想外の大噴火が来ようとは口惜しいがこれでは最早・・・無念である」古代皇帝

「これは儂の見解だ・・・我々3国以外に何者かが介入を 考えても見ろこの気配、

我々が進軍して来た大陸の西側から非常に邪悪な怨念だ 呪いに屈したと くっ」


「へ、陛下・・・帝都周辺各地の地下から強烈な毒ガスが発生している模様です!

ラム帝国万歳! 勝ったのは我等です 貴方は王座に座っていたつい先ほどまで」

「全勢力が中央決戦なら一網打尽だったかも知れぬ 古典的ではありますが、成程

恐ろしいですな このアードナはまだ若造の様です、お世話になりましたな王よ」


無念な表情を浮かべたラム帝国の面々――この後各地からの毒ガスの噴出により没

その被害は広範囲に及ぶ事になる、一方この惨状に好機と見たアトランティカ軍は

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「何よ・・・拍子抜けだわ 城内にいるのは2流の兵士ばかりじゃないの 親衛隊は

まさか本当に私達に恐れをなしたのかしら フホホ♪ 帝都はブルボンヌの物よ」

「はっはっは 傑作だな ラぺが王座についていいのか? 座り心地は良さそうだ

やはり我々が覇者で正解だったのだ! 多少のガス如きで怯んだのは退化の証よ」


「おお、勝ったぞ フハハ 皇帝が逃げ帰るとは呆れる バズ達が今後を制覇する

レムーア軍の間抜けは近くにいない様だな 帝国と潰しあっていたのか 馬鹿め」


「ククク 毒ガスは効かんと言っている このロッティには無害よ 我々が奪った

残りの兵を片付けたら勢力図を書き換えてやろう 今日は気分がいい 完勝だな」

「地震がまた起こり始めたな・・・妙だな ラム帝国の割には兵士の数が少ないが

幹部連中らしき姿が見えん 帝都を捨てたのか本当に?」ヘススの不安は的中する



・・・ズゴゴゴゴゴ 場外は激しい雷雨に見舞われていた 不気味な振動が次第に

巨大地震というものは本震が1度とは限らないのだ 悪党達に墓標は必要あるまい


地割れと揺れはどんどん大きくなっていく、ドカンッ! ガラガラッ!!「何!?」

「うあぁ!」帝都に残っていた兵士の叫び声か 大地の裂け目からは巨大な火柱が

崩れた建物の瓦礫と共に人々が落下していく「そんな馬鹿な この城が崩れるだと」


帝都全域から火の手が上がり始めていた、各地で爆発音が鳴り響き大混乱に陥る!

ラペの目の前に突如として現れた巨大な岩壁、そして天井が崩落して来る「は?」

至福だろう ほんの一時とはいえ王座の感触を確かめたのだ 呪われてるがな~★


ズズンドゴンボコン グワアアンンッ ビキイィィガラガラッ ゴオオオンッ バキン!

大災害、本日が本番となります😊「じ、冗談でしょ 何よこの揺れ方は地上よ?」

勝利の余韻に浸っていた司令が狼狽する、駄目だな大海原の読者の眼は厳しいぞ!

 


               お怒りの時間だ!!!



ドカァーン! ポポ山上空で炸裂した閃光、それは一瞬で消え去った だがその直後

大地が激しく揺れる! 帝都の地面は激しく隆起し陥没した、破局噴火を知るといい


ズザアアアッ ガラガラッ グオオォーン ドスン ピシ パリーん パタタッ ゴロンゴロ

ン ブウゥン ドコオッ グシャア ドンッ ガガガッ ドゴッ ズバババッ ズズン ボコッ

メキャ ガガガン ドガーン ドカァ ゴワッ ドサッ ドッドッ グラグラッ ダダダダッ

ドゴーー ドシーン ミシミシッ パリィン ビリリリリッ バチチッ ビキイッ ギギギー

バキッ ボト バリ バシャ バリーン ドッ ドサ ズシン ズズズズズ ガラガラ ドドド!

                   

・・・激しい揺れが一瞬にして止った「お、脅かせおってこれしき」バズが確認を

真っ赤に燃える津波に見えた ポポカ・フンガ山の方向を振り向いたのが最後だが

土石流ではない、灼熱の溶岩流が一斉に帝都に降りかかる「畜生がああああ!!」


大魔術師の魔法をお見せ出来なくて申し訳ございません 代わりに食らっておけと

圧巻の光景である、地獄絵図だ 帝都全域が炎に包まれた 皇帝の城は跡形もない


「うがあああ!」ヘススも絶叫している 窒息とは呼吸出来る体が存在してこそだ

飲み込まれれば一巻の終わり「そ、そんな馬鹿なああ!」ロッティは炭屑が好みか

火柱が幾つも上がっている、燃え盛る帝都の光景は凄まじい 業火に焼かれる情景

「おのれええ、勝ったのだ!! アトランティカ軍があああ!」ブルボンヌの最後


御憑きの死神が求めていた嘆きを近くで見れないとはな、ヤツも不幸だねぇ💀死死

ドカーン! ズズズ ガラガラッ ボッ ボッ ボッ ボッ ボッ ゴオォー ドドドド ゴゴ!

ゴゴゴゴゴゴ!ゴゴゴゴゴゴ! ゴゴゴゴゴゴ! ドドドドド ズズズ ガラガラッ

大自然の洗礼 太古の呪いの直撃を受けてアトランティカ文明は没っする (´・ω・

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               最北 ヘシアン地方

「な、何とした事だ おお 燃えている 山も そして我々がいた帝都の方面まで

信じられん この巨大地震、そしてポポカ・フンガ山の噴火」議長はへたり込んだ

「中央付近は全滅でしょうな・・・恐ろしい事だ 私達は九死に一生を得たのか?

ラム帝国は寒冷地を避けていたが 雪が降らないのだ今年は」アッシスが呟いたが


「こ、これはひどい 太古の伝説すら信じられぬと言うのに ラム帝国の中心部か

いや、ネクロス皇国が業火に焼かれたのだ」ドリルは的を得ているが勿論知らない

「ヘスメラルダです 古代人だろうとこの大災害の中では生き残れないと思います

遠く離れた我々にも熱波が来ているのだぞ 北地域は比較的高度が高めなのだが」


「こちらに噴煙は流れて来ていないが ボル将軍は無事だろうか ミスト地方だな

このオットー カードゲームは得意なのだ タロット占いなどあてにはならんわ」

「前王ジェラール様に黙とうを皆さん・・・助かるハズがない 或いは病気が先か

所在が私達には不明なのよ レッツィ様が教えようとしなかった」呆然のポリフェ 

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                 ミスト地方

「凄い揺れだった・・・あの赤黒い煙 想像したくないな 誰も近くに寄れないさ

本大陸から離れているのにこの衝撃音 古代人達はどうなっているかさえ」ナック

「犠牲になった者達へ祈りを、そうですか これが戦争の末路 恐ろしい事ですね

義理の姉に再会しました 私達姉弟は幼少時代でしたが 覚えていた様です」町長


「なぜ私が将軍なのか 全くの無力だ、ベラ殿お気を確かに 確認は出来ないです

このボルも平常心を保つ事がやっとです 大国が滅亡する、無慈悲な光景などは」

「畜生ッ・・・くっ あああああああ!」大泣きするベラ隊長だが真実は知らない


「悔しいなら戦わなければならない 私はギルドでおかしな感覚がしていたのです

イライザです、叔父と此方へ避難しています 今は泣くべきではない そうです」

「オックスですよ姪が嫌な気配がすると・・・当たってしまうとは 何とした事だ

過去に無いほどの揺れでした 中央大陸の惨状は見たくありませんよ 全員がね」

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                 謎の地下道

「か、カトレア様 お気を確かに 生き残る事が先決です ここは頑丈の様です」

メリッサだろうか、あの後逃げてなければ大惨事に巻き込まれていたものを チッ

「うわぁ・・・モカさんそろそろ休んでいいっすか 毒ガスでアボンなんだろw」


「くっ・・・まだよ さらば父上 この恨みは絶対に晴らしますわ どういう事よ

オタク連中と決別出来たと思ったのに2度目の大地震ですわよ、噴火したでしょうね

ゴホゴホッ 畜生、まだだって言ってるでしょオオ! 魔女を怒らせるんじゃない

おのれ・・・ふふふ そうか 見えたぞ、闇の軍勢だな? 小賢しい 上等ですわ        

はあ、ハア、ググ・・・苦しい 認めませんわよ! 敗北したのは向こうなのに」


「グッ 貴様 卑怯だぞ! このメリッサと立ち合ってみろ 何処に隠れている」

どうやら毒が回って来たと思われる 敵役とは哀れ、読者は一服しながら余裕の顔


「クソ・・・げほげほ うう、アナタが悪いのに やっぱりバッドエンドじゃん」

許せ侍女 君は努力を怠るからこうなる 他の雑魚に比べて優遇されている方だが


「諦めませんわよワタクシは、令嬢なしで人気が取れるものか ドすけべのクセに

汚れだと認めなさいw・・・あら 呼吸が楽になりましてよ? ひょっとしてコレ

オホホ♪ でかしたわメリッサ! この場所はシェルターなんですの 語るわよ」



なん・・・だと? またしてもプロットと違うセリフを 危険だ どういう事なの



「フフフ 進化してるのですわよ お前の読者がワタクシを望んでいる証拠ですの

当然でしょう 女王を無下に扱う筆者が高評価になるハズありませんもの ゴホッ

うう・・・待ちなさい! ダメよーだめだめ 古いセンスなんて求めてないですわ

もっと刺激的な展開を希望し「ゲホッ、お嬢様しっかりしてください やはり毒が」

ななな何を言っているのよメリッサ その流れは終了のサインだからいけませんの

モカ 何か話題を振りなさい ここで倒れるわけにはいかないのです まだよ!」

「・・・カトレア様 無念です」どうやら寿命が近づいて来た様だ 最後は女王か


「おのれ、このままバッドエンドにさせるものですか! 打ち切りになるのはお前

見えましたわ~、やはり陰キャには栄光は掴めないのです 魔女が予言致します!

この世界は破滅に向かうでしょう ワタクシは負けないわよ ネタはあるのです」



ぬ・・・悪役令嬢の構想だと? メリッサといい油断のならぬ連中だ 何を企むか

シルヴィだけでも邪魔なのにここで挑戦状を叩きつける気か、(違うと思うのw)



「フフ 怯みましたわね? やはりそうなのです 執筆も戦争ですのよ いくわよ

ワタクシのターンです、忠告して差し上げますわ 世に出ても3巻の壁が待ってる

半数以上が越えられず終わる事実 本当の評価を受ける作者は更に続編へ続くもの

イキリ出すと自滅に繋がりましてよ、この辺は常連がよくご存じのハズですわねー

WEBと書籍が同じなら買う意味は大してありませんの 手抜きの筆はクビ ( ノД`)


ギクリとした様ですわね? 効いてるじゃありませんか、更に上を目指しなさい!

一冊12万文字なんて昔のスタイルですのよ 実際には加筆して内容を濃くするのに

よく調べてごらんなさい 300ページ越えなんてザラでしてよ 倍ですのよ本当は

考えているより現実は甘くありませんわ、UPの段階で適当だと更に苦戦する事に

今の段階がプロットだと考えておいた方がよろしいわよ 改稿して精度を高める、


それ位の向上心が無くては あのシルヴィは直ぐに調子に乗るのです(成程な~)

改心したならワタクシをヒロインにして書き直す事ね さあ、呪いを解くのです!

そうすればきっと良い事がありますわ おほほほほ♪・・・ゴホゴホ 待って w

卑怯ですわよアナタ、本当は闇の手先なんでしょお前は! 騙せると思いまして?

魔女を舐めるんじゃありませんわ 女王がこんな所で終わってなるものですか!」


何という執念だ 強引にシナリオにケチをつけるキャラに育つとは 相性が悪いな

この後帝国のトリオは行方不明者になるので既定路線なのだが、脇役なので残念~



                作戦室の汚れ達

「俺って不幸すぎないすかね? 終わった、これで最終回だわ語り」覚悟のタロー

「閉じ込められたわエリカ達、外は地獄絵図でしょうねあの揺れだと 埋まるか」


「畜生、シルヴィ先輩は絶対に逸材なのにこの仕打ちなんて 私が〆てやるわ~★

最後よこれでうちらは 濃いキャラで悪かったわね! どうせ連載したら直ぐ終了

毎日投稿なんて長年してるのごく一部だけなのよ、退き際はいつか必ず来るからね

そして完結表示のまま放置されて読者からは忘れられてしまう これが現実なのよ


作者の事情もあるので仕方がない部分も有るけど思い入れのある読者には辛い末路

小説が打ち切りで漫画版は継続とか、変則的な例外があるのね ごく少数だけどさ

契約の都合かは謎なので そこまで行くだけでも大変だからアマチュアから見れば


今は昔ほど極端な開きはないから 同志の諸君、シルヴィ先輩は信じるよ君達の力

・・・私の屍を超えて行け! 人気は出なくても決して腐るなと言いたい 書ける

情熱さえあれば 経歴や見てくれなんて関係ない、上位ランキング以外にも輝きが

それを見つけ出すのも楽しみなハズなのよ んなわけで5000字超は確約の定期!」



(´;ω;`)・・・そうか 君は前回で役目を終えてるのだが余計なコメントお疲れ

相変わらずしつこい女だったのは記憶に残るだろうな ギルメンは途中敗退になる

優勝出来なくてもいいさ スポーツネタを好む不埒な先輩は伝説として此処にいた

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「別れの挨拶はもういいわね? 凄い地震だったわ 移動してなければ終わってた

探ってみなさい気配を、ラム帝国とアトランティカ軍の怨念が西側へ」大魔導士様

「OK、ユー パンドラさん達が次回を飾るわ もうお正月の自粛なんて許さない、

死神達はレムーア軍と因縁があった様ね、ミスト島で一度対峙してるのよヤツと」


「凄い殺気ですね・・・もうサーシャは折れません 駄作ではないと証明しますよ

これから先は若手が切り開かなくてはならない! 先輩方の生き様を拝見します」

「全く、流行を追った方が気楽なのに オリーブさん意外と重要なポジションなの

今は酔ってる覚えはないから 全滅狙うからよ? ようやくケリをつけられそう」


「ライオネルです 先にお疲れさまでしたと言っておきます 有難うございました

あの噴火で中央大陸の帝都は崩壊しました 決戦場所は西側の砦付近でしょうね」

「最後まで付き合うぜ 海で沈没のシナリオでなくて良かったよ 洒落にならんさ

ラストは大円団って感じじゃないけど、これがレムーア軍だ 本物の」決意のレオ


「補給は既に終えている、対決を選んだのは組織の総意 迷いなど最早ないだろう

戦場は最前線が一番危険だが 私達のマスターがよくご存じのハズ」軍人のハイマ

「この義信、邪悪に一切の容赦なし 此処へ辿り着くのに数々の試練を受けておる

恐らく我々だけではない、幻想とはよく言ったものだ 魔獣が上か 私の式神か」


「ああ、潮時が迫ってる もう来期はないぞ! 負けたら全てが闇に染まるだろう

呑まなくては勝つことが出来なかった記憶 許せ 戦は歴史の登龍門」武人の飛鳥

「私達が中央に集まった事で収束が始まったのだ、だがこのピジョンだけではない

超えてやる・・・必ず! ヤツラの思い通りにはさせないわ 全力で打ち砕く!」


      今私達は貴重な時代にいる・・・知っていたのだ 我々は!


            第37話 5916文字 某日 (続)

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