第38話

メニースターズ

私の旅団 第38話


ラム帝国とアトランティカ軍は太古の呪いの前に屈した 裏で暗躍するのは死神達

ポポカ・フンガ山の大噴火により中央大陸の帝都は業炎の地獄と化す 第一部局面

・・・では行け お前達の始まりはこの場所であるのだ 超越を証明してみせよ!



「HEY、知ってたぜパンドラさん これが初めてではないとねユー 結果はこの後

確かに見届けるわ読者達が 私達のマスターはピジョンで間違いない!」聖女殿が

「ごめん皆、マリーさんが猛毒の原因と繋がってる 私は仲間を信頼してなかった

本来ならこの雷の杖は金と銀の装飾はついていなかったのよ!」魔女は複数なのだ


「オリジナル戦記で間違いありませんよ 邪悪達はレムーア軍の気配に気付いてる

はっは、誰でしょうね サーシャ達以外に動いてる物好きは 派手にしましょう」

「今地図を広げているところよ、帝都の道は遮断された オリーブさん達以外に?

あら・・・誰かしら 本大陸に上陸してるわね 最初にうちらが進軍した場所へ」


「うーん 古代人の他に戦える兵隊がいたんでしょうか 最初は感じませんでした

最近になって気が付いたので 我々に匹敵する波動ですよ 敵なら危険かと」狩人

「俺達の本拠地方向から海を渡って来てるのか、分からないな 居たら気付くだろ

気配を隠してたのか? 知らないが邪悪とは別の誰かだ一体」初対面だよレオ達も


「私にも地図を確認させてくれるか、最初にラム帝国が進行して来たルートを通る

敵側はな 土石流が途中の街道を塞ぐので 必然的に大きな場所といえば」ハイマ

「ネクロス皇国の領土内には各地に関所が構えられておった 途中で何度か見てる

もうラム帝国は壊滅が近いのでは 幹部達は火山に巻き込まれたハズ」ガスさ義信


「この場所からだともう少し西側に小規模の都市がある、その北が要塞風の建物だ

我々の地図が正しいならば レムーア軍を仕留めようとするならそこ」飛鳥の意見

「よし、一旦その街へ向かうわよ 一般人はいないだろうね 残念ながら戦争なの

怪しげな魔獣があちこちで暴れてるから 死神が単体で仕掛けたとは思えないわ」



メンバーと意見を合わせたピジョン達は邪悪達との対決に備えて廃墟になった街へ

悪魔の手先となった皇帝ルドンと皇后の部隊は帝都を諦め要塞側へと移動している

力を身に着けたレッツィ達は、レムーア軍の気配を察知して合流を画策するのだが


この動きに対してバジオーメンと死神が最西の祈禱所で新たなる召喚の準備を開始

アトランティカ軍とラム帝国の怨念は凄まじいが、これを利用しない手はなかろう

かくして対決の図式は迫っていた、もう止める事は出来ない 私の友人はそう言う

                   ・

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男前だった、彼はいつも前しか見ていない 私にはそれが羨ましかったんだ何時か

だからあの時だって・・・先をついていこうと決めたのだ 派手ではない方だった

最初に出会った時からずっとそう でも、だからこそ惹かれて恋をしたのだ当然に

背中を追いかけていた身分違いは承知の上 次期皇帝の腕に抱かれるなら一時でも

密会しか出来ない現実 切り出せない言葉・・・見えない壁に阻まれて時を重ねる

国なんて無くなってしまえばいい 何度そう思ったか、崩れ去ったのだ 厄災ごと



「暫く見張りをさせていただきますぞベラ殿! おかしな気は起こさぬ様に」ボル

「・・・貴方は強いな将軍 昨夜で涙は枯れた どの道私では一緒になれないのだ

この上ない栄誉だったよ 皇后殿下の気持ちが少し理解出来た気がした 無粋か」


「言うか迷いましたがこうなった以上 ギルドで責任者をしてましたイライザです

ネクロス皇国の幹部にあたるポリフェ伯爵令嬢の父と貴女の生みの親はご兄弟です

弟様なのですよ家名を継いだのは、ベラ様は成人前に死別されてますね 両親とは

勿論 ご本人の努力で守備隊長についております 咎める理由がありましょうか」



「・・・? え、嘘、わ、私は」一瞬何を言われたのか理解に時間を要すだろうか

私は青臭いシナリオは好まないが周囲の期待を汲まないわけにもいくまい(´・ω・`)



「このボル将軍は知らなかったよ、平民なら黙認する事は出来まい 諦める気か!

ラム帝国が進軍して来た際に各自に避難指示が出ている 王家は愚か者ではない、

そう信じるしかないですぞ 私はルドン様が国を背負っていくと睨みましたがね」


「派閥争いの時期が不明なのですよ 再びイライザですが アマンダ皇后の陰謀と

私と叔父はその線を疑いました、事実は掴めておりません レムーア軍が鍵ではと

ギルドに手配したのは誰でしたか? アドラ団や私兵のバロン軍はもう解散の事実

全てが戦いなのです レッツィ様には強力な友人がついております 天運の宿命!

夢を見ました・・・大いなる太陽と月です 私の選択した道は白銀に輝いていた」


事実を把握できない守備隊長のベラは暫く放心状態になる、彼女は運命の流れの杭

呪いの鎖を断ち切れる存在は限られている 戦場は1つに非ず 敗北は全ての崩壊



行きなさい子よ これは始まりに過ぎない 私は何時かまた逢えると約束したのだ

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                   ・

                   ・

  おのれええ のんだはずなのに! 許さんぞ やれ 思惑通りにさせるな


  慌てるな 足掻こうが片側にすぎない けしかけろ・・・更なる混沌をな




本大陸西部方面


「イッヒッヒ 御意にございます我が同胞よ 流れは我々闇の一派が優勢ですぞ~

見事なる大噴火でありました、これで準備は整った 邪王ハーデスの復活がなー」

「フシシ💀 どうでもいいから食わせろ! 古代文明など知った事ではない 漆黒

欲しいのは憎悪と嘆き 小規模な戦争はつまらん、私は何処にでも現れてやろう」


邪悪なる波動は最高潮に高まる 十分すぎる程の生贄が成就する・・・ドドドドド

火山の地震とは別の不気味な揺れが周囲を覆う、バジオーメンが召喚させたのだ!

そして遂にそれは動き出す 暗黒の霧に包まれた巨大な影は、まるで闇そのもの、

その中心には、血の様に赤い眼があった 邪悪の化身、その名は冥界の王ハーデス


「我を地上に呼び出すとは・・・誰だ 死神め! 貴様の段算か」不機嫌な模様だ

「ヒッヒ、ハーデス様 我等は結社のバジオーメンでございます お気に召さぬと

そうでしょうな~古代文明など賞味期限切れで古臭くて叶わぬと 先ずはこの大地

舞台は此処だけではありませぬので、馬鹿者達にその武勇をお試し下さい ヒヒ」


「空腹になって来たな では刈りに行ってくるか 誰だろうが美味なら構わん💀」

「ご心配なく 続けて儀式は執り行いますので我等 木偶が既に現場に出てます」

「ほう、意外と心得ていたか・・・いいだろう! 我が軍勢を呼べ 遊んでやる」


遂に降臨した魔王に立ち向かうのは呪いに反旗を翻すレムーア軍と白銀の勇者達!

細かい外見描写はしない、この対決の姿は君達が描け! 私には見る事が出来ない

結社の儀式と大噴火は連動している この世界を救う事が出来なければ未来は無し




                西側の小都市

「予想どうり荒らされた跡の様ね 帝国兵に襲撃された後に魔獣と戦闘があったか

マリーさん以外も達人だからねうちのメンバー、やらかしたみたいよこの気配は」

「This bastard is top notch! あらヤダ、パンドラさんはキれてないわよユー♪

クソの粛清するしかねえだろこれ 悪党の臭いがプンプンするのよ 始まりのね」

「! ラム帝国やアトランティカ軍じゃないですねこれは 何かが目覚めたのかな

北側の要塞とそれに近づいている西側からの凶悪な殺気です サーシャも察知で」


「先にこっちにやって来る気配があるわ、オリーブさんの敵じゃない感じがするの

ヤバい予感よ 誰が動いてたんだか 死神が関与してるってヒロインが言ってる」

「私達の他に立ち向かう勇者はどなたでしょうね ライオネル共は知りませんので

只事でないのは確か もうすぐ此処へやって来るでしょうね 味方の予感ですが」


「邪悪達も合流する流れなのか 最初に君等と関所で会った時とはまるで別の気配

何かが狂いだしたのか、もうラム帝国やアトランティカ軍では収まらないな」レオ

「ずっと以前から戦争だったと予想する 私達が異国の少尉に触れてしまった様に

この街に生存者はいない模様だ、帝国兵と魔獣の屍が散乱しているが」確認の軍人


「悪鬼に違いなし・・・これほどの妖気は滅多にお目にかかれまい 大討伐である

この義信は陰陽師なり 全力で参るぞ、預かった白銀の数珠 中々悪くはないな」

「此処にいるのは全員が手練れだよ 既に承知だとは思うが確認の意味でな 成程

みすみす邪悪に手渡す気などない 飛鳥は過去は振り返らんさ 統括の意見は?」


「お疲れさま皆、このピジョン含め戦死者が出なかったのは奇跡に近い 大噴火ね

進軍が遅れた事で結果的に巻き込まれずにすんだ やはり友人達が影響しているわ

此処へ来る様だから意見交換ぐらいはさせてもらいましょうかね・・・超えたか」



レムーア軍の移動速度は古代文明の中では最速を誇る・・・匹敵する様子か 速い

ピジョン達数名は実は何処かで面識があるのだ ここで詳しく語るのは避けておく

闇の軍勢と対峙を避けて東へ逃亡をしていたなら寿命を迎えていた 勇気ある者よ

                   ・

                   ・

                   ・

「やあ・・・半数は初めてお目にかかるな 俺はレッド 剣士だよごくありふれた

ネクロス皇国の王は後ろにいる彼だ 因縁にケリをつけるとさ では宜しく頼む」

「私はレッツィ・ロットシルバー この先にいるのは世界に仇をなす存在 倒す!

皇帝の血を受け継いだのは悪魔の手の落ちたルドンと皇后のアマンダだ そして」


「え、レッツィって? ジェラール王の息子じゃなかった 前皇帝の 違う人かな

オリーブさんより強くない貴方 普通の人間の波動じゃないけど どういう事よ」

「軍師を務めているピオーネです、眠っていたのだ 私とレッド他は彼の友人です

復活の儀式で目覚めたのは魔王のハーデス 我々の宿敵なのです 紡いでいたか」


「? サーシャは若造ですのであまり立ち入った理由は存じません 味方の様です

アドラ団はこの方の配下で 派閥のナニが皇帝のアレで もう人間は止めたと?」

「よし分かった(あほか!)面倒な設定は嫌う読者もいる 俺達は構わんよ」レオ


「元々レムーア軍はネクロス皇国の内情は知らないのよ、驚いたわよマリーさんは

私は初対面なの レッド氏と軍師さんは何人か知ってるとさ 年寄りには辛いわ」

「オーライ、パンドラさんは家系とか興味ないけど ハーデス軍ですってよユー?

聞いた事ないわよ私等は ラム帝国やアトランティカ軍を利用してたのかしらね」


「それと死神だとさ 一番の原因はコイツじゃないのか 飛鳥だ 一度見ているぞ

ここまで凶悪な気配はしていなかったが、この大災害を引き起こしてるは誰かな」

「この大地には元々来ていなかった組織 全て絡んでいる、老師に会った」レッド

「そうですか、まとめ役のピジョンです よく覚えていないが友人だった気がする

私では解毒薬を調合できない 助太刀感謝しますよ・・・いつか借りは返します」


「奴等は北側の要塞を第2の帝都にするだろう 悪魔の楽園としてな 排除に値する

今の俺は隊長ではない 此処に集まったのは全て達人 準備はいいな 決戦だぞ」


白銀の勇者達はこの場所で合流を果たした、これはアナタと読者有志が見た戦記だ

私の旅団は大詰めを迎える事になる、これで不評なら引退を覚悟せざるを得ないが

もう迷いなどない 大陸全体が禍々しい雷雲に覆われていた、光を取り戻せ――



                 邪悪の要塞

「天罰は下ったのじゃ 絶景かな 見よ我が息子よ 大噴火は我々の新しい門出よ

古代人など恐れるに在らず 全て溶岩に飲まれてしまえ! いい気分よのう~♪」

「母上、どうやら往生際の悪い連中が此方へ近づいておりますぞ 引導を渡すかな

フハハ・・・我々は素晴らしい力を得たのだ 馬鹿者め 追加の生贄にしてやる」


ルドンとアマンダの親衛隊にはバジオーメンの精鋭がいる 更に援軍がやって来る

召喚されたのは魔王ハーデスとその軍勢! もはや魔獣がどうこうではなくなった

それは既に始まっていた、秘密結社側も 悪魔の軍勢を引き連れ此方に進軍を開始

邪王の眷属となった者達は皆が黒いローブを纏い 真っ黒な骨杖を手にしているが


「我等が悲願は成就したのです、その力をお貸し下さいませ」認める事は終焉の証


古代人の文明は既に過去の物 今更何をしようとも無駄、そう言わんばかりだった

多くの者が生け贄となり命を失ったのだ 全ては此処へ至り魔王の降臨を果たす為

彼等は既に正気を失っており悪魔達の魔力は膨れあがり 邪悪の眷属と化した者達

その全てが不死者となる 背後には死神が憑いている許しがたき蛮行 立て勇者よ


今こそ決着をつける時が来たのだ、数多の世界を渡り歩いてきた英傑達は見ている

この世界の行く末を見届けよ 己が信じる正義の為に剣を振るえ! 今が決戦の時

平和であり続ける事はない、何時かまた悲劇が繰り返される 人の軌跡は戦場が理

白銀の波動が輝きを放ち勇壮なる姿が参上する 未来を切り開く事が使命と知れ!

                   ・

                   ・

                   ・

               そして、対決は訪れる

「ほほう、これはこれは兄上様 ご乱心召されたか? この皇帝ルドンに勝てると

どうやったかは知らぬが私達以外にも人の殻を超えておったとはな 成程面白い」

「私はお前と本当の兄弟ではない! 育ての父と母を愚弄した報いを受けるがいい

奴とだけは一騎打ちさせて欲しい・・・戦場に私怨は禁物だが避けられぬ因縁だ」

「ぐぬぬ 憎たらしいざます 生きておったとは フホッホ 捨て子がほざくとは

妾は知っておったわ ジェラールのエゴよ貴様は 元より愛情など皆無の愚者よ」



レッツィは自らの憂いを断ち切ろうとしている、残念だがこれは国の内戦ではない

1対1など狂気に駆られた悪魔達には通用しないのだ アマンダが仕組んでいたか

レムーア軍と勇者達が敵の要塞に到着したと同時に戦闘は開始された 組織である


軍師はピオーネ、敵の動きを見て指示を出す 勇者達は連携して敵を殲滅していく

先陣を務めたのはレッドだった ありふれた剣士には見えない、人間の壁を超える

マリー達も全て常人ではないのだ 魔王軍幹部であるルドンは単独で挑んでくるが


彼も既に人間の領域を超えておりレッツィと激しいつばぜり合いの形に入る模様か

魔法陣から召喚される援護は無限に現れる 砦内に複数の魔獣が闊歩する 厄介だ

ピジョン達が黙って見ているハズがない! 早々に混戦の予感がした 動いたのは



「私が前へ出る、しんがりは性に合わん 倒れたらそれまでの腕だな」飛鳥の様だ

アマンダの護衛が不気味な呪詛を放とうと詠唱を始める、「蹴散らすザマスよ!」

趣味の悪い扇子から大道芸の様に豪快な火炎を浴びせて来る 彼女も人間ではない

既に肉体が変異していた 上品な言葉使いとは裏腹に醜悪な異形になりつつあるが


「一線を越えた悪霊には人の道は通じない、背後に警戒だ」レオ達は戦陣を熟知か

バジオーメン含め敵勢は魔導に精通している感じだが大魔導士に比べれば劣るハズ

まずは目の前の敵に集中すべきだ ハーデス軍が到着する前にその数を減らしたい

ルドンとアマンダの配下は次々と召喚され 不死者の軍団として続々と襲ってくる


「さあ始めようぞ我らの戦いを 古代人よ、大陸の支配者が誰なのか教えてやる」


如何せん敵の数が多い、バジオーメン達が召喚した魔獣にも対処せねばならないが

「獣っちは私達にお任せ~♪」誰だ・・・マリー達ではないな レッツィの仲間か

雑兵相手に奮戦しているのはハバナとサーバル、どうやら隠密に属する兵士らしい

死神達の軍団が今なだれ込んで来ればほぼ負けが確定する 厳しい戦いを競り合う


ルドンはレッツィと互角に渡り合っている、凄まじき剣戟 まさかの一騎打ちか!


他の者は手を出せないでいた、いや 割って入る余裕がないのだ 敵数が多過ぎる

召喚される魔獣はどんどん数を増やしていくが、この調子だと際限なく増え続ける

バジオーメン達は自分達の軍勢を増やす為に魔王軍の眷属となっている 黒い戦慄

この砦には、混沌を一飲みにしようと死神とハーデスの軍が向かって来ているのだ

手当たり次第に雑兵の群れが邪魔をする、これではまともに戦う事さえ出来ない。


「一匹ずつなど相手にしてられぬ 宜しい、陰陽師が義信 打開してみせようか」


混戦の中ボソッと呟く漢が一人 占い師と誤解されては世も末か 待ってました!

ピジョン達はじりじりと円陣を形成する、ここは突破が目的ではない 決戦の舞台

二手に分散を提案したのは軍師のピオーネか「我々は左側を中心に崩しますので」

了解したとレムーア軍の面々 態勢を保ちつつ悪鬼達の隙を伺っていく、好機なり

九字護身法は基本の印か「臨 兵 闘 者 皆 陣 烈 在 前」攻撃の時は来た


 「Are you ready?」いいですとも聖女殿! この二名は悪霊にとっては天敵

だが先にアマンダの術式が完成する、彼女の身体から禍々しい邪気が戦場に溢れる


「ふぉほほ、誰がやらせるか 食らうざます!」周囲に拡散していくまるで毒ガス

慌てて防御魔法を展開したのはマリーだった「何してんの、私は責め属性でしょ」

突っ込むべきか一瞬戸惑ったが大魔導士は攻撃魔法だけではない 両方ですって★


「決戦じゃありませんでしたか?」皮肉屋は相変わらずのライオネルだが防御を、

自らの魔力を最大放出してレムーア軍の攻撃を邪魔しに来るアマンダ 狙うべきは

バジオーメンの召喚された魔物も続々と数が増えて来ている これ以上はマズイぞ


「よし、いくぞ皆 不死者の群れなら何度か対峙している!」ピジョン達の戦技か


聖騎士、ナイト、大魔導士、聖女、豪槍師、剣豪、コマンド、陰陽師、侍、狙撃手

・・・フォオオン 低く鈍い振動音と共に白銀のオーラが円陣から解き放たれる!


          ⚡「セイクリッド・リボルバー!!!」⚡


白く輝く戦槍を、敵陣目掛けきりもみ状に一直線に放つ大技 何時か見た上位互換

「ひ? やめ・・・ギャアあああああ!!!」消え去れ悪魔め 結社の召喚を絶つ

ブスブスと不浄の敵勢を浄化していく、烈風に巻き込まれ用意していた魔法陣ごと


マスターの一撃だけだと思うな「そこだ、・・・鬼神憑陣・破魔雷光閃!」出た!

 陰陽師必殺の気弾! 敵の勢いが崩れた 集団戦は流れを制する方に勝利を招く

「グギィィ・・・」聖なる波動を受け悶絶する悪霊 その隙を見逃す程甘くはない


黒のローブ達が怯んだ、召喚した魔獣が吹き飛ばされる アマンダの詠唱も中断か

!? 上空に出現した巨大な光の矢が幾重にも分裂しながら、広範囲に降り注ぐ!

「フ😊ックユー! くたばっちまえよ ああ?」サブヒロインの有難いお言葉だ~


・・・Destroy the forces of darkness with the light of purification! (゚д゚)


闇の軍勢を浄化の光で殲滅せよ、だと思うが 終盤なので各読者の好きなワードで

味方には回復効果をもたらすと同時に死霊の類にはキツイ一撃、聖女の本領発揮か

奮闘するレムーア軍は右の集団を中心に攻めていた 勇者一行は左側なのだが――


「やってくれるな 流石は白銀兵団、おっと余計な事を言ってる場合じゃないか」


レッド氏が中心となり魔獣と術師を薙ぎ払っていく、彼は一騎当千の力を持つかも

私の旅団は少数精鋭部隊、ラム帝国の戦いにおいてそれを証明している 均衡打開

ルドンとレッツィは互いに傷を負いながらも両者一歩も退く気は無い様だ そうw

望みどうりケリをつけるがいい 闇が近づいている、アドバンテージを取りたいが


「相変わらず私の出番が少ないわねー 最後のボスには食らわせてやるから」魔女

「大詰めだから文字数マシマシみたいよ オリーブさん必殺技ないの残念だけど」


先ほどの集中攻撃が効いた模様、周りを囲んでいたバジオーメンが狼狽し始める姿


「お、おのれええ 妾の理想を邪魔しおって! そこへなおれ」皇后の威厳はない

「? この気配 皆、そろそろ大物達が到着するわ、確実に排除して」ピジョンか


右側の悪鬼達は大凡数を削った、陣形を整えて左の戦線へ急行する 総力戦である

聖女と陰陽師が左右から攻め込む、召喚されていた魔獣はあらかた片付けただろう

レムーア軍の動きに対して恨み節のアマンダは自身も同様に追いかけていくのだが

彼女の前に立ちふさがったのは義理の息子を影で支えていた友人の猛者だった――


「よお、皇后さま 面倒だ、俺が引導をくれてやろう 滅んでしまえよ」一瞥の男

ネクロス皇国の旧幹部には存在を知られていない、某近衛兵団の隊長 剣士レッド

「な、何じゃ貴様! ホホ 侮っておるな? 生贄にしてくれようぞ」やめとけ!


・・・ブシュッ これは戦争である 一瞬の隙が命取り 魔術師は接近するなかれ


「くっ、母上ーーーー!」ルドンが振り返ったのと同時か 悪魔は一刀両断される

ラム帝国やアトランティカ軍も邪悪には違いないが、更に濃厚な闇共に墓標はない


ズゴゴゴゴゴゴ! またもや地震が大地を揺るがす ピジョン達の覚悟はブレない

私は読者様に感謝したい、あり得なかった物語 この行く末を望んでいたのは君か

     レムーア軍の幕引きは近い 確かに此処で戦っていたのだと――


            第38話 8188文字 某日 (続)


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