桜と雨

前髪が重たい君の後頭部ずっととおくてすきだったのに

ダイヤって硬いから傷つかないんだって なんか四月っぽくていいよね

君に送ったメールが返ってこなくて君が死んだことを知った、今

神様を信じたことがないからか祈りが下手でたぶん足りてない

花束で汚れる前につみ取った花への懺悔を言葉にしては?

校正をされ続けても文章もじょうずにならない 一年目だし

どうだっていい平日にいつも死ぬ 命日が増えすぎて日常

僕だけがしってる 習字やってたのに癖字であること絵も下手なこと

「死ぬときは死ぬって言って」という声が優しいなんて知らなかった

ただしさで僕を留める優しさを要約したらうつくしかった

春とかに生まれたことになっていてきれい汚いキモいもう無理

運ばれる 揺れる 引かれる朝焼けが孤独を焼き増ししていく光

わたしだけ気持ち悪さが全開で新年度から漏れ出している

多用した接続詞だけがこの文を終わらせないため働いていて

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