愛愛愛愛

私は愛されたのか。


幼い頃、父が死んだ。

それがきっかけになって母は仕事漬け。

私を養うために必死になって働いてくれた。


これは愛か?


知り合いなんかに聞けば愛と答える。

まあ、愛なんだろうな。


こんな感じで、私は愛がわからない。


私に告白してきた人がいた。

正直言って嬉しかった。

母には申し訳ないが、母からは得られない直接的な愛を感じた。


それが私には新鮮で、胸がときめいた。


まだ私が愛だと知らないそれを欲するようになった。


それが性的なものになったり、狂気的になったり、どんな形になっても、だ。


学生の恋は冷めやすい。

少し時間が経って、私に対しては飽きてしまったのだろう。


その人からの愛は一切なくなった。


でも、私は愛がわからない。

だから、その人に縋って愛を求めた。


でも、愛し方も知らないような私に、愛をくれるようなことはしてくれない。


結果は最悪なものに終わった。

そこから私は少し愛が怖くなった。


でも、転機は急に訪れる。


初めて私から愛したいと思える人が現れた。

私は必死になって愛した。


向こうは愛してくれなくとも、愛した。

その結果、愛し合うことができた。


だが、しばらく経って、その愛は否定された。


それはつい最近のことだ。

私の愛は愛ではなかったのかもしれない。


愛ってなんだ?

私に人を愛するなんて機能は付いていないのかもしれない。


いや、そう思いたいだけなんだ。

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