第16話 規格外を超える規格外

「くそが!もうやってらんねぇー!テメーら全員道連れだ!」

魔族がもはやヤケになっている。

!!!!!

魔族に魔力が集まっている。

「てめぇ!人間にしては規格外だがこの魔法は防げねぇーぞ!」

魔族が自信満々に言ってくる。

僕は対応するために超絶級魔法を準備する。

「むだだ!これは俺の命を使って放つ魔法!超絶の上!滅級魔法だ!さらに!」

ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

ビューン!

最初に斬り飛ばした魔族の首5つが上空の魔族に向かっていく。

「こいつらの血肉を糧にさらに威力を増す!破滅級魔法だ!この王都ごとてめぇを吹き飛ばしてやんよ!」

魔族の首が発光して奴に取り込まれる。

破滅級魔法!それがホントなら防げない!僕では肉体強化しないと超絶級魔法にも耐えることが出来ないからだ!


ゴゴゴゴゴッ!

魔族の前に魔力の塊が集まっていく。

「属性なんていらねぇー、シンプルに吹き飛ばす!」

もう時間が無い!

せめてキャロル殿下だけでも………いや、無理だな。

諦めの境地!!!


グサッ!

!!!!!

魔族の体を集められた魔力とともに槍が貫いている。

「なんだこりゃ!」


グワン!


槍を中心に空間がうねりをあげて収縮し!消え去った。何も残っていない。


「えっ?なに?今の?」

キャロル殿下が困惑している。

そうだろう、普通なら何が起こったか分からない、そんなことが出来る人を知らなければ。


「今ので終わりかい?呆気ないねぇ、最近の魔族は。」

声の方をむくとそこには孤児院の職員アリスさん、ウィリアムさん、レイラさんがいた。

「えっ?あなたたちは?」

キャロル殿下が尋ねると、

「元冒険者パーティさね。ハッハッハ。」

笑いながらアリスさんが答える。

「てかさっさと終わらせようぜ。」

ウィリアムさんがめんどそうに言う。

終わらせる?まだ敵がいるのか?

「じゃあ、今後を考えて神滅級魔法の障壁にしますか?」

レイラさんが腰に差していた大剣を掲げて言う。

「何言ってんだい。そしたらもし、私達の敵になった時攻めるのが面倒になるだろ!」

アリスさんが怒るように言う。

「ですね、じゃあ前回からワンランクあげて絶級障壁にしときまーす。」


キラッ!

レイラさんの掲げた大剣【セイクリッドソード】が光ると城壁に障壁の魔法陣が施される。

てか、前の障壁もこの人のか!

「ん?まだ街中で一匹いるみてぇーだな。」

ウィリアムさんが背中の銃を徐ろに冒険者ギルドの方に向けた。

カチッ!ドーン!

ウィリアムさんの愛銃【フラッシュガン】が火を吹いた!

「おーしまい!」

ウィリアムさんが銃をまた背中に戻した。

ギルドの方向、ギルド長のところに来た魔族かな?


……………

……………

……………


何が起こっているのかキャロル殿下も城の兵士たちもわかっていないようだった。

まぁ、そうだろな。

「ヒロ!帰るよ。」

「はーい!キャロル殿下それではこれで!」

僕はみんなと一緒に孤児院へと帰って行った。

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