第15話 つくってたの?

「まぁまぁ、キャロル殿下!気を落とさずに!」

僕はキャロル殿下を慰めるように言う。

「ヒロさん……しかし魔族に……グスン」

泣きそうに…いや、泣いてる。

「幸い知られてるのはその魔族だけですから大丈夫ですよ!」

なんとか泣き止ませるために僕は言う。

「ハァ?ソレハオレヲドウニカ、スレバイイトイウコトカ?」

魔族が怪訝な顔をしながら言ってくる。

「そうだよ、あんたさえ倒せばそれでいいじゃん、万々歳じゃん。面倒だけどキャロル殿下の為だしね。」

「えっ…?私の…為?」

僕がそう言うとキャロル殿下が顔を赤くしながらつぶやく。

キャロル殿下は顔がよく赤くなるな、熱でもあるのかな?

「サッキノザコタチヲタオシテチョウシニノッテルノカナ?オレハマゾクノナカデモセイエイダゾ!」

少し怒り気味に魔族が言ってくる。

「さっきも気付かれなきゃあんたの首も飛ばせたよ!てか、精鋭って自分で言うとか引くわー。」

「コロス!!!」

僕の言葉にイラついたのか語彙力がなくなってきたな。

「ゼツキュウモ、ツカエヌ!カトウシュゾクガ!!!ゼツキュウマホウ【ダークフレイム】!!!」

魔族が怒りながら魔法を撃ってくる。

「【同時発動】!!!」

僕はムキを1つ、カチを2つの強化魔法!これで中級の強化!そして7つのボワを発動する。

いつもは5つと5つで特級を撃っているので体への負担はないが相手は超絶級を使う魔族!体のことは考えてられない。

ユニークスキルで効果上昇したボワは超絶級の炎の玉へと代わり魔族のダークフレイムを飲み込んでいく!

「ナッ!バカナ!」

僕の魔法に自分の魔法が飲み込まれて信じられないといった表情とセリフ!

魔族は危険を察知して上空へと逃げた!

「ナンダコイツハ!」

想定外のことで焦っているようだ!

「後ろ、気をつけなよ。」

俺が魔族に注意すると魔族は後からの攻撃に気づいた。

さっきの僕のボワは、どこにも着弾していない、まだ威力を保持したまま僕は遠隔操作をして魔族を捉えていた。

「超絶魔法!【イビルサンダーボルト】!!!」

すんでのところで僕の超絶級魔法に超絶魔法で相殺をした。


……………

……………

……………

?????


「クソッ!コノカトウシュゾクガ!」

変な波長で喋り出す。

「いやいやいやいや!さっき普通に喋ってただろ!!!」

僕が突っ込むと魔族はむうっとバツが悪そうな顔をする。

「えっ?何?あの喋り方って作ってるやつなの?」

僕が聞いても魔族は答えない?

「ねぇ!ねぇ!どうなの?!」

「うるさーーーーい!仕方ねぇーだろ!魔王補佐の趣味だよ!俺らの趣味じゃねぇーよ!」

僕のしつこい詰問に魔族が流暢に答える。

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