第17話 やはりFランクでいいや!

「……ってな感じだったかな!」

孤児院に戻りアリスさん、ウィリアムさん、レイラさんとお茶しながら今回のことを説明した。

「お〜、じゃあ最高峰のSランクになったってことだな!良かったじゃねぇーか!」

ウィリアムさんが頭を撫でてくれながら言った。

「てか、ヒロくんなら当然でしょ、あれだけ戦えるんだから。」

レイラさんはプンプンしながら言う。

「てか、魔王の封印ってなんだい?魔王は消滅させたはずだけど?ロンギヌスで!」

【ロンギヌス】!アリスさんが使う神滅級魔法の一つだ!

「なんで魔族は封印されてると思ったんだろうねぇ?」

ウィリアムさんとレイラさんが静まり返る。

この人忘れてんだろうなぁーって顔してるよ。

「いやいや、姐さん!魔王消し去ってその場で宴会やったじゃないですか!」

「うん?あー、やったね!」

「その時アリスさんが酔っ払いながら近くにあった大岩を魔王に似せて彫刻して『これであいつら封印されたと勘違いしたら笑えくね?笑えくね?』って言いながら大爆笑してたじゃないですか。」

「あーーー!思い出した、あれか!」

アリスさんが大声を上げながら思い出した。

魔族が不憫だ。

「てか魔王倒すパーティーってみんなは何クラスだったの?」

僕が興味本位に聞いた。

「あん?私たちはデリートランクさね!」

アリスさんが答えてくれる。デリートランク???なんだそれ?アルファベットじゃないんだ。

「悪党も魔物も依頼人も消しちまうことからつけられた特殊パーティーさ!ハッハッハ!」

ウィリアムさんが笑いながら言う。

「依頼人もって……冗談だよね………。」

苦笑いしながら言うと、

「大丈夫です、かたちあるもの皆壊れるですから!」

レイラさんがいい顔をしながら言う。

いや、人は壊れるって表現しないよ。

「まぁ、それ以上に王国に貢献してたからお咎め無しさね!敵に回ってくれた方が楽しめそうだったんだけどね!ハッハッハ!」

アリスさんが笑いながら言う。

「違いない!」「そうですわね!」

3人は大爆笑だった。

この3人だけは絶対に敵に回しちゃいけないな。

てか、Sランクになったらいざってときこの人たちと戦わなきゃいけないのかな?


……………

……………

……………


よし!僕は一生Fランクでいいや!

僕はそう心に固く誓った!

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