第11話 制約

「そ、そ、そ、それは制限は無いのか?」

オリヴィアさんが倒れたままだが気にもしない様子でギルド長が尋ねてくる。

「えっ、あの、オリヴィアさんが………」

「そんなことはどうでもいい!どうなんだ!」

ドン!

僕がオリヴィアさんのことを聞くがギルド長は机を叩きながら質問をつづける!

「制限はあります。攻撃魔法と強化魔法は同時発動しても効果はないみたいです。攻撃魔法も複数の属性は効果がなく、同じ属性だけ威力が上昇します。強化魔法は複数でも大丈夫なようで5つ発動すると5つそれぞれが特級並の効果になります。うーん、あっ!あと攻撃魔法は体に反動があって強化魔法を使わないと体が持たないですね。」

僕があらかた伝えると、

「なんてことだ………」

ギルド長は頭を抱えながら下を向く。

「どうしたんですか?」

なんでこんな能力で頭を抱えるのか不思議に思いながらギルド長に聞く。


……………


「ヒロくん、君は魔法の特級を使える人が冒険者の中にどのくらいいると思う?」

しばしの沈黙の後にギルド長が尋ねてくる。

どのくらい?特級程度だしなぁ〜、けどこの反応を見るとあんまりいないのかな?。

「B級より上は使えるんじゃないんですか?」

僕は 中間より上は使えるんじゃないかぁ〜、と思いながら答える。


……………


「ヒロくん、特級魔法を使えるのはSランク冒険者の中でもひと握りだ!ギルド長の私でも使えない!」

またしばしの沈黙の後でギルド長が答える。

えっ、そんな少しなの?

「けど絶級魔法やそれ以上も魔法はあるじゃないですか!」

僕が驚きながら聞き返すと。

「絶級や超絶級魔法などは魔族なら使うことが出来るが冒険者の中ではまずいないな。」

ギルド長が声のトーンを落としながら答える。

「つまり、特級並の魔法を扱える君はまずSランク並みと言うことだ!」


ドーーーーン!


ギルド長がそう言うと大きな爆発音が鳴り響く。

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