第8話 王族内の陰謀

「それは本当ですか?」

キャロル殿下が真剣な眼差しで尋ねてくる。

「はい!50くらいのおじさんで上級魔法を使ってきました。」

ほかの特徴は覚えておらずそれだけを伝える。

「上級魔法……、50くらいとなると執事長のバアルかしら?けどなぜ?」

考え込みながらキャロル殿下がつぶやく。

「これはすぐに帰って確かめなければなりません。ギルド長、馬車を呼んで貰えませんか?」

キャロル殿下がギルド長に向き伝える。

「はい、すぐに!オリヴィア!手配を早く!」

ギルド長は返事をするとすぐに指示を出す。


………


馬車はギルドのものがありすぐに準備が出来た。

「ヒロさん!もしかしたら今後あなたに依頼をすることがあるかもしれません。その時はお願いします。」

キャロル殿下が馬車に乗り出発前に僕に言ってくる。

「えっと、僕はFランクなので依頼を受けることは……」

僕は困りながら言うと

「ユニークスキルがあるのならランクは上がるだろう、しかも王女殿下を救ったのだ、戦闘能力も実績もバッチリだ!」

ギルド長が僕の肩に手を置きながら言う。

「執事長は国王直属の者です、あなたが言った通り執事長が私の殺害を企てたのならそれは王族の派閥争いなんて比ではないものが起ころうとしているということです。何かあればあなたのその力に頼ることになると思いますが王族としてお頼み申します。」

キャロル殿下は僕の手をとりながらまっすぐ見つめてくる。

「はい。」

断れるわけないよね。

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