第6話 説明

案の定、僕はギルドの関係者応接間で詰問されていた。

「……んッ……。」

女の子が目を覚ました。

「ここは?」

どうやら状況を掴めていないようだった。

「ここは冒険者ギルド、洞窟前から悪人倒してここまで運んできたんだよ。」

僕が説明すると女の子は僕の方を見る。

「ひっ……。」

引かれた、なんで!

ゴンッ、後ろからいきなりゲンコツを食らった。オリヴィアさんだ。

「ヒロさん、ギルドの職員用のシャワーがあるので入ってきてください!着替えは持っていかせますから!その間に私たちが話を聞いておきます。」

ものすごく怒られながら言われた。

シャワー?ああ、血まみれだから引かれたのか!

とりあえずシャワーを浴びてこよう。


………


シャワーを浴びた後の着替えは職員の制服でかなり大きかったので袖や裾を折り曲げて着た。

オリヴィアさんと女の子の方へ迎えと

「ヒロさん、あなた、この方を誘拐した盗賊たちと戦闘されたのですか?」

いきなり違反について聞かれてしまった。いや、たとえ罰金だとしてもお礼でプラスになるはずだ!

「はい、助けを求められたので戦闘しました。しかし、はじめは拒否して違反しないよう努力しました!」

なるべくルールを守ろうとしたことは伝えておく。

「いや、聞いた状況で拒否するのもどうかとは思うのですが……。」

オリヴィアさんも言葉に詰まっていた。

「えっ、でもルールじゃ?…」

「それはさておき!ヒロさん!あなたどうやって盗賊を倒したのですか?Fランクで盗賊を倒せるとは思わないのですが?」

何故か、誤魔化すように話題を変えてきた。

「どうやってって強化魔法でですけど。」

僕は普通に答える。

「強化魔法ってヒロさんが使えるのは最下級魔法ですよね?ムキやサッっていう?」

オリヴィアさんが疑問に思いなが聞いてくる。

最下級魔法、冒険者にランクがあるように魔法にもランクがある。

最下級魔法、下級、中級、上級、特級となる。あとは魔族等が使う、絶級などもある。

「最下級なんて戦闘では使い物になりません、どうやったんですか?」

オリヴィアさんは不思議そうに聞いてくる。

「簡単です、僕のユニークスキル【同時発動】を使ったんです。」

「ユニークスキル!!!!!」

僕が言うとオリヴィアさんが大声をあげる。

女の子も声はあげていないが驚いてはいるようだ。

「ヒロさん!ユニークスキルがどんなものなのか分かっているんですか?」

オリヴィアさんが詰めよりながら聞いてきた。

「えっ?ステータスボードにも出ないような取るに足らないものじゃないんですか?」

「ああああああああぁぁぁ!!!!!」

僕が言うとオリヴィアさんは膝から崩れ落ちながら叫ぶ。

なに?なんなの?

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