第2話 これからのこと
孤児院で職員さんに冒険者ギルドであったことの報告をした。
「そうだったの、それでどうするの?」
職員の【アリス】さんが深刻な顔をして聞いてくる。
アリスさんは小柄でショートカットの40くらいの女性で職員の中で責任者の立場にいる。他に職員は【レイラ】さん小柄でロングヘアの30くらいの女性、【ウィリアム】さんは長身でロングヘアの2枚目の36の男性、ちなみにアリスさんとレイラさんは女性なので年を聞くと失礼だからあくまでくらいしか分からない。
職員の人達は僕がFランクだと聞いても特には笑ったりしなかった。
今まで一緒に暮らしていて僕という人柄をよく知っていたからだろう。
「別に無理に冒険者じゃなくてもいいんだぞ!てか18まで働かなくても!」
ウィリアムさんが言う。
「でも今のままじゃ経営厳しいじゃん!」
僕はムウっとしながら言った。
「けど命を落とすかもしれないんでしょ?」
レイラさんが心配そうな顔で言う。
「Fランクは弱いから魔物退治や護衛任務とかの任務は受けれないんだよ。迷宮も立入禁止だし、近場の森での採取依頼や清掃依頼しか受けれないんだ。もしも戦闘とかしたら罰金だって!最初の誓約書に書いてあった。」
…………
「なんだそりゃ?それ冒険者の意味あんのか?」
ウィリアムさんが困惑顔で聞いてきた。
まぁ、無理もない。ギルドからしたら冒険者を守るためのルールのようではあるがこれでは確かに冒険者としての醍醐味は無い。
「普通はFランク認定されたれランクアップの可能性もほぼないから辞めるらしいんだけど一応採取依頼を受ければ稼ぐことは出来るから経営の足しにはなるから僕は続けるよ!」
決意した顔で僕は3人に向けて言った。
……………
「そう、そこまで言うなら止めないけど無理して続けることは無いからね、辛くなったら辞めなさい。
」
アリスさんが諦めたように言った。
「うん!」
「しかし、ヒロの実力でFランクとはな、冒険者ってのは化け物揃いなのか?」
ウィリアムさんが顎を擦りながら言う。
僕も冒険者を選んだのは魔法を使えばそれなりの実力があるとは思ってのことだった。
「たぶんそうなんだと思う。周りの人達も笑ってたし。」
「「「「うーーーーん。」」」」
みんなで頭を傾げる。
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