きゅうりはたたいて欲しいのだ
暑い。最近、特に暑くなってきた。夏も盛りで、外はうだるような暑さである。
いきなりだがこの「うだるような」という表現は元々、「
それではそろそろ、
「
と言っていたので、おそらくは今夜調理するはずだ。
きゅうりは緑色の棒状の野菜である。水分を多く含んでいる印象だ。新鮮なきゅうりは硬くて
さて、きゅうりはその水分の多い性質上、冷菜に使われることが多い。なので今日はきゅうりの冷菜について語っていく。きゅうりと合わせて
これに
さらに食べ応えのあるものを加えるとするならば、ツナ、
味付けの
もし塩気のある梅干しなどがなければ、最初から
今思い出したのだが、確か我が家の冷蔵庫には梅干しが入っていた。主がきゅうりと一緒に使っているところを見かけたことはないが、梅干しは今回のきゅうりの
きゅうりの切り方だが、最も簡単なのは百円均一の
がん。
吾輩としてはぜひ「たたき」をやってもらいたいので……ある?
がん?
窓の
そろそろと近づき見てみる。何やら
くっ。このっ。透明なっ。窓っ。
だめだ。いくらやっても手が届かない。疲れてきた。今回は見逃してやることにする。
何だったか。そう。きゅうりのたたきをやってもらいたいのだ。きゅうりのたたきというのは、きゅうりを切らずに押しつぶす調理法である。こうすることによって、でこぼこの断面から味が馴染みやすくなる。
たたきのやり方は別段難しいものではないのだが、その前に
まず、
この工程をしっかりとやることできゅうりは驚くほど青臭くなくなる。果粉は水分蒸発を防いでいるので、それがなくなることで爽やかなきゅうりの本来の香りが皮からも立ち
むっ。玄関近くでコツコツとヒールの音がする。主が帰ってきたようだ。今日も大分日が落ちている。主は例によって腹が減っているに違いない。
さて、きゅうりのたたきの話に戻る。いよいよこれでたたきの準備が整った。たたきは、まな板の上に乗せたきゅうりを木べらや麺棒でぐっと押しつぶし、割れたきゅうりを切りそろえ、縦に
良い形で割れたら、きゅうりの横の長さを、食べやすく包丁で切り揃える。
その後の縦割りは
主が部屋に入ってくる。どうも今日はほんの少しばかり感情が
「ねこーただいまー!今日は飲むよー!飲まなきゃやってらんないよぉ」
人間社会では、生活していくために安定収入を得て、何やら分業しながら複数で金儲けをしているようだ。そんなやり方で生きているのなら、我々単独行動の猫族と違って、他者との関係での重圧や
主はさっさと風呂に入り終え、冷蔵庫を
「ふふふ、その前に♡」
主は
まさかそれは!?
ぽりっ、ぽりぽりぽりぽり
ごくっごくっ……
「んーっ♡うめーっしゅ♡」
それは
もう
吾輩は先程までは
「さあー肉じゃが作ろっかな♡」
肉じゃがはさぞ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます