第15話 再開

やっと酒場でご飯&お酒です。

ねぇねぇ~あの人たちなんか目つきが悪いね。

こっちをみてるよ!


街に入る検問で遅くなってしまいました。

お腹空いた!

泊まれる酒場を検問所のマントさんに紹介してもらったので、さっそくお部屋をお願いしてご飯です!

ここのお店は異世界チックなお料理がたくさん!

おっきな骨付きのお肉、大雑把に香草が振りかけられた頭付きお魚っでどデカいo(^^o)

コレステロールにプリン体パラダイス!

ヤバいですねo(^^o)

「そういうものばかり注文してるんじゃないですか?」

と雑食獣のさめは嬉しそう。

やっぱりホオジロザメは肉食です!

でも、異世界だからと言って心臓にも、痛風にもよくありませんね。

ん~~、由々しき問題です。

そうそう、尿酸値が7.2m/dLです。

「医師の私としては、お勧めできませんが…。」

まぁ~(^^ゞ

「それとkeiさん!ここは異世界じゃありません。私の生まれ育った国ザウラクです。アニメで見るような魔法使いもいなければ、魔物もいませんよ!」

ザウラクには魔法使いがいないんだっけ。

「イリーさん!今はS級の使い魔もいるし、魔法をつかえない魔法使いもいますよ。」と言うと、keiをチラッと見たよ。

さめ!覚えてらっしゃい(°ㅂ°♯)

「そうだよ、生意気に言葉をしゃべる魔物もいるし、世界最強とうたわれる魔法使いだっているじゃん!」

おしゃべりしながら、ずっと目つきの悪い人が気になっていたのね。

「ねぇねぇ、あの人たちがまだこっちを見てるよ。骨付きのお肉がうらやましいのかな~。」

「keiさん、見ない方がいいですよ!」

さめがkeiの指を引っ張っています。

「なにで恨みを買ったのかしら、私たちに因縁をつけるきっかけを探してるのよ。無視!無視!」

イリーも気が付いていました。

「いざとなったら、あんなごろつきっまとめて私がなんとかするわ。」

イリーさんが男性4人をなぎ倒したら、目立ち過ぎますよ(^^;)

「万が一の時は外に出ようかしら…」

いざというとき、そのほうが...

さめがそっとあいつらさんの様子をうかがっています。

小さなさめはあいつらさんを見てしていても気づかれません。

でも、食べるのにも忙しそう。

「すぐにいざという時が来そうですよ。ほらぁ~こちらを睨みながら立ち上がりました。」

そういうと、さめは大急ぎでもぐもぐし始めました!

「こっちにやってきますよー!もぐもぐっ」

どうするの~?

ごろつきが因縁つけに来る!

イリーは無言でうなづいて、なにかを決心しているみたい。


「おーっ、バトルの兄ちゃんに蟒蛇の姫か!」

わぁー何事!誰ですか~!?

いきなり親しげに声をかけるのはー?

「トラネコさんだ!」

ウィスキーバトルしたトラネコさんですo(^^o)

目つきの悪いやつらさんを遮り、ゴツい肩で風を斬りながら、満面の笑顔でやってきますw

トラネコさんもあいつらさんは仲間ですかー?

「飲んでるか?飲んでるよな、酒持ってきてやったぞ!」

「バトルしますかー(^^)v」

「おう!」

話を遮るようにやつらさん達が割り込んできました。

「お前ら、何者だ?この町のもんじゃないな!どっから来た!」

リーダーらしき人がkeiをにらんで質問するの、kei達は黙っていたよ。

「黙秘か、あやしいな。ちょっと外に出ろ!」

イリーはシメタ!という顔をしてます。

イリーてば、なぎ倒す気まんまん!ですわー。

剣の鞘を掴んでる(・・;)

「俺たちは商人だ。もちろん、この街のもんじゃねえよ。それの何がいけねぇんだ?」

「商人?商人がなんで剣なんて持ってる?」

訝しげにイリーやトラネコさんの剣を見ています。

「剣やピストルぐらいは持ってるさ。お前らみたいなごろつきから、商品と身を守らなきゃ行けないからな!」

あー、トラネコさんたら拳銃を出した!

あいつらさん達は後退りして剣の柄を掴みましたー!

「きさまら!」

やつらたちはトラネコさんを咎めるように叫びましたよ。

「トラネコさん、拳銃を携帯して良いのは街の外だけです!」

と、イリーも困った顔をしてます。

「ウハハ、ところが商人は販売を目的として、薬莢を装填していなければ所持していいんだよ。」

肩で息をしている勢いの良さそうなお兄さんが、剣の柄に手をかけたまま一歩前に出てきました。

拳銃をイリーに預けると、「やるか!」と言って袖をまくるトルネコさん。

リーダーのような人が手を伸ばして止めました。

「うちの姫に剣を持たせたら、あんたらなんか瞬殺だぞ。あっははぁー、命拾いしたな。」

えー(ー ー;)

この国で姫で、剣の達人といったら誰?

トラネコさんはイリーのことをしってるの?

知らないと思う!

たぶん、ちょっとした冗談かも知れませんが…

笑えません(-。-;

「さて、バトルするか!」

と言って、バーボンの酒瓶を机に置きました。

頑丈な木製の丸いテーブルの真ん中に、酒瓶とは別に大きな酒樽が出てきたよ。

またまた、アニメチックな光景です。

鶏の丸焼きまで出てきた!

「あー、まだ食べます!」

残しておいた手羽焼きが、下げられちゃうところだった。


トラネコさんは氷の入ったグラスに樽からお酒を注いでくれた。

イリーもうなづいたので、注いでもらってる。

「また行き合うだろうとおもってたが…keiさんにイリーさんだったな!」

「トラネコさん、keiも楽しみにしてたよo(^^o)」

「よりによってこんな街に来ちまうなんて!」

トラネコさんは声のトーンを下げて口元だけで話してる。

「警察に代わって、自警団を名乗る奴らが幅を利かせてる。さっきの奴らもその仲間だろう?」

「街の入り口で検問していたのも、その人たちね!」

イリーも不審に思ってたみたい。

でも、検問のマントさんはごろつきさんと違って親切でした。

「警察も役場も奴らが占拠している。」

3人プラス1匹は酒樽に頭を寄せてヒソヒソ話しです。

「町長はどうしているの?」

「わからん。どっかに隠れているのか、捕まっているのか?副町長も見かけない。」

えー、かなりヤバいことになってるじゃないですかー( °o°)

「明日は商業者組合に行ってみて、詳しい事情を調べてみるつもりだ。」

組織の仕業、この街はやっぱり組織の支配下にあるんですか…

「かなりまずいことになっているのね。廃人のような人をたくさん見かける。と聞くけど…?」

そうそう、いちばんに気になっていたことです!

「俺は見かけてないな。街はいつも通りに活気があるように見える。」

トルネコさんは今日の朝、ザウラクに来たそうですよ。

3日の間にいなくなっちゃったんですかー?

「この前は逃げ出すように店を出て行ったが、keiさんたちはなにをしてるんだ?」

さらに身を乗り出してヒソヒソ声。

「詳しいことは話せないんだけど、この国で変な組織が悪巧みをしている様子なの。」

イリーさんも乗り出しました。

頭を寄せ合って内緒話をしている3人!

他の人達から見たら、怪しまれると思うのですが…

幸いごろつきさん達は店を出て行ってしまいました。

「ああ、信仰宗教の奴らか!」

「そうなの、政治にまで介入しようとしているのか、悪巧みが規模がどんどんと拡大しているわ。」

イリーはジッとトラネコさんを見つめながらヒソヒソしてます。

「さしずめ、姫たちはジェームスボンドといったところかな?」

トルネコさんは、意味もわからずクスッと笑ってた。

「あと、その姫って馬鹿にした言い方やめてください(ー ー;)」

「いいじゃないか!なんとなくべっぴんのイリア姫に似てるぞw」

きゃー!

トルネコさんっ背もたれに背を戻して大きな声で笑ってる!

「わぁ〜わぁ〜わぁ〜わ!イリマメクダサーイ!」

「keiさん、何を慌ててるんだ!」とトラネコさん。

「あー!」

気がついたみたい。

驚きのあまりにトラネコさんの瞼は、目が落ちそうなほど開いてます!

「しーっ」

トラネコさんにバレました!

トラネコさん、息してない!

唇が震えてる。

イッパク置いて、姿勢をもとに戻しました。

後ろにひっくり帰りそうに驚いてたよ。

「いけねー、隣町に財布を忘れてきちゃった!」

取り繕うトラネコさん(-。-;

「困ったなー。」

なにげにわざとらしい。

「どおするんですかー?」

「カードがあるから、なんとかなるかな。宿屋に連絡しておかなきゃな!」

急に声が小さくなって、また樽に頭を寄せてます。

「本物のイリア姫?」

「本物です。」

きっぱり!

「まずいですよ、助けてもらったとはいえ、他人に素性がバレては!」

さめがイリーを怒ってます

「なにこの喋る小魚?」

得体の知れないものを不思議そうな顔で見ています。

「あっ!」

「だめじゃんさめ、喋ったら〜。」

こんどはkeiがさめを怒ってる


とうやらトラネコさんも国内の異変に気がついていたようです。


さっきの人たちじゃ無い誰かの視線を感じるのね。

イリーのことを聞かれちゃったかしら!

おいおい、これ生きてるの?リモコンかなんかで動いてるの

「Bluetoothです!音楽も再生するんですよ。heyさめ!雪だるま。を歌って!」

気だるま作ろうー♪

「あれ姫が歌いはじめたよ」

「だから、姫ってやめてください!恥ずかしいから…。」

バレたらどうするんですか?とばかりにトラネコを睨んでいます。

「でも、なんか視線を感じませんか?」

なんか、誰かの意識を感じるんですー!

「たしかに、俺も気づいた!」その瞬間、気配は消え店を出ていく男の人の後ろ姿がありました。

「バレたかな?ごめん!」

トラネコさんは両手をテーブルにつけて頭を下げています。

「トラネコさんの性ではないてす。ごろつきに絡まれる前から私も感じていましたから。」

keiはごろつきさんに気になっていて、今気づいたばかりです。

「さぁ、飲もうぜ!料理も冷めちまう。」

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