第11話 救出!
「おい!やっぱり、そういうことだったのか!」
リーダーさんがメガホンを使って、なんか言っています。
「なにがそういうこのなの~?」
日ごろカラオケで鍛えているkeiの喉でも、ヘリの爆音で声がリーダーさんに届きません!
「聞こえねぇ~よ」
「この雑音だもん、聞こえないに決まってんじゃんね~。ちなみにあのメガホンっ日本製だよ、きっと。」
話が一方通行です。
「日本製がどうかしたんですか、keiさん?」
イリーが不思議そうな顔をしています。
「べつに~」
また、リーダーさんが一方的に話し始めました!
「そこにメガホンがあんだろ!」
あっ!
「keiさん、あれメガホンじゃないですか?」
あっ、ホントだ!
このジープにもメガホンがつんでありまった。
「ほらっ、やっぱり日本製だ。」
「だから~なんなんですか、keiさん?」
「あ~あ~あ~本日も晴天なり!」
使えるみたい。
「ねぇねぇ、知ってる。マイクのテストの"本日も晴天なり"って、英語でマイクのテストをするときの"iet's fine today”を、そのまま訳して使っちゃったんだって。」
えっへん、トレビア!
「"it's fine today"には、英語の主要な発音が入っているそうなんでっす!」
「だから、keiさん!脱線しないで。」
さめったら感心して欲しいところなんですが…
まとハズレです。
「じゃあ、さめがマイクのテストする。」
さめは首をかしげています??
「私に貸してください。」
イリーはkeiからメガホンをとると、リーダーさんに向けました。
「まだ、私たちがあなたたちを捉えに来た!と言いたいの?」
イリーっ怒ってる!
「そういう風にしか見えないだろう?」
たしかに!
ヘリからはロープで兵隊さんたちがどんどんと降りてきます。
「なにがラバで砂漠を歩くツアーだ!この国のお姫様はヘリ部隊をお供に観光旅行をするのか!」
「そうよ。驚いた!でもあなた達をとらえるのに軍隊なんていらないわ。チンピラなんて警察で十分!」
もう、イリーったら余計なことを言ってるよ。
リーダーさんは黙ったまま激高している様子。
「とにかく、keiさんと私はあなた達と関係ないの!」
怒りで肩を震わせていたリーダーさんが、手のひらを振って何かに合図をしま...
きゃー、ミサイルを積んだトラックが出てきた(゜O゜;)
もう一台には大きな機関銃がついてるみたい(汗)
「どこでそんなものを手に入れたの?」
「ここで戦闘を始めれば、お前もその男も命を危険にさらすことになるぜ!」
さすがにイリーも困ったご様子ですよ。
「だから、この人たちは私を助けに来たの!あなたたちのアジトを出る時にSNSを使って、SPに助けを求めたの!」
「SNS?なんでうちの基地でお前らのスマホが使えるんだ!」
「パスワードが書いてあったじゃない!」
リーダーさんは驚きで目を丸くしています。そして、部下の一人に怒鳴っていますよ。
その直後、リーダーさんの顔がシマッタ!って顔になったのね。叱りつけていた部下さんに、リーダーさんが頭を下げてます(^^;;
あのパスワードはリーダーさんが書いたんだと思お。きっとねww
「どうでもいい!」
まぁ~部下さんを叱っていきながら”どおでもイイこと”になってしまいましたー。
「お前らが無事に帰れれば、そのヘリ部隊もそのまま引き返すということだな!」
イリーが後ろにいる兵隊さんの隊長さんに視線を送ると、隊長さんはうなずいていました。
「そういうこと、あとのことは警察に任せるわ!」
「あと一つ、条件がある。そのジープはそこに置いて行ってくれ。」
急に冷静な声になったリーダーさん。
「そのジープは父親の形見だ。」
珍しいものを見るような目で、イリーはジープをながめてる。
うそ~、絶対に嘘だと思お。
リーダーさんはただの軍事品マニアだよ!
「わかったわ。それと、さほど手荒なことをされたわけでもないので、今回のあなた達の行いは警察に黙っておくわ。」
わぁ~ちょっと待って!
イリーてば忘れちゃってるのかな?
メガホンを持つイリーの手を引っ張って、keiも言ってやりました。
「keiのラバ君たちも返してよーっ!」
イリーは、あって口を開けてる。
やっぱり、イリーは忘れていたようです。
「ラバの一匹や二匹、いつでもくれてやる!」
「二匹!それにあの子たちじゃなきゃダメだからね!」
「あ~のし紙付けて返してやる!」
良かった~。このままじゃ、ラバたちっかわいそう。
お家に返してあげなくちゃ!
「ちゃんとのし紙にはお詫びと書いて、金と銀の鞍をつけてよ!」
「そんな鞍なんかねえよ!」
「イリーさん、訳の分からない会話になってますね。鞍はなくてものし紙はあるんですか?リーダーさんとkeiさんって、なんか似てますね(-_-;)」
「さめっどういう意味?」
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